2022 Movie Ranking
2022年に「劇場で」観た今年公開作を対象
劇場鑑賞 38回、自宅鑑賞 21本の Total 59本。
…ていう、やる意味あるのか?くらい、これ始めた20歳以来で最少本数だけど。
でもでも、自分が思ったことを記録する意味も兼ねて今年も例年通り試しに並べてみました。
特別枠 スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
第1位 NOPE/ノープ
第2位 ナイトメア・アリー
第3位 X エックス
第4位 ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
第5位 THE FIRST SLUM DUNK
第6位 トップガン マーヴェリック
第7位 さがす
第8位 RRR
第9位 さかなのこ
第10位 ベルファスト
第11位 神は見返りを求める
第12位 ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー
第13位 英雄の証明
第14位 ホイットニー・ヒューストン
第15位 ベイビー・ブローカー
第16位 ちょっと思い出しただけ
第17位 偶然と想像
第18位 ハッチング -孵化-
第19位 窓辺にて
第20位 シャドウ・イン・クラウド
第21位 激怒
第22位 ジュラシック・ワールド/新たなる支配者
第23位 暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー
第24位 ザ・バットマン
第25位 リコリス・ピザ
第26位 ソー:ラブ&サンダー
第27位 秘密の森の、その向こう
第28位 ハウス・オブ・グッチ
第29位 MEN 同じ顔の男たち
第30位 アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
第31位 クライ・マッチョ
第32位 シン・ウルトラマン
第33位 ドラゴンボール超 スーパーヒーロー
少ない。やっぱ在宅で働くようになったのが機会を奪ってるな。0歳の赤ちゃんが家にいたってのもあるし、仕事関係で夏から半年も外部で通って勉強してたのもある。
とはいえドラマはすごい観た1年だったかも。家で「映画」じゃないものを観てた。
あとはスプラやったりメトロイドやったり、本も今年面白かったしMPC始めたし、で昔は独りの時を見つけては「映画」だった自分に、他にもやる遊び、増えたなあと思う。
でもやっぱ映画なんだよね結局。シアター行くと毎回思うわけ。これはもう一生の趣味だと。昨日渋谷に観に行ってやっぱまた思ったし。
来年はテレワーク上がりに車出してでも通おう。
Twitterのレビューとか平均したら、いやしなくても、たぶん今年はトップガンだろうなと。なんせ「まだ」劇場でやってるくらい。
実際に本気で演ってそれ全部できるだけ最高画質で実際に撮ってる映像だもん。もう実話映像でしょこれ。
家で何でも観れる時代にわざわざ劇場で観せてもらう贅沢映像、それが最高ヒットってある意味とても健全だ。
映画観るって「あらすじ」を知りに行く行為じゃないよなー、と改めて思う。ファスト映画とか、その動画見てる10分が無駄だよ、、
アバターも映像表現で売ってる作品で確かに一部すごかったけど、これはどっちかというと「優れた技術」って感じがした。
トップガンの本物の映像とは別な地平を目指したもの。
1作目がタイタニック以来の新作/3D時代の真打! として登場したときのような凄みをまた期待したが、で凄いけど、13年分のupdateって程では全然なかったと思う。
アバター2に話なんか最初から期待してないからいいけど、でもなんかもう、なんというかアレだった。
まず、地球が滅んだから外惑星に移住するため、先に軍を送り込んで先住民壊滅させようってのが今回の舞台ですよと。モロにサイヤ人だね。
対して元はスカイ・ピープル側だったが転生した主人公が地元のために迎撃(=カカロット)。要は土台設定はかなりOld Skoolで入りやすい。
SF的に展開していくこともできそうな舞台建であるにも関わらず、解決策が「勝つか負けるか」しかなく、大して広がりのないストーリーだったという意味において、前作よりも下手したら後退したんじゃないかとすら思えた。
(前作は外惑星の地下資源を手に入れる名目からスタートし、それよりも彼ら独自の文化を理解して解明しようとしてる科学者、と軍、で対立する構造を軸にした筋立てなので、葛藤とかもまだ多少描かれた)
あとはキャメロンの描く「強い女」、ターミネーターやエイリアン2しかりだが、今回改めて確信したのは、強いっていうかそれは旧男性社会/家父長的っていう構造内でのたくましさであって、
そういった階層自体をひっくり返すことは良しと思ってない、家庭の中で強い母やってね、って言ってるように解釈できてしまう。
たとえ映像技術はどんなに最新でも、マインドがもう古い気がする。「あなたは厳しすぎるわ、軍隊じゃない、家族なのよ?」という冒頭の問いに対し最後の選択とか全無視だし、旧世代的なヒーロー感のまま「家族を守る」とか言ってるので割としっかり白けた。
逆にトップガンこそ公開前はそのマインドの古さを懸念された作品だったのに対し、見事にupgradeされていたため燃えるし応援を集めたのではないか。
あとシン・ウルトラの、殆どARRIシネマカム撮影だったけど一部のシーンが iPhoneとかだった件。これが自分の思い描いた「自由な」アングルにこだわった結果に選択した表現ってのも知ってますが、
でも画質落としてでもやる?さすがに観ててわかるし、露骨にこんなノイズ増えてのぺっとした画がチラチラ入ってら気になるわ!
