![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/156629194/rectangle_large_type_2_4f7cb5b0eb40014651e884adf2aba9b1.png?width=1200)
農林中央金庫の運用失敗:農林なのに卵をなぜ大事にしないの?投資家が学ぶべき「卵を一つのカゴに盛る」リスク
こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
日本有数の規模を誇る金融機関、農林中央金庫(農林中金)が巨額の含み損に直面し、来年度3月期の最終赤字が1兆5000億円規模に膨らむ可能性があるとの発表が10月に入りここ1週間ほどでございました。
総資産は約100兆円、市場での資産運用規模は50兆円を超える農林中金のこの失敗は、投資家にとって大きな関心事です。
本記事では、農林中金がどのような間違いを犯したのか、過去の事例と合わせて解説し、投資家が学ぶべきポイントを整理します。
普段は個別団体や企業についてあまり多く言うのは避けていますが、今回は取り上げてみました。
以前にも農林記事を書いてます。
それではどうぞ!
農林中央金庫の運用失敗の背景
まず、結論から言えば運用の失敗です。
運用戦略の問題点は?
農林中金の資産運用の半分以上を債券に投資していました。
特に外国債券に重点を置き、安定した利回りを追求する運用方針を採ってきました。しかし、今年3月末時点で約40%が外国債券に偏っていたため、米国などでの金利上昇により債券価格が大幅に下落。
結果として、債券の含み損が2兆3000億円を超える事態となりました。
ガバナンスの欠如
農林中金の資産運用の意思決定は内部の理事会のみで行われ、社外取締役などの外部の監督機能が欠如していました。
このため、リスク管理や運用戦略の見直しが遅れ、含み損の拡大を防ぐことができませんでした。過去のリーマンショック時にも同様の運用失敗を経験しており、今回の事態はガバナンスの問題が再び浮き彫りになっています。
農協への収益還元プレッシャー
農林中金は、各地の農協からの出資を受け、その資金を運用して得た収益を農協に還元しています。
年間約3000億円の還元額は、農協の経営を支える重要な柱ですが、この還元プレッシャーがリスクの高い運用を強いる一因となりました。
無理なリターンを求めた結果、安定性を欠いた運用が行われ、巨額の損失につながった可能性があります。
投資家の戒め:「卵を一つのカゴに盛る」リスク
農林中金の運用失敗は、まさに「卵を一つのカゴに盛る」リスク管理の重要性を示しています。
このことわざは、資産を一つの投資先や資産クラスに集中させることの危険性を警告しています。
農林中金は資産の約半分を債券に投資することで、特定の市場や金利変動に対して過度に依存してしまいました。金利上昇という予期せぬ市場変動に対して十分なヘッジができず、大幅な含み損を抱える結果となったのです。
農林なのに卵を大事にしないのでしょうか…?
この失敗から投資家が学ぶべき教訓は以下
分散投資の重要性: いつもいつも同じことを言いますが、資産を複数の投資先や資産クラスに分散させることで、特定のリスクに対する脆弱性を低減できます。
リスク管理の徹底: 投資戦略にはリスク管理が不可欠です。市場の変動や経済状況の変化に対応できる柔軟な戦略を持つことが重要です。
ガバナンスの強化: 外部の視点や専門家を取り入れることで、客観的なリスク評価や戦略の見直しが可能になります。
過去の教訓と比較
リーマンショック時の教訓
リーマンショック時と同じような失敗を繰り返していると言えます。
過去の失敗から学び、同様のミスを繰り返さないためのガバナンス強化が急務なのではないでしょうか?
投資家への影響と教訓
リスク管理の重要性
農林中金のケースは、個人でも資産運用におけるリスク管理の重要性を再認識させます。
特に金利リスクや市場変動に対する敏感な対応が求められる中、一つの資産クラスに依存しすぎることの危険性が明らかとなりました。
私なら農林にお金を預け得るなど120%あり得ません。
多様な投資戦略の採用
一つの投資戦略に固執せず、多様な資産クラスや地域への分散投資を行うことが、安定した運用成果を得るためには欠かせません。
農林中金の失敗は、特定の資産クラスへの過度な依存がもたらすリスクを示しています。
結論
農林中央金庫の運用失敗は、金融機関としてのガバナンスやリスク管理の重要性を改めて浮き彫りにしました。
特に「卵を一つのカゴに盛る」リスク管理の失敗は、投資家にとって大きな教訓となります。
投資家としては、資産運用における分散投資やリスク管理の徹底、そしてガバナンスの健全性を重視することが求められます。
農林中金の事例から学び、同様のリスクを避けるための戦略を構築することが、今後の投資活動において重要なポイントとなるでしょう。
しかし、お粗末、で済む額ではありません。
本当に内部はどうなってるんでしょうか?
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!
投資初心者向け、マガジンを始めました。よければフォローしてください。一部を除きほぼ無料で公開しております。
いいなと思ったら応援しよう!
![個人投資家 Taka Chan](https://assets.st-note.com/poc-image/manual/preset_user_image/production/i31e351503487.jpg?width=600&crop=1:1,smart)