大阪は神社がきれいだと思う
タイ語で神社はサーン・ジャオという。直訳すると神の祠とか廟とかそんな意味合いになるのかな。日本のように神仏分離がされているわけではないので、神社という概念が日本とは大きく違う。逆に言えば、日本の神社は日本独特のものであると思う。
本殿の建て替えや場所の移転・移築をした神社もあるし、歴史そのものが本当なのかもわからない可能性はあるとはいえ、数十年とかではなく、1000年も前からそこにあって、今も変わらず地域住民が足を運ぶ宗教施設というのはタイにはない。バンコクはアユタヤ王朝時代からある寺院はあっても、そもそもバンコクの今の王朝自体が1700年代の終わりに成立しているのだから、それ以上に古い現役宗教施設がない。当のアユタヤだって古いと言っても遺跡なので、現役でもないし。
だから、神社っていいなあと思い、日本滞在中はマメに神社を見て周っている。先日、大阪に行った際にも市内見物中に何社か神社に入ってみた。気のせいか、関東の神社よりも手入れが行き届いていてきれいな気がした。
今回泊まったのは・・・・・・なんて場所なのでしょう。なんばから相合橋みたいな名前の商店街を通って一直線に帰ることができるホテルだった。地下鉄の駅だと北浜という駅だったかな。
土曜日の夜にイベントが終わって、ちょっと飲んでから歩いてみたら、たぶん道頓堀を通った。グリコのあの看板があるところよりもちょっと離れていたとは思うけれど。
その辺りには飲み屋の呼び込みがたくさんいた。キャバクラなのかなんなのかわからないが、飲み放題で3000円と言われた。1000バーツ切っているわけだから、まあ安いと言えば安いか。ここの呼び込みはみんな「寄り道していかない?」と言った。東京の呼び込みで「寄り道」なんて言葉使う人はいない気がする。寄り道ってなんか懐かしい響きだな。
日曜日に時間ができたので、午前中、朝8時にホテルを出て、荷物を背負いながら思いつくままに歩いた。そのうち、天王寺辺りに辿り着き、そこからなんば方面に歩いていたら、通天閣が見えてきた。最初わからなかったのだが、近くまで来て「これが通天閣か」とわかった。新世界も見かけた。夜に来たかったが、今回は仕事で来たので仕方がない。
ぶらぶらしながらまず着いたのが、ここサムハラ神社だ。看板にもカタカナで書いているが、鳥居横の石には漢字で書いてある。普通には読めない。
ここも古いようだが、日曜だからということもあってか、参拝客が意外と多くいた。関東よりもずっと多い印象だ。大阪には神社に来るという習慣が関東よりも深く残っているのでしょうか。これはこの神社だけでなく、ほかのところでも同様だった。
天王寺駅から通天閣の方の途中にあったのが、この堀越神社だ。ここは若い人の参拝が多くあるような気がした。ここもしっかりと手入れがされていて、神主さんなのかが掃き掃除をされていた。意外と関東ではその様子を見たことがない。まあ、ボクが行くのは日の出直前直後の時間帯だからやっていないのは当然なのだけれど。
今回はちょうど桜の時期にも当たっていて、神社によってはちょうどいい雰囲気が多かったのはラッキーだったかもしれない。
これ以降は雨が降ってきてしまった。浪速区というのかな。その辺りで雨が降り始め、すぐにやみそうな予感があったものの、結果的には深夜まで降り続けていた。
雨が降り始めたときに寄ったのが、この今宮戎神社だ。大阪の神社もまた古くからあるわけだけれど、どこも本殿とかはかなりきれいな印象だった。建て替えられたのでしょうか。
この神社は広々としていて、東京では見ないタイプの神社と感じた。また、本殿の前に来ると木の香りがとても心地よく、なんともいい神社だなと感じた。
今宮戎神社から少し進むと、敷津松之宮に行き着く。この中には大国主神社がある。少彦名神と共に活躍した神で、偶然ではなく狙ってやって来た神社だ。東京の神田明神もこの大国主神と少彦名神を祀るし、そのほかボクと縁のある神社は少彦名神に関係するところが多い。だから、ここは外せなかった。金運を授けてくれるという種銭というお守りもしっかりお借りしてきた。
ここもまたきれいに掃除されているし、手入れの行き届いた神社だった。大阪も神社巡りが案外に楽しいのかもしれないなと思った。さすがに雨が強くなってきて、ここから歩くのは断念して地下鉄でなんばに行った。