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金利が株式市場に影響しない場合が本当にあるのか?

こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。

ここ最近の米国株、際立って小型グロース株、S&P500の伸びが凄まじいですね。
まさに、AIブームの大嵐、それが作りだす大波に乗りに乗っている状況かと思います!

そんな中よく見ると、FRBの発表する政策金利は、そこまで下がってないように思います。
2024/02/10現在の米国10年債権利回りは、4.1770 前日比▲0.23%
と、4%台はキープしています。
2024/02/10現在、S&P500は、なんと5000の大台を突破し、

5,026.61+28.70 (前日比+0.57%) になりました。米国株最強!!!
と、浮かれていると思わぬことがあるのでこの辺にしときます…

それではじめたいと思います。


今回のことを説明する前に、まずは金利と株価の基本だけお伝えします。

まず大前提:株式と金利はシーソー関係にある

株式と金利は、一般的にシーソーの関係にあると言われています。と言うよりそうゆうものです。つまり、金利が下がると株価は上がり、金利が上がると株価は下がる傾向があるのです。

その理由

  • 企業の資金調達コスト: 金利が下がると、企業はより低いコストで資金調達できます。その結果、設備投資や研究開発などに資金を振り向けやすくなり、企業業績の向上につながります。企業業績の向上は、株価上昇の要因となります。

  • 投資家心理: 金利が下がると、投資家は将来の経済成長への期待が高まります。その結果、リスク資産である株式への投資意欲が高まり、株価が上昇します。

  • 債券との競争: 金利が下がると、債券の利回りが低くなります。その結果、投資家は債券よりも株式への投資を魅力的に感じるようになり、株価が上昇します。

と、簡単に書きましたが、ここまでは金利の基本です。
しかし、この度の株価上昇は、金利が下がっていないのに上がっています。
いくつかの要因と、理屈が隠されています。(全てこの要因とは言い切れません)

今日のテーマはここからです。

2024/02/10現在、株価は好調、でも最近10年債利回りはしばらく4%台となっています。何故なのか?
要因を考察します。

金利変動が株式市場に与える影響の限界がある?


株式市場は多様な要因によって動かされ、金利変動はその中の一つ。
しかし、金利変動が市場に与える影響は常に直接的であるとは限らず特定の状況下ではその影響が限定的になることがあります。以下に、そのような状況をいくつか挙げ、少し専門的な解説をします。

1. 短期的な金利変動


短期的な金利の変動は、市場の長期的な見通しには影響を与えにくい。特に、中央銀行による政策金利の微調整が市場予想内である場合、その影響は限定的です。


2. 市場予測との一致


金利変動が市場参加者によって広く予測されていた場合、その発表は株価に既に織り込まれており、新たな情報としての影響は薄れます


3. セクター特性


金利の変動は、特に金融セクターや不動産セクターのように金利感応度の高い業界に影響を与えますが、テクノロジーやヘルスケアのように金利感応度の低いセクターでは、その影響は限られます。
今の状況に近いですね。

⒋他の要因による影響が支配的な場合


地政学的緊張、重要な企業の業績発表、革新的な技術の導入など、金利変動以外の要因が市場の主要な動きを決定づけている場合、金利の変化は背景に退くことがあります。このような状況では、投資家の注目は他のニュースやイベントに集中し、金利の変更が市場に与える直接的な影響は限定的になる可能性があります。

⒌既に低い金利環境の場合


金利が既に歴史的低水準にある場合、さらなる低下の余地が限られているため、新たな金利の引下げは株式市場に限定的な刺激を提供しかねません。また、超低金利環境では、投資家がリスク資産への投資を継続するインセンティブが低下することもあります。2024/02/10現在はそれではありません。

⒍中央銀行のフォワードガイダンスが明確


中央銀行が明確なフォワードガイダンスを提供している場合、市場参加者は金利の将来的な動向をある程度予測できます。この透明性は、金利変動の発表時に市場の過度な反応を抑制し、予測可能性を高めることで、金利の変更が株式市場に与える衝撃を和らげることがあります。
今回、パウエル議長の発言と市中の金利予想は、2023年の年末頃から比べるとリンクしてきたように思います。FRBと市中の考えが近いのです。

まとめ

金利変動は株式市場に影響を与える要因の一つですが、その影響は常に一様ではありません。地政学、市場の状況、セクター特性、金利変動の予測可能性など、様々な要素が絡み合い、金利の変化が株価に及ぼす影響の度合いを決定します。投資家としては、金利変動のニュースを追うだけでなく、市場全体の状況とその他の影響要因を考慮することが重要です。

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