野良デザイン#171|クーラーボックスのプランター
コンクリートに覆われた大地。路地裏の片隅には、さまざまな容器に蓄えられたわずかな大地に、緑が植えられている。
その一つは、要冷蔵の生鮮食品などを輸送するためのクーラーボックスが活用されている。
発泡スチロールで成形された容器は、外気から受ける熱の影響を遮断する。冬には植物の根を寒さから守り、暑い時期には日射から受ける過度な熱の影響を抑える、植栽に適した素材かもしれない。
その側面にはいくつかの穴が穿たれている。発泡スチロールは高密度な素材故、雨水を逃す必要があるようだ。
脆さも特徴の一つ。雨風に晒された表面が削れており、さながら長い時間をかけて形成された岩肌のような質感となっている。