【フリーランスエンジニアが仕事もせずに巡礼してみた2023】§25 巡礼25日目 雲の中
§25-1 朝
朝。準備を済ませて荷物を持って階段を降りる。
みんな朝食を食べていた。
出遅れた。
そういえば昨日、朝食分のお金払ったんだった。
いらなかったな。朝食。
朝から何をするのも面倒。疲れてる。
今日、歩けるかな。
でも20kmぐらいだし、なんとかなるか。
どこかで別れ道あったよな、どっちに行こうか。
パンを焼くのも面倒。コーヒーを淹れるのも、人が座っている後ろを通って空いてる席に行くのも面倒。
ちょっとだけ食べて、アルベルゲを出る。今日もちょっと雨。天気悪い。
上り坂だった。辛い。
歩き出してから、サラダを冷蔵庫に入れたままだったことに気がついた。
§25-2 モンドニェード
しばらく歩いたらモンドニェードという街に着いた。
カミーノアプリの通知で
「行ってみた方がいいよ!」
みたいなやつ来たけど、どこにあるのかわからなかった。
この街は通り過ぎる。
お腹減ってないからなぁ。カフェに巡礼者がたくさんいたけど挨拶だけして歩き続ける。
ついに別れ道。
どちらを選んでも上り坂であることがわかった。
距離が短い方を選んだつもり。
どんどん山の中へ。
§25-3 山登り
頑張って登る。
ホタテ貝の方向指示は混在したまま。
どんどん登る。
だんだんと先が見えなくなってきた。
雲の中に入ったんだろう。
前を歩く人が見えなくなり、振り返っても歩いてきた道は見えない。先も見通せない。不安です。
2時間以上かかってようやく山頂っぽいところへ。
晴れていたら景色がいいんだろうな。
そんなことを思いながら、周りに何があるのかもよくわからない山を歩く。
牛がいたはずなのに、ちょっと歩いたら消えていた。
見えなくなっただけなんだけどね。
ちょっと晴れると先が見える。
ちょっと陽が出た。
なんとなく辺りが見渡せた。
周りの見えない山登り。
見えるのは少し先。
ただ、道はある。
なんとなく、
「あなたの人生、周りと違うので見渡しても参考にならない。周りは気にしない。ちゃんと前に進めば道はあるからそのまま進みなさい。少し先は見えているんだから迷うこともないでしょ。」
そんな風に言われている気がした。
§25-4 雲を抜け、街へ。
ようやく見えなく道は終わった。
何も見えないので不安だったけど、街に近づいているらしい。
あと4kmぐらい。1時間か。
ようやく街に到着。
日曜日なので人はいない。
失敗した。日曜日だ。きっとどこもやってないんだろうな。
§25-5 疲れ果てた日曜日
アルベルゲに到着して一旦休憩。
普段だったらすぐシャワーを浴びるけど、その元気もなかった。
コーヒーを飲み、シャワーを浴びて、休憩。
その後洗濯。
流石にお腹が減ったので唯一開いてる近くのレストランへ。
何もわからん。
とりあえず白ワインと見えてる食べ物を。
ちょっと食べてアルベルゲへ戻る。
そして寝る。
疲れは取れない。
お腹も減った。
19時。
レストランに行ってみる。
スペイン語や英語に対応する元気が出ないので諦めてアルベルゲに戻る。
使い方のわからないIHコンロと戦い(近くの巡礼者に教えてもらい)お湯を沸かしてお茶を飲む。
読めないので適当に取ってカップの中へ。
ミントティーだった。
今日はおしまい。
明日、もうちょっと元気でありますように。