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ベトナムのススメ【ホイアン編】

 ベトナムが好きだ。なんなら、今、タイよりも好きだ。タイにはもう長く暮らしているので、むしろ自分にとっては外国ではない。だから、好きな外国を訊ねられたら、現在は真っ先にベトナムと答える。そんなベトナムのどこがいいのか、ボクの見てきた感覚で紹介する。第6回目は近年日本人からの注目株となっている中部の古都ホイアンを見てみよう。

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 ホイアンは近年、日本からの直行便が就航して人気が高まっている。乃木坂46もPV撮影に訪れているし、次回紹介する港湾都市ダナンとホイアンはかなり注目度が高い。

 ボク自身もホイアンが大好きである。なぜなら、生ビールとホイアン名物の食べものがあるからだ。

 まず料理からいうと、上記画像の手前が「カオラウ」、奥が「ホワイトローズ」だ。カオラウは伊勢うどんが原型とも言われる麺料理で、コシのない麺が多いベトナムにしては固めの麺になっている。野菜多めで混ぜて食べるので、ヘルシー感も素晴らしい。

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 ホワイトローズはエビなどが入った、米粉のワンタンといった料理だ。ネーミングセンスが素晴らしい。これもおいしいし、もうひとつの名物「揚げワンタン」の方がいいかも。黄色い皮なのでたぶん小麦粉からできたものにエビなどを包んで揚げている。店によってはスープがついてきて、つけながら食べるらしい。

 ほかにホイアン名物がある。「ミークアン」という麺と、「コム・ガー」という鶏飯だ。ただ、このふたつは完全なホイアン料理ではないみたいで、ダナンでも食べられる。このふたつは次回紹介したい。

 いずれにしても、これらは5大ホイアン料理と呼ばれ、ほかでは食べられない。ハノイホーチミンではまず見かけない。どこかにあるのかもしれないが、フエ編で紹介したブン・ボー・フエのようにどこでも見かける料理というわけではないのだ。

 一説では、カオラウはホイアンにある、ある井戸の水でしかコシが出ないため、ほかでは作れないらしい。そんな事情からなのか、この5大料理はホイアン、もしくはダナンでないと食べられないのだ(まったくないわけではないのだが)。

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 ホイアンが大好きになった理由はこの生ビールにある。ホイアンではフレッシュビールと掲げる店が多かった。たぶんベトナム最安値でないだろうか。ハノイの生ビールであるビア・ホイが平均的には7000~9000ドン(約33~42円)のところ、ホイアンの生ビールはなんと3000ドンだ。わずか14円である。

 画像のように、東南アジアで主流の中ジョッキサイズで、ちゃんとキンキンに冷えている。もう一度言う。これで14円である。ボクは昼間にアルコール摂取はしたくないので、午前中に飲むなんてあり得ないことであるが、さすがに14円は飲むしかないでしょう。ホイアンは天国である。

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 中部で主流のビール銘柄ラルーなんかは、ハノイで飲むと全然おいしくないが、やはり中部に来れば確かにおいしい。ラルーは青いラベルで、シンガポールのタイガービールっぽい。

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 しかし、ダナンなどに来ると、ハノイやホーチミンでは見かけない赤ラベルのラルーもある。こういう発見もベトナム旅行の醍醐味である。とはいえ、14円の魅力に勝てるビールがベトナム国内にあるのだろうか。

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 ホイアンの街並みもまたいい。ただ、気をつけたいのはこのコアなエリアは世界文化遺産になっていて、有料であるという点だ。ボクが行ったときはギリギリ緩めで、特に施設に入るわけではないなら素通りで入れてしまった。しかし、その後厳しくなったらしく、必ずチケットを購入しなければならないらしい。チケット売り場は街の入り口に何ヶ所もあるので、嫌でも目に入る。

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 古い街並みの中で好きだった風景は川沿いののどかな感じと、1593年に建造されたという日本人橋「来遠橋」だ。2万ドン紙幣の絵にもなっていて、日本人が作ったのかと思うと感慨深い。

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 ダナンからホイアンの行き方はタクシーが主流だ。また、ダナンの空港からエアポートバスが出ているはず。

 最も安く行く方法は路線バスになる。ベトナム語はアルファベットに声調記号がついているだけなので、大まかにどこに向かうバスかわかるから乗りやすい。バスでもせいぜい1時間かからないくらいなので、まったく苦ではない。

 古い街並みもいいとも言えるが、なによりもビール14円は魅力的すぎるだろう。なんなら住めるとさえ思ったほどである。

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