野良デザイン#141-145|フェンスの布団干し
本来の用途を超えて活用される道具の数々。それら街に散らばる創意工夫の数々を「野良デザイン」と称し、蒐集しています。
これは、道具の可能性や、生活のリアルを探る試みであり、何よりも街歩きを楽しむための活動です。
今週も沢山の野良デザインと出会いました。
野良デザイン#141|フェンスの布団干し
住宅地を縦横に流れる用水路。その脇には転倒防止の為のフェンスが張り巡らされている。
あるお宅の向かいのフェンスに、布団が3枚干されている風景に出会った。
言われてみれば、程よい径の鉄柱でできた構造は、ピンチを挟みやすい。
日当たりも抜群だ。
用水路に落ちてしまうと、どんぶらこ。強風時にはご注意を。
野良デザイン#142|手すりの物干し
道路から玄関を結ぶ短いアプローチ。玄関の扉は地上から少し高い位置にあるようで、その高低差を補う2段ほどの段差と、手すりが設けられている。
洗車にでも使ったのでしょうか。ホースと大判のタオルが、手すりにかけられている。
野良デザイン#143|フェンスの掲示板
歩道よりも少し低く位置する駐車場。歩道からの転落や侵入を防止するフェンスの構造を利用して、ポイ捨て禁止のポスターがかけられている。
下半分は目の細かい鋼線が縦横に編まれ、上半分は主構造である太いパイプで構成された意匠のフェンス。
その上半分の隙間にピッタリ合うようにデザインされたポスター。A4サイズをラミネート加工し、穴を開け。オーダーメイドといった具合がとても丁寧に伝わる野良デザイン。
野良デザイン#144|標識の看板立て
防錆と意匠を備えたメッキ処理がされた電柱。迷彩柄のような模様が、石垣に囲まれた住宅地の風景に馴染みます。
そんな電灯の足元には、工事を知らせる立て看板が1つ。丁寧に縁を緩衝材で保護され、針金で電灯に括り付けられている。
元々自身も掲示物である標識が、また別の掲示物を保持する役割もになっているという構造が面白い。
野良デザイン#145|室外機のチラシ置き
小さな店舗・オフィスが連なる路地にて。道路に面したビルの壁のちょうど腰の高さほどに、エアコンの室外機が設置されている。
その室外機の程よい高さに目をつけたのか、お店のチラシを配布する台置きとして活用されている。
暑い日には熱風を撒き散らす室外機。本来人を寄せ付けない性質と、人が手に取るチラシを配る場所、その二面性が同棲している様が面白い。
最後までご覧いただきありがとうございます!
また次の投稿でお会いしましょう。
眞木孝明