ライフオブジイヤー
そんなことないよ
って否定してくれる前提の甘ったれた会話
僕が決める言動は
一切 全然 僕のことを救わないな
その発言は自分自身も聞いているということ
気付かなくっちゃ
だから自分が欲する言葉を放っていこう
できるかぎり
でまかせを聞いてきた 悲鳴を聞いてきた
生意気を聞いてきた 陰口を聞いてきた
もう何も聞きたくない もう何も聞きたくない
でも どんなに塞いでも 身体の奥の空洞で 響いてしまうな 響いて
関係者って一体何の関係だ
そいつによれば あの人は
確かに物騒なこと言っていたって 一字一句覚えていらしたんですか
評論家っちゅーもんも なんなんでしょうか
あいつらよりも僕の方が
僕を痛烈に批評できるぜ
もう何も聞きたくない もう何も聞きたくない
聞きたいことは とても短く そしてすごく小さくて
逃しちゃうんだ
だから自分で必要な言葉を放っていこう
できるかぎり
笑い声を聞いてきた 手拍子を聞いてきた
寝息を聞いてきた 静寂を聞いてきた
歌声を聞いてきた ファンファーレを聞いてきた
祈りを聞いてきた 「ああ 良かったな」を聞いてきた
まだ何か聞けるかな もう少し聞きたいな
ただ どんなに澄ましても 頭の中のフィルターにかかってしまうな
届いているかな
響いてほしいな 響いて
#495 2022.6.13
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?