《週刊 セットプレー》vol.02
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Ⅰ.清水の2点目(湘南vs清水)
★試合データ
★ゴール動画
★このセットプレーのポイント
・守備側の視点
11人全員が戻っての守備をしています。
3人(➋・➌・➍)がニアのゾーンを守っていて、残りの選手はマンマークで守備をしています。
④への警戒から、少しだけ➍が高い位置にいるように感じます。
・攻撃側の狙い
・アウトスイング
・ニアすらし
・中央あわせ
必勝パターンであるこの攻撃をしています。
⑪(原選手)がファーポスト付近からニアサイドのゾーン守備陣の中心エリア(水色の三角形)を狙って走り込んでいます。
GKの背中側を回って動くことで、自身のマークである➎とやや距離が出来るようにしています。
そして、ニアサイドでやや有利な状況を作って競り勝った⑪はゴール前中央にボールを送ります。
ニアサイドで競り合っている時に、守備陣はボールに注意が行くため、⑨(サンタナ選手)は➐と入れ替わって置き、ゴール前中央のスペースで良い状態を作り、ヘディングシュートをしています。
そのままゴールにはなりませんでしたが、2度のシュートから最後は⑩(鈴木選手)押し込んでゴールが決まりました。
Ⅱ.岡山の1点目(岡山vs水戸)
★試合データ
★ゴール動画
★このセットプレーのポイント
・守備側の視点
11人全員が戻って守備をしています。
壁は2人。
のこりの8人は2列を作っての完全なゾーン守備をしています。
キッカーの位置に2人(➌・➍)いるため、インスイングとアウトスイングの両方を警戒する必要があります。
・攻撃側の狙い
まず、キッカーの位置に2人(➌・➍)置き、的を絞らせないようにしています。
ゾーンで守る相手に対し、競り合いの強い➓(ヨルディ バイス選手)をファーに配置し、守備陣に気にさせます。
(→実際⑧はややファー寄りにポジション取りをしたように思います。)
キックのタイミングで➓はさらにファーに行き、⑧・⑨の2人をブロックしています。
マンマークではないことととこのブロックを受け、最もポジションの近かった⑨は⓫(チアゴアウベス選手)に付いていけず、⓫はフリーになることが出来ました。
また、ボールの軌道に最も近い⑩も➎がブロックしているため、カットされる可能性が低いままPKスポットまで送ることが出来ています。
結果的にPKスポットで⓫とボールが待ち合わせることが出来て、ゴールが決まりました。
考えられたプレーですが、
相手の守備方法を知っていること
各々の役割をしっかり果たすこと
「PKスポットで待ち合わせる」というキッカーとシューターの申し合わせ
これらの要素ですぐに導入できるセットプレーでした。
Ⅲ.インスイング・ニアサイドゴールエリア内で競り勝つ
今週のJリーグでこの攻撃パターンからのゴールが2つ生まれていたので、合わせての解説です。
インスイングで速いCKをニアサイドに蹴る
そのボールを少しでも触り、ゴール枠内に飛ばす
この2つの条件を満たせばほぼ確実にゴールは決まります。
★ゴール動画
・横浜F・マリノスvs名古屋グランパス
・北海道コンサドーレ札幌vs京都サンガF.C.
★インスイングの素晴らしいキックが出来る選手
マテウス選手(名古屋)・福森選手(札幌)どちらの選手もJリーグ屈指の素晴らしいキッカーだと思います。
質の高いキッカーがいないとこの攻撃はできません。
★ニアの最適なポジションを取る
中谷選手(名古屋)はゴール付近から一度下がり、ボールの軌道に合わせてのジャンプで守備陣に競り勝っています。
高嶺選手(札幌)はファー方向へ動き出すフェイントを入れてからニアに走ることで、自身のマークとの距離を作ることが出来ています
🔳今週のまとめ
CKで取り上げた2つは、ある意味で必勝パターンだと思っています。
特にⅠで取り上げた方は、汎用性が高く、ポイントさえ押さえればほぼノーリスクで狙っていける戦法です。その解説はまた別の機会に投稿する予定です。
FKの攻撃も、複雑な動きではないため、攻撃のアクセントとして狙っていけると思います。
このFKを一度見せられた後は、守備体系を変更せざるを得なくなるため、一度目で可能性のあるシュートを放つことが大事になります。
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