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野良デザインの蒐集

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本来の用途の枠を超えて使われる道具たち。街で出会った匿名の創意工夫「野良デザイン」の蒐集をテーマに、街を歩くことがちょっぴり楽しくなるような記事を投稿しています。
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#タイ

野良デザイン#193|段ボール箱の看板

タイ郊外で見つけた野良デザイン。車やバイクが行き交う、中規模の車道の両脇には、所狭しと店が軒を連ねる。雑貨屋や食料品店、レストランの他にも、電化製品を扱う小売店や化粧品店など多彩だ。 その軒先の一角に、アジアらしい色の樹脂製の椅子に乗せられた看板を見る。商品の仕入れで使われたであろう段ボールを、再び箱状に組み立て、その一面に紙を貼り付け、看板・POPとして活用しているのだ。商品をまとめ、輸送するために設計された道具が、店頭で情報を伝達するための道具として活用されている。

野良デザイン#188|ペットボトルのコンセントカバー

暑い日差しが照りつけるタイの住宅街。住居の軒先には電灯や洗濯機など、生活のための電化製品が並ぶ。 それら電化製品を動かすため、カラフルに塗られた壁や窓枠に穴を開けて、屋内から電気を供給する場合も見られるが、屋外に電源が設置されるケースもメジャーなようだ。 とある住宅の外壁に、縦に2つに割られたペットボトルが掛けられており、屋外の電源コンセントのカバーとして機能している。 土台となる木の板を家屋の外壁に貼り付け、そこへコンセントを設置。縦に二分したペットボトルを被せ、その上

野良デザイン#167|ガロンボトルのポール立て

タイ・バンコクの郊外で出会った野良デザイン。海外の冷蔵庫のスタメン、プラスティック製のガロンボトルを、道路の動線整理用のポール立てとして活用している。 ガロンボトルの上部をカットしてモルタルを充填し、金属パイプを差し込んだつくりのポール立て。 ボトルの持ち手を残している点もユニーク。ポールを運搬する際の把手として活用できそうです。帽子を持っているような見た目も可愛らしい。 道端に置かれるには不自然な物品が、どこか馴染んで見える、不思議な光景です。 眞木孝明