ただでさえカット数ものすごいからそれが合間にくる度に気になってしょうがない。ゴジラのときはそこまででもなかったのに。。
画質の話ばっかりで申し訳ない気がしてきたが、でも今年の映画関連で自分の中で最大の衝撃だったのが池袋のレーザーGT IMAXに初めて行ったこと。
NOPEまったく違う映像になってたからね。比喩じゃなくて。
NOPEはもう面白すぎて1ヶ月くらいずっとこれのこと考えしまい、2回目行く時にせっかくだからレーザーGTにしたんですけども、そっちで観ると特定のシーンだけ上下が伸びてやや正方形に近いアングルになるのです。
いまこういう映画いっぱいあるから知ってた人は多いかもしれないけど、実は初めて体験した。すっごい。その辺のシーン違う印象に変わる。
てかこういう演出ありきで撮ってんならIMAX以外で上映すんのやめろや、とは思う。
でもこの件を抜きにしても1位はNOPEっす。面白かったです。ホントに面白かった。
エンターテインメント娯楽作でありながら非常に示唆的なことをちりばめた映画だし、言われてたことの意味、まだいまもたまに考えてしまいますね。
こういうセリフ少なく、展開はカットで語る(そしてちゃんと解る)やつ、ぞくぞくする。
あとは~、ジュラシックワールドか。うちの妻これがワーストだって。
でもオレが今年一番長文の感想書いたのコレなんだよなー。。。で家帰って完全に論破されたの思い出した。
確かに思い返すと面白かったかどうかは微妙なとこだが、今回の観てこれなら新3部作やった意味もあったのかもなぁと思えたんですよね。
そういうことあるなー。
理屈的にはわかるけど面白いかどうかは微妙みたいな時が。
その意味で「素直に今年一番面白かった映画」、正直に言ったら2位の【ナイトメア・アリー】だし。
あとジュラシック、こういう同窓会映画みたいのはたまにハマるとそれだけでエモく観れちゃう劇薬で(※ジュラシックはそこまでじゃなかったけど)、
そろそろこの辺で終わりにしないとどんどん老害を増産してくことになる恐れあり。
次のインディジョーンズとか「エモ」以外に他にちゃんと武器が用意されてるといいが。
あとスパイダーマンNWH。これ情けないけどどうしても順位つけれなかった。
もう15年以上も毎年ランキングやってきて、こういう殿堂入りみたいなことしたのこれで3本目で、This is itとエンドゲーム以来なんですね。
今回のスパイダーは良い悪いじゃなく(めっちゃ良いんだけど)、もう1位とかそういうのでもなくて「神業」とか「奇跡」とかいう類。
クリエイションの到達点。
よくこんな企画が…。存在しないかと思われた針の穴、1400万と605分の1の確率、実在した!!
オレそんな熱心なマーベルファンとかじゃないのに、これには感動と同時に深く感心しました。
MCUすごいわ。会社の壁を越えて共演みたいな表層レベルの事言ってんじゃなくて前準備から脚本からなにから…本当によく作ったと思う。
この時代、リアルタイムでこれを目にしたことを後々の世代に必ず自慢できる日がくると確信してるねオレは。
さて唐突ながら、歳をとっていくこととは、精神的には「選択をしていく」ことと同義なんじゃないかと。
これは以前からうっすら考えていたことでもあるけれど、今年は映画を観ていて強く意識させられることが多く、
そんな作品が自然と上位になったのかなと年の瀬に振り返ってみると思いました。
過去にあったはずの選択への執着と、ラストで対決する【X】
してきた選択に前向きな意味を見出して勝つ、【ドクター・ストレンジ】
捨ててきた方の選択にやがてとり憑かれてしまうしまう【ナイトメア・アリー】
そう言った意味で、昨年の【OLD】は何もできず可能性を強制的に奪われる恐怖だし、
選択を保留にする若者の権利を美しく贅沢な時間として(そして最後にそれを終えるまでを)描いた例がロングバケーションだったのか。
若い時分は選択肢が眼前に広がった状態。
選択をすると後戻りできないから、と、こう着状態にいつまでも身を置いたり、
自分には常に選択肢が同じく残り続けているし歳を取ろうがオレの可能性は不変、という考え、
厳しいかもしれないがそんな風に考えてるうちはまだまだ幼い。なんかそう思った。
実際は選択をしてもその先、ご褒美のように別な選択肢がまたぴょこっと顔を出すように世の中できているので、前向きにやっていこうと思いたいです。どのみち時間は戻せないのでね。
来年も映画館で映画を観ていたいなと思う。でも