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野良デザイン#121-125|三角コーンの鉢置き

野良デザイン:本来想定された用途を超えて使われる工業製品たち
路地裏で生まれ育つ「野良」なプロダクトのあり方に、道具の可能性や、生活のリアルを探る試みです。

野良デザイン#121|三角コーンの鉢置き

路面の規制や区分けを示す目印→植木鉢を置く台

マンションのエントランスに置かれた控えめな緑。少し背の高い鉢の、その足元に目を向けると、おなじみの赤色の三角コーン。

プラスティック製の鉢の径に合わせてカットされた三角コーンの切断面が、テープやネジなどの固定具を使うことなく、絶妙に鉢をホールドしている。

三角コーンの胴体にはポイ捨て禁止の注意書き。鉢の置き場だけでなく、掲示場所としても活用されています。

◎草を蓄えたグリーンなパイロン

インスピレーション・メモ

野良デザイン#122|ビールケースの足場台

ビール瓶の保管と運搬のためのケース→トラック荷台へアクセスするための足場

スーパーの前に停めたトラックの荷台から、段ボールの荷下ろしに汗を流す男性ドライバー。特に日用雑貨はネットショッピングを活用することが増えましたが、画面のクリックとインターフォンのチャイムの間には、物流に携わる方々の汗があること、忘れちゃいけないなと思います。

そんな彼が乗り降りするトラックの荷台の足元には、ビールケースがひとつ。

腰ほどの丈のある荷台への昇降を楽にするべく、ビールケースを足場として活用していました。

スーパーの雑多な品揃えを背景に、ビールケースの活用が映えます。

◎梱包でつくる構造体

インスピレーション・メモ


野良デザイン#123|フェンスの時計掛け

土地を区切る仕切り→時計や掲示物を掛けるキャンバス

ランチのついでに川沿いの公園を歩いた際に発見した野良デザイン。
車道と公園の野球場を区切る鋼線フェンス。その中程に、壁掛け時計がひとつ。

菱形に編まれたフェンスの鋼線に、針金やナイロン製の紐で括り付けられています。

馴染みのある円形のアナログ時計ですが、屋外での使用に加え、腰丈ほどの高さで見る文字盤は、どこか奇妙な印象を持っていました。

◎フェンス蚤の市

インスピレーション・メモ


野良デザイン#124|バリケードのネット留め

車両の侵入を防ぐ柵→ごみ収集ネットを固定する支柱

小学校前に設置されたバリケード。BarricadeとCarを組み合わせたバリカーという造語で呼ばれることもあるそう。

そんなバリカーの横にごみ収集用のネットが置かれています。金属製の枠にネットを貼った面を5枚合わせ、上面が蓋として機能するプロダクト。その側面の枠に針金を通し、バリカーに結びつけることで、ネットが強風で飛ばされることを防いでいるようです。

野良デザイン#125|バリケードのバイク留め

車両の侵入を防ぐ柵→バイクを固定する支柱

先ほどのごみ収集ネットのすぐ横で見つけた野良デザイン。

同様に例のバリカーが支柱として活用されています。こちらはゴミネットではなく、バイク。固定された構造物に車両を固定することを、「地球ロック」と呼ぶそうですね。

バリカーの活用の多様性が見られる一角でした。

◎フェンスとして機能する駐輪

インスピレーション・メモ

今週もご覧いただきありがとうございます。
また次の投稿でお会いしましょう!

眞木孝明