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第十四回:ウォーレン・バフェット流投資術:キャッシュフローと割引率の具体例

こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
バフェット氏の投資にまつわる談話を扱うブログ第14回となります。
いつもお読みいただき誠にありがとうございます。

さて投資の世界で最も尊敬される人物の一人、バークシャー・ハサウェイのウォーレン・バフェットは、シンプルかつ効果的な投資哲学で知られています。

1991年春、ノートルダム大学での講演において彼は、成功する投資家になるための基本的なアプローチについて語りました。
今回は、その内容をもとにバフェット氏の投資手法を解説し、具体的なキャッシュフローの割引例を紹介します。

まずは以下の講演で語った内容をご覧ください。

「私の仕事は自分が理解できるものが存在する領域をよく見ることです。
私はアイク・フリードマンの宝石展については理解できます。
それからめぼしい企業の今後の一定期間における現金収入、すなわちキャッシュフローがどうなりそうかを見積もります。

シーズキャンディーズ(バークシャーの傘下のお菓子、製造販売会社)の場合もそうしました。その後、見積もったキャッシュフローを適切な利率、大体長期国債の利回りと同じ利率で割り引きます。
そしてその値よりも十分に低い価格でその企業を買うようにします。
それでおしまい。

理論上は世界中のすべての企業について…といっても、私が理解できる領域の企業ですが、同じことをしています。」

1991年春のノートルダム大学での講演にて

バフェット氏の投資哲学の基本

バフェット氏の投資プロセスは以下の4つのステップに分けられます。

  1. 理解できるビジネスを選ぶ

  2. 将来のキャッシュフローを見積もる

  3. 適切な割引率で現在価値を算出する

  4. 内在価値と市場価格を比較して購入判断を下す

これらのステップを順番に見ていきましょう。

1. 理解できるビジネスを選ぶ

バフェット氏は、自分がよく理解できるビジネスに投資します。
例えば、彼が理解しやすい宝石店やお菓子製造会社など、日常生活で馴染みのある企業に焦点を当てます。理解できるビジネスを選ぶことで、その企業の強みや将来性を正確に評価できるのです。

2. 将来のキャッシュフローを見積もる

次に、その企業が今後どれだけの現金を生み出すか、すなわちキャッシュフローを予測します。
キャッシュフローとは、企業が事業活動を通じて得る現金の流れのことです。例えば、シーズキャンディーズの場合、年間の売上や利益から将来の現金収入を見積もります。

3. 適切な割引率で現在価値を算出する

将来のキャッシュフローは、現在の価値に換算する必要があります。
これを「割引現在価値」と呼びます。

バフェット氏は、割引率として長期国債の利回りを参考にします。
長期国債は比較的リスクが低いため、これを基準に企業のリスクを評価します。

割引率の具体的な事例

例えば、現在の長期国債の利回りが3%だとします。この場合、将来得られるキャッシュフローを3%の割引率で現在価値に換算します。具体的な計算は難しいかもしれませんが、ポイントは「長期国債の利回りを基準にして、将来の現金の価値を現在に置き換える」ということです。

因みに、ウォーレン・バフェットが投資の際に使用する「長期国債」とは、通常10年国債を指します。
10年債は、一般的にリスクの少ない長期的な投資リターンの指標として使われ、企業の将来のキャッシュフローを割引く際の基準となります。10年国債の利回りは、経済全体の利率動向を反映し、バフェットはこれを基にして企業の現在価値を評価するのです。

4. 内在価値と市場価格を比較する

最後に、計算した現在価値(内在価値)と市場での企業の価格を比較します。もし内在価値が市場価格よりも高ければ、その企業は「割安」と判断され、投資のチャンスと見なされます。

具体例で考えてみましょう

例えば、ABC社という企業があり、将来5年間で一定のキャッシュフローを生み出すと予想します。バフェット氏はこのキャッシュフローを現在価値に換算し、その総額が現在の市場価格よりも高いと判断した場合、ABC社の株を購入します。これは、将来得られる現金の価値が現在の株価を上回っているため、長期的に見て利益が見込めるからです。

なぜ長期国債の利回りを使うのか

長期国債の利回りは、リスクが低く安定した投資とされています。
バフェット氏は、この利回りを基準にすることで、企業のリスクとリターンをバランス良く評価しています。
高い割引率を使うと、将来のキャッシュフローの価値が下がりますが、低い割引率を使うと価値が上がります。長期国債の利回りを基準にすることで、過度にリスクを取らずに合理的な評価が可能になります。

まとめ

ウォーレン・バフェット氏の投資手法は、シンプルでありながら非常に効果的です。理解できるビジネスを選び、将来のキャッシュフローを見積もり、適切な割引率で現在価値を算出し、それを基に投資判断を下すというプロセスは、初心者にも取り組みやすい方法です。

具体的な計算方法は調べたのですが正直少し難しいです。

しかし基本的な考え方を理解することで、長期的な投資成功への道が開けます。ぜひ、バフェット氏の哲学を参考に、自分なりの投資戦略を築いてみてください。


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