野良デザイン#101-105|コンクリートブロックの植木鉢
こんにちは。
段々と暖かくなり、桜の枝には緑がちらほら。春も間近ですね。
本来の用途を超えて活用される道具「野良デザイン」。
街に溢れる工夫の数々に、生活のリアルと、道具の可能性を探る試みです。
野良デザイン#101|コンクリートブロックの植木鉢
ビル群の間に、昔から建つ民家の並び。下町の香りも漂う都会の風景は散策の歩みが進みます。
そんな中、おもしろい緑の群れに出会う。寄せ植えされた植木鉢を支えたり、土台となったコンクリートブロック、その穴の中にも土が詰められ、草花が植えられているのだ。
野良デザイン#102|植木鉢の看板立て
素敵な看板を見ると、ついお店の扉を潜ってみたくなるもの。店先の看板や掲示物には、その店のキャラクターや、店員さんの人柄が現れる気がします。
このお店では、木の板に白いインクで手書きした掲示物を、植木鉢にコンクリートを流し込んで作った土台に立てている。
お手製感溢れる看板の佇まいは、それだけでお店の魅力を語るものですね。植木鉢の半分が欠けてしまっているのも、時間を感じる周囲のタイルや金属とも調和している。
野良デザイン#103|ドアノブの新聞袋掛け
スクエアタイプのドアノブに、新聞の投函袋が下げられている。
ドアを開閉するための把手が、ものを掛けるフックとして機能している。早朝家々を練って新聞を届けてくれる配達員さん。軒先のドアノブは、配達先として理に適った場所でもあるんですね。
野良デザイン#104|看板の物干し竿
暗がりに活気の明かり。駅前の飲み屋の軒先の華々しさの影に、野良デザインを見つける。
店のメニューを掲示したり、お客さんを呼び込むために立てられた大きな曲面をもつ看板。その骨組みに、雑巾兄弟がずらり。
店内を綺麗に掃除しお勤めを終えた彼らは、看板の影からお客さんの楽しげな会話に耳を傾けているのかもしれません。
野良デザイン#105|掲示板の日除け
公園に併設された図書館前に鎮座する巨大な金属製の掲示板。雨風をしのぐガラス面付きのその筐体には、どっしりとしたコンクリート製の台座がセットになり、花壇の中に収まっている。
持ち主は図書館でお手洗いを借りているのか、はたまた公園でのんびり過ごしているのか。一人分のバッグとダウンコートが、看板の影に隠れるよう置かれている。
日射を避け、持ち主の帰りを待つ様は、まるでバス停でバスを待つ二人のよう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
では、また次の記事でお会いしましょう。
眞木孝明