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活動あれこれダルハン遠征編part2

前回に引き続きダルハン遠征の話。
鉄は熱いうちに打ちたいので早めの更新。体調不良で更新をサボった週もあったので穴埋め的にも良いかな。
2日目は活動が多かったが、だからこそ充実していた。自分が協力隊であることを再認識できた日…。いや、違うな。自分が協力隊になったと気づいた日かもしれない。
そしてやはり自分は地方隊員に憧れがある。地方って良かったな。と言ってもダルハンはまあまあ街なんだが。ウランバートルが都会すぎるせいかな。

モンゴル医科大学理学療法学科

АШУИС再び

2日目の午前中はモンゴル医科大学の理学療法学科にお邪魔してきた。
出会った限りでは理学療法士の教員が1人しかいない。ちなみにその先生、日本への留学経験があり日本語が話せる。
他、ロシアで言語聴覚について学んだリハ医の先生がいた。
学生の人数は当初30人と聞いていたが実際にいたのは14人。一期生となる3年生が6人、2年生が8人であった。なんか少しずつ増えていったみたいで、最後は19人くらいいたけど。
ちなみに1年生は入学希望者が0人だったのでいないらしい。世知辛い。

授業風景

参加した授業は脳卒中の評価について。
元々関節可動域測定の授業と聞いており、そのサポートもする話になっていたので蓋を開けてびっくり。隊員同士の打ち合わせは何だったのだろうか。でもまあモンゴルなんでよくあること。
評価の講義は割と淡々と進んでいた。評価をしているところの写真や絵もなく文字だけで進んでいく。たまに実技を挟みながら。文字だけでBrunstroom Stageの検査手技を覚えるのは至難の業だろうな、きっと。

なんか真剣な顔してる

授業見学の後、質問コーナー。
「モンゴルで理学療法士の資格を取ったら日本で働けますか?」
「モンゴルと日本の理学療法の違いが知りたい」
「理学療法と作業療法の違いを教えてください」
などなど質問が飛んできた。初々しくてキラキラした質問だ。

また、それとは別に空き時間に学生が話しかけに来てくれた。
学生「私は整形外科やスポーツリハに興味があります。」
私「興味がある分野があるのはすごく良いね。日本だと整形外科やスポーツを専門に診ている病院があるよ。モンゴルにも専門的な病院はあるけど少ないよね。私が今活動している病院にもスポーツ整形も高齢者も、整形外科も脳卒中もたくさん来るよ」
学生「それはモンゴルの難しいところですよね。私は整形外科やスポーツが見れる病院で働きたいと思っています。」
空き時間終了。
学生「ありがとうございます。話せてよかったです。」
私「こちらこそありがとう。」
こんなに流暢に話せてないし、聞き取れないところは何回も聞き返しているので脚色しているがこんな感じの会話。夢と希望にあふれた若者は素敵ですね。まあ年上っぽかったんだけど。

詳細はfacebookに。

実は授業の合間に

授業開始から数十分が経過したころ、「10分ほど」と言われてモンゴルの教育学会のオープニングに参加してきた。たいそうな席とネームプレートまで用意されていた。我々は教育関係者ではないのだが。
ちなみに理学療法士科の先生方も授業から一時的に抜けて参加していた。

マイクとネームプレート。一言も発していない。
会場がгоё

このオープニングが全然終わらない。結果的に1時間15分かかった。
可哀想なのは学生たち。先生方もみんな出席していたので、きっと待ち続けていたに違いない。前日の交流会と言い、モンゴルの学生は謎に拘束されることが多い。しんどいだろうな。


高齢者開発センター

2日目の午後1発目は高齢者開発センターを訪問。隊員の配属先でもある。
2021年に完成したこのセンター。

ここ、ちょっとすごくて。医療保険とは別の制度を使って地域高齢者が通えるようになっている。モンゴルの医療制度の弱点の一つである入院期間の短さを補える可能性を含んだセンターだ。
来ている人たちは思い思いに交流したり、パソコン教室、英語教室、日本語教室等々に参加したり、レクリエーションに参加したりもしている。
また、デイサービス的なサービスの他になんと医師、看護師、ソーシャルワーカーなどが訪問サービスも実施している。対象は家から出られない人たち。脳卒中後のケアや褥瘡の管理などを教えたりしているらしい。ウランバートルは渋滞が酷く、訪問サービスが公的に普及するにはもう少し時間がかかりそう。ダルハンだからこそできるのだろう。地方から新しいムーブメントを起こせるようになれば未来が広がると思う。
理学療法士に訪問してほしいという家庭もあり、今度改めて機会を作ろうと画策中。

腰痛のための体操中

そしてここでは高齢者たちに健康のための体操教室を実施した。この活動、素敵。たまらん。協力隊しているなあ。


障害者開発センター

ここの施設も新しい。
リハビリ室は充実しているが、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士はいない。代わりに伝統療法士がそれらの仕事を兼務している。記憶に濃いのは作業療法を担当しているスタッフ。作業療法で使う道具を自作していた。モンゴルでは見かけない光景だ。スタッフが熱心なのが伝わる。

奥のАппаратは配属先で見たことあるなぁ
これでモンゴルの伝統衣装が着れるようになる。

ちなみに理学療法室は運動ジムのようであった。子供がたくさんいるからもう少し遊べる雰囲気だとより良いなあ。

もう少ししたら施設内にカフェを作る予定らしく、障害者の雇用をしたいらしい。就労も兼ねているなんて、素晴らしい仕組みだ。

予算が足りないためスタッフを雇えず、1人のスタッフが2部署以上を掛け持ちしているのもここの特徴。熱意が素晴らしい。スタッフたちは大変だと思う。でも良い人達ばかりだった。勤務時間過ぎても館内を案内してくれたし。ごめんなさい。


ホットポットからのサウナ

夜はモンゴルではお馴染みのTHE BULLでホットポットです。しゃぶしゃぶです。私は生粋の道産子。故にしゃぶしゃぶはラム一択なのだが周囲からあまり受け入れてもらえない。ちなみにここは馬肉が旨い。
この日は温泉トークに花が咲いた。それぞれが行ったことある温泉について話し、日本に帰ったら行きたい温泉について話す豊かな時間を過ごす。
昨日と違ってサウナの時間はガッツリ取れたが如何せん水風呂がぬるかった。水風呂よりも水シャワーの方が快適だったのだが少し物足りない。惜しい。


2日目終了。

以上で2日目が終了である。
どこに訪問しても前向きな人に出会える。皆が何かの、そして誰かのために頑張っている。
それに加えて、いつもよりも何かを知りたいと思って話しかけに来てくれる人が多い感覚があり嬉しくなる。

あと、人が少ないのは過ごしやすいなと思った。元々日本にいる時から人ごみとかはあまり好きじゃない性質で。ダルハンは必要なものは揃っているけど人でごった返す感じがなくて、すごく居心地がよかった。
渋滞もクラクションもないし。


次回は3日目と感想

3日目は訪問した施設が1ヶ所だけだったので簡単にまとまるかな。
あとはザハ(市場)に行ったりデパートに行ったり。
感想も書いてダルハン遠征、活動の記録を締めようと思う。

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