【ヒュージ・リーダーズ】《囁く者、シェオルドレッド/Sheoldred, Whispering One》
はじめに
初めましての方もこんにちは
週末ヒュージ・リーダーズ交流会の村民のロウクスです。
新ファイレクシアの法務官シリーズの折り返しとなる三人目は黒の法務官《囁く者、シェオルドレッド/Sheoldred, Whispering One》を紹介します。
※エルドレインの森発売前のリストです。
デッキ紹介
デッキリスト
良い点
・強力なワンショットコンボを搭載しており、サーチもあり狙いやすい
・除去がとにかく豊富で防御力が高い
悪い点
・クリーチャーサイズが若干小さめで殴り合いは苦手
・急なマナ加速や踏み倒し系があまりなく、一気に決めにくい
デッキの強さは5段階評価中、3.5点
除去が豊富で攻防の駆け引きが得意なためゲームを優位に進められる
ワンショットコンボを得意の墓地利用含めて非常に狙いやすい
ただ、具現の技が抜けたため、一発勝利がなくなった分で3.5点
統率者
新ファイレクシアの法務官に共通する自分にメリット、対戦相手にデメリットを与える能力、シェオルドレッドはクリーチャーに関するものです。
どちらも黒らしく、自軍はアップキープに墓地からクリーチャーを場に出し、対戦相手は場からクリーチャーを生け贄にするというものです。
アクションの重いヒュージにおいてはクリーチャーを複数並べることが難しいの1体とはいえ毎ターン除去が飛んでくるのは非常に厄介であり、ターンを返そうものなら墓地からクリーチャーを出してアクション数を稼ぐことが出来るので、比較的ヒュージ向きな統率者だと思います。
デッキコンセプト
シェオルドレッドのリアニメイト能力を利用して、墓地経由のワンショットコンボを狙っていきます。
また、コンボパーツが毎回都合よくそろうわけではないので、殴り勝つ事も常に意識して、クリーチャーを除去して有利な盤面を作りつつ、《多元宇宙の突破》などで対戦相手のクリーチャーを奪ってライフを削っていきます。
隙あらば…コンボを常に狙おう
このデッキは基本的にはコンボで勝つ事を前提としたデッキです。
狙っていくのは2種類のコンボです。
1つ目はこちらの3枚を使ったコンボです。
《無限なるトラザイン》は墓地のアーティファクトの起動型能力を持つ事ができるので、お馴染みの《トリスケリオン》と《Phyrexian Devourer》を墓地に置くことで、+1/+1カウンターをプレイヤーに打ち出すいわゆる「おにぎりウーズ」のヒュージ版です。
《トリスケリオン》と《Phyrexian Devourer》のどちらもインスタントタイミングで起動可能なので、盤面が出来てしまえば対策がほぼ不可能。
ロングゲームや《多元宇宙の突破》などでデッキを使っていると、総マナコストという名前の弾が足りなくなるので注意。(それもあるので、出来る限り殴れるときは殴っておきたい)
《トリスケリオン》と《Phyrexian Devourer》の2枚を墓地に、《無限なるトラザイン》を盤面に出すのは普通にやってはなかなか難しいですが、この1枚で解決してしまいます。
《ギックスの信奉者》は場に出たときに、アーティファクトを3枚まで墓地に送れます。
そして、このコンボパーツは全てアーティファクトですので、まとめて墓地に送ることが出来てしまいます。
ゆえに具現の技が現役時代は1回目の5枚の中に《ギックスの信奉者》があったらそのままコンボパーツをそろえて勝ててました。
シェオルドレッドの場合、自身にリアニメイト能力があるので6マナ目で《ギックスの信奉者》を出して、次のターンの《囁く者、シェオルドレッド》が生きて帰ってくれば成立させることが出来ます。
《トリスケリオン》が入っているので、《不浄なる者、ミケウス》との「トリミケ」コンボもついでに狙っていきます。
説明不要とは思いますが、《トリスケリオン》が+1/+1カウンターでダメージを飛ばした後に、2個の+1/+1カウンターを自身に当てて自爆して、不死で場に帰ってくるというものです。
《不浄なる者、ミケウス》は単体でも非常に強力なので、入れて損のないクリーチャーです。
こちらは完全に無限ダメージですが《トリスケリオン》の不死誘発時などに対応の隙があるので、狙う際には注意が必要です。
このコンボは黒であれば採用できますが、少し癖があり、枚数が多くて単体では弱いカードも含まれています。
強力なコンボではあるので、統率者との相性やデッキコンセプトが上手くはまれば汎用的に使えます。
素直にまっすぐコンボを狙ってもなかなか決めさせてはもらえません。
クリーチャー除去で対戦相手の妨害しつつ、シェオルドレッドで盤面を固めつつ、常にコンボ成立を目指してパーツを集めましょう。
序盤の課題…マリガン基準
黒単には最序盤でのマナ加速カードはなく、基本的には赤色と同じです。
※赤色のマリガン基準(前回記事)参照
ただ、黒の場合はマリガンで別のことを狙えます。
1つ目…ディスカードでクリーチャーを墓地に置く
荒地セットからのディスカードはヒュージならではのテクニック。
《囁く者、シェオルドレッド》などのリアニメイト能力のためのクリーチャーをあらかじめ用意しておくことが出来ます。
例えば《薄暮の刻み獣》は手札から唱えるとリスクがあるのであらかじめ落としておいてリアニメイト能力で釣り上げるとすごくお得です。
除去能力のあるクリーチャーであれば、《生ける屍》で相手のクリーチャーを復活させてしまっても対処できるので、優先的に落としておきましょう。
2つ目…《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》をうまく使う
黒には全ての土地に沼タイプを加える《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》があります。
赤では使いづらかった枯渇ランドを少しだけうまく使うことが出来ます。
さらに《囁く者、シェオルドレッド》の隠されし能力である「沼渡り」で殴りたい放題になるのも、地味ながらも効いてきたりします。
沼がたくさんあるとマナがたくさん出る土地と組み合わせるのも良いです。
個人的には両方とも《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》があること前提なので、しっかり使うなら《女王への懇願》で探せるようにしておくとよいかもしれません。
中盤力…隙は狙って作るもの
対戦相手のクリーチャーは積極的に除去していきましょう。
場に出た際に除去できるクリーチャーを多めに採用しているので、特に相手のコンボにつながりそうなクリーチャーを優先して除去しましょう。
加えてこのデッキは積極的にインスタント除去、相手ターンでの行動を多めに採用しています。
ヒュージではクリーチャーを軸にしたコンボが多いので、コンボのかなめとなるクリーチャーを打ち取って相手のコンボを崩すことを狙っていきます。
強いとは言い難いですがピッチスペル2枚が入っているのはスライサー環境の名残です。いざという時に《鏡割りのキキジキ》などを倒せたりします。
相手のコンボを崩して、次の準備が整うまでの間にコンボを狙います。
おわりに
コンボパーツが多いことと、除去を意識して多めに採用しているので、少し不自由な構成になっていますが、いずれも汎用パーツで入れ替え自由です。
黒色の沼は深く、本当にわけのわからないカードが眠っているはずです。
面白い効果のカードも多いのでコンボを狙うだけでなく、色々な悪さをしながら勝ちを目指せると思います。
色を組み合わせても強力ですが、単色でも色々な方向性でデッキが組めるので、ヒュージで黒を使うのはおすすめです。
皆様のヒュージ・リーダーズライフの一助になれば幸いです。
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