世界で一番偉い人が 僕の前に来て こう言った
「君は彼に劣っていて 彼女よりは裕福」
君が好きそうな歌が出来た 僕の勝手なイメージだけど
然して問題でもないことを 深刻な面持ちで歌いたいんだ
武器を持ってちゃ 手を繋げない
背中合わせじゃ 見つめ合えない
君がいなきゃ 涙も出ない
異常になってやっと見える 日常の正しさ そのフォルム
これすら裏を返せば 怠惰でワガママなのかな
「可能」「不可能」の分別をして
僕はこうだって言ってはみるが
ホントはそうやって決めつけたくない
けど
他人が羨む当たり前の幸せを
冬を待ち望む春のような
髪をキレイに梳かしたら
夢も見ないで眠れそうな
刹那を消費する暮らしでも どうかたんと笑っとくれ
それで誰かが耳を塞がなけりゃいいけど
世界で一番笑っとくれ
僕が選べる未来が不本意でも
街行く人を恨んだりしてはいけない
たまにわからなくなるのさ
僕と僕以外について なにもかも
武器がなけりゃ 守れない
向かい合わせじゃ 傷は避けられない
君がいなきゃ 歌わないのに
誰もが羨むごく普通の幸せを
夏を追い続ける春のような
髪をキレイに梳かせたら
夢も見ないで 何も見ないで
とても深く眠れそうだ
#320 07/11/18