【分析素人の挑戦#2】2019J1リーグ第一節ジュビロ磐田x松本山雅
こんにちは、TKB84です。
#分析素人の挑戦シリーズ、第2回目です。今回はTwitter民の方々の間で”偽SB”の採用が話題に上がっていた、ジュビロ磐田に注目しました。そもそものこのシリーズへの決意表明などはこちらからどうぞ。
0. コードウィンドウの変更
分析に入る前に、前回まで2試合をタグ付けしてみて自分なりに課題もあったので少しコードウィンドウの中身、タグ付けする内容を変えてみようと思いました。
1つは、両チームの比較ができるような内容にしようということ、もう1つは、DFとMFの各ラインを突破した回数を記録してみようということです。
ライン突破の回数を記録しようと思ったのは理由があって、個々までの2試合をタグ付けする中で、ライン突破している回数や質が高いチームほど、チャンスを生み出しているように感じたからです。
エリアを4分割したのは、キーボードアサインしている関係で、4つまでのほうが手の形(人差指〜小指の4本)とエリアが視覚的にリンクするので、打ち込みやすいという現実的な理由もあります。
そんな理由で、今回は「ライン突破」にフォーカスしたコードウィンドウを作成しました。作成にかかった時間は1時間弱くらいです。
定義
コーディングしていく上で定義は重要です。今回のコーディングでは、
エリア:全ての相手選手の外側でボールを受けた場合は「大外」、それ以外は「選手間」
2ライン突破:MFラインより自陣側から、DFラインを一本のパスで突破した場合
ライン突破:ボールを完全に保持するか、受けたあとパス1本成功
と定義しました。
各ライン突破自体のジャッジは判断時に自分の主観が入ってしまうことは否めませんが、最低限の基準の統一です。
1. 試合結果
それでは、試合のレビューに移ります。まずはJリーグ公式を参考に結果を。(自作です)
なんやかや、ドロー。そんな試合でした…まあざっくり見た印象としては妥当な気がします。
2. 前半
前半のタグ付け結果はこちら。
磐田の方がMFラインを突破している回数は多いものの、DFラインを突破している回数は松本の方が多い。つまり、松本の方が少ない回数で効果的に攻撃できていたのではないかと推察できます。また、松本の攻撃はかなり右サイドに偏っているように見えます。
磐田の左SBの高橋選手は、ビルドアップ時にインサイドに入ってくる、いわゆる偽SBの役割を担っていました。松本の攻撃の偏りをみると高橋選手が不在となった左サイドを効果的に攻めているのではないかと推察できます。実際そちらのサイドにスピードのある前田選手を配置。逆に言うと、磐田はボールロスト時の対策に不備があったと思われます。
ポゼッションは磐田が圧倒的に握っている印象でしたが、効果的な攻撃はあまり見られず、逆に松本のカウンターで前田選手のスピードに手を焼いている印象を受けました。
Football Labに詳細データがあったので、タグ付けデータからの考察との整合性を見てみます。
磐田が圧倒的にポゼッションを握っていますが、プレー割合でいうと意外と後ろ重心で、前線への配給はそこまでできていないように読み取れます。中心が左サイドなのはタグ付けデータと合致します。
松本側は、右サイドは特に高めの位置でのプレー割合が多く、こちらもタグ付けデータからの考察と合致します。
3. 後半
後半のタグ付け結果がこちらです。
後半はうって変わって、DFライン突破は両チームともほとんど無い展開になりました。重たいというよりは、両チームともDFラインをラインを低めに設定していたため(もしくは押し込まれてしまったため)、DFラインの裏というよりは、その前にクロスを上げてしまうというシーンが多かったからのように思います。最終盤ではお互いかなりオープンな展開でした。
磐田の高橋選手の偽SBポジションでのビルドアップもほとんど印象になく。攻撃も単調な放り込みがほとんど。荒木選手が入ってからは、右サイドから崩しを狙う場面が何回もありました。
松本は前田選手が後半早いタイミングで左サイドにポジションを移したこともあり、攻撃は左サイド中心に。
前半と同じようにFootball Labとの比較をしてみます。(19.02.27追記:上記同様、リンクに変更しました。ご指摘ありがとうございました。)
ポゼッションはイーブンとは行かずとも、前半に比べるとかなり均衡に近づきました。磐田は右サイド、松本は左サイドでのプレー比率が高まりました。
果たして磐田は次節も偽SBやるのかやらないのか、やるならネガトラ時どういう対策を取るのか、楽しみです。
4. 反省点
ライン突破を集計すること自体は、悪くなかったように思います。試合の展開を推し量る材料としては有用なのではないかと。実際Football Labさんのデータとも似た傾向を示しているわけなので。
さらにライン突破後のプレー結果(バックパス、前方へのパス、ドリブルなど)を集計したらどうなるかな、とうのが次のアイデアです。
相変わらず、改善点だらけなコーディング内容、ツッコミどころ満載のレビュー内容かもしれませんが、この試行錯誤も含めてコンテンツとして楽しんでいただけたらと思っております。ご意見もどんどんいただけますと幸いです。次回もお楽しみに!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?