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【#37,湘南vs徳島】徳島のCKを分析!【セットプレー】【2021年】

コーナーキックの分析を書きます。

・試合データ

2021明治安田生命J1リーグ
第37節
2021年11月27日(土)
14:00 kick off
@レモンガススタジアム平塚
湘南ベルマーレ vs 徳島ヴォルティス
0-1
得点者:
66’   岸本 武流(徳島)

66分に決まった徳島のコーナーキックの分析を書きます。

・ゴール動画

ハイライト映像(ゴールシーンは4:09~)

・選手の立ち位置

白…攻撃の徳島、黒…守備の湘南

・攻撃目線

GK以外の10人が上がっての攻撃。

配置:
ボール付近…2人(②,⑤)
ペナルティエリア内…7人(③,④,⑥~⑩)
後方から上がってくる…1人(⑪)

・守備目線

11人全員が戻っての守備。

ゴールエリア内のゾーンを2人が守り、残りはマンマークでの守備。

競り合いに強いウェリントン選手を中央の➌の位置に配置。

☆このCKのポイント☆

Ⅰ.助走前にDF陣形を乱す

おそらく、守備➏の選手は、もう少しゴール前で守備をしたかったと思います。
しかし、助走前に攻撃⑤の選手が中央からするするとボールに近付いていくことで➏の選手を釣り出します。

このことで、ニアサイドにスペースが出来ます。
このスペースが空くことがとても重要です。

Ⅱ.ニアに向かって走る5人(⑥~⑩)

PKスポット付近の5人は、Ⅰで記述したスペースの方向に走ります。
その動きは、対峙しているDFの前に入ろうとする動きです。
守備側の心理としては、”空いたスペースに入らせたくない””自分の前に入らせたくない”という気持ちが生まれ、よりタイトにマークをしようとします。

そして、それらの動きでボールが蹴られるタイミングでファーサイドに大きなスペースが出来ます。

Ⅲ.ファーのスペースへの上がりと正確なキック

Ⅰ・Ⅱの動きで空いたファーサイドのスペースに後方から⑪が上がってきます。
守備のために残っているとも思える選手なので、フリーで走り込むことが出来ます。

CKのキッカーは、上がって来た選手が合わせやすい質の高いストレートのキックを選択しています。

Ⅳ.確実に枠に入れるボレーと詰め

上がって来た⑪は、強く確実に枠内に入れる低いシュートでゴールを狙っています。
直接決まらなくても、”何か”を起こすためにも枠内に飛ばすことは最低条件だと思います。

ゴールを決めた④は、ボールが浮いている間はDFを抑え、プレッシャーをかけられないようにブロックしています。
シュートが打たれた後は、入れ替わっておき、詰められる状態を取っておくことで、弾いたボールに最も先に触り、ゴールを決めています。

Ⅴ.リスクマネジメント

GK以外の10人での攻撃は、わずかなズレからカウンターで絶体絶命のピンチを招く可能性もあります。

しかし、このCKでは、ボール付近の⑤とPA内の⑧,⑩は攻撃に関わりつつもボールが蹴られるタイミングでは後方に向かって走っているため、カウンターを受けたとしても3人は構えての守備が出来るため、問題はないと思います。

・まとめ

残留争いの大一番の試合。
0-0の時間が長く続く中、均衡を破ったのは考えられたセットプレーでした。

ゾーンとマンマークの併用の避けられない弱点が分かるとともに、その弱点を正確に狙ったコーナーキックでした。


以上です。

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