関ジャム 常田大希特集を振り返る
2023年5月28日、ついに関ジャムでの常田大希特集が実現しましたね。しかも、所属バンドKing Gnuのベーシスト新井和輝、主宰するクリエイティブチームPERIMETRONのOSRINが共に解説席に。米津玄師やVaundyのコメントももちろんですが、何よりも、椎名林檎が川田裕美の位置に座るというミラクルな事態が生じた訳です笑(常田回は是非の約束を守る林檎さん)
このミラクルな回が通常回で放送されたという衝撃な回を振り返っていきます。
0.常田大希の紹介
King Gnu「飛行艇」
millennium parade「Fly with me」
PERIMETRONに関する映像や作品名の提示はなし
米津玄師「KICK BACK」(共編曲とMVに出演)
SixTONES「マスカラ」(楽曲提供)
チェロ演奏(Daiki Tsuneta - N.HOOLYWOOD COMPILE IN NEW YORK COLLECTION)
1.椎名林檎だけが知る常田大希
2人は常田の東京初ライブに椎名が観に行ったことにより出会った話。常田は当時まだ学生だったにもかかわらず、すでに椎名がクリエイターとして先輩のようにやり取りしていたという凄さ。その後、最初King Gnuと常田が一致しなかった話などが興味深く、この場面での椎名林檎の言葉のチョイスも私は好きでしたね。アハ体験!
椎名が常田を「初めて同業者」と感じた話。オリパラでの自分の後任として名前をだすほど、単なるシンガーソングライターやミュージシャンを超えた総合演出をしている点にふれていました。OSRINには「何でも口出す」と言われてしまいますが…。
そのOSRINはPERIMETRONの始動時からのメンバーの映像作家です。
常田作品のMVをほぼすべて手掛けていることの他、Mr.ChildrenやGLAYのMVやアートワークについても触れていました。
常田のストイックな一面に触れていましたね。常田の理解者が集まっているんだなと。
そして、常田と椎名のコラボの話題に。
millennium parade×椎名林檎「W●RK」
椎名は、常田を色んな項目に長けているのではという指摘もあり、常田が立ち位置を分けずに作り上げてきた結果なのではという。子役の親御さんにまで気を遣う常田に椎名林檎「保育士まで」と言ってみたり。
常田は似ている先輩だと思っていた椎名林檎は「お優しい」と感じたとのこと。レコーディング時のエピソードにて椎名林檎から「中村珠緒みたい」なる名フレーズも飛び出てきました。
2.超貴重!! 米津玄師 独占アンケート
2曲でコラボしている米津のコメント。「野性的部分と理性的部分の両立」は納得。「こいつ海賊か何かか」も名言ですね。
米津が選んだ曲 King Gnu「Tokyo Rendez-Vous」
https://youtu.be/XDiuwqJg8pU
ヌーに改名前に聴き、遠からず広く常田が知られるようになると予感したとのことです。個人的にも初めて聴いてこの曲のイントロから引き込まれたことが記憶に残っています。
食べ方の海賊っぽさはいいとして、新井和輝のバンドメンバーの立場からの常田のストイックさに触れたシーンでした。
3.常田WORKS 自己分析シート
椎名林檎が、普通クリエイターは着想を隠すと考えており「何て無防備な」とびっくりした自己分析シート。隠したりしない姿に椎名林檎は常田に品を感じるとも。
常田が自らの自身の楽曲を7つのカテゴリーに分けたリストを作成しました。
3.1大編成BIG BAND
『竜とそばかすの姫』の主題歌で主人公の声を担当した中村佳穂の歌唱。紅白では太鼓や管楽器もいる大編成で常田のチェロ演奏迫力のあったmillennium parade × Belle「U」
3.2オルタナティブロックバンド
NIRVANAを筆頭に挙げたジャンルでクラシックなどのアカデミックなものを壊した音楽であり、椎名林檎や東京事変とも近い方向性と。
セオリーから外れたコードながら、ポップに聴こえる。このバランス感覚が魅力だなと自分も思います。
Vaundyのコメントも、音楽的知識がありながらも大衆性とのバランス感覚の凄さに触れました。その分析力ももちろんだけど、それ以上に「カメレオン」の歌詞を引用してくるおしゃれさも。
売れる方向・J-POPへ意識を高めたのは1stアルバムの『Tokyo Renez-Vous』からとのことですが、ターニングポイントとなった1曲は「prayer X」とのこと。
この曲はテレビアニメ『BANANA FISH』の主題歌であり、関ジャムの恒例企画2018年のベスト10でも選出されていた曲でした。
J-POPを意識して、サザンやミスチルを聴いた話。高校時代に尖った曲を演奏して当時の彼女に理解されたなかったエピソード。コミュニケーション取ろう。
そして、いわゆるJ-POPを超えた存在であると椎名林檎や東京事変の特例さに触れました。
東京事変「能動的三分間」
Srv.Vinci時代に、新井が常田に「なんでこのクオリティのもの出せねぇんだよバカ」と言われていたというエピソード。新井は「フラットに良い悪いを見ている」と思ったとのこと。
3.3アンビエント
アンビエント・ミュージックの第一人者としてブライアン・イーノを挙げつつ、King Gnu「NIGHT POOL」を取り上げました。椎名林檎は「常田工場のもの」と。
さらにはKing Gnu「泡」も。常田が一番最初に作ったことであり、もっと作りたいジャンルとのこと。作ってください!
3.4バラード
井口の美声がとても生かされるジャンルだと個人的にも思っていますが、タイアップ作品の目白押しですね。
大ブレイクのきっかけとなったドラマ主題歌King Gnu「白日」
こちらもドラマ主題歌King Gnu「カメレオン」
3.5映像パフォーマンス演出
MVに登場した子どもがミュージックステーションでもパフォーマンスしたのが話題となったKing Gnu「BOY」。
OSRINは常田の自分にも他人にも厳しい姿をみていたこと。それを経て結束が強まり、楽しく作っている現在につながっているようです。
3.6Beatもの
金属音や電子音など機械的なノイズを特徴とする音楽であるインダストリアルのmillennium parade「Trepanation」
3.7クラシック
東京藝術大学チェロ専攻であった常田。彼ならではの作品として挙げられたのがKing Gnu「サマーレイン・ダイバー」
新井加入前からすでに原型が出来上がっていた曲であり、ショパンをモチーフにしているとのこと。
個人的に気になったのはチェロ専攻だった常田がストリングスやオケアレンジをどう考えているかということでした。
常田は自分で弦楽器を弾いて重ねていったとのこと。チェロもベースも弾ける稀有な存在と新井が常田のことを指摘していましたが、作家としてあらゆる音楽を取り込んでいる点。
自分が常田大希という音楽家に魅力を感じる点や求めている事ってこういう事なのかもしれないと思いました。
4.下積み時代からの盟友が語る裏の顔
独立した項目としては取り上げていませんでしたが、新井やOSRINの証言から、常田は自分にも仲間にもストイックに作品に取り組んでいる姿を感じ取れました。
今後の常田大希の活躍をより期待しましたし、J-POP的でないオケアレンジを常田がどう作り上げていくかが楽しみです。
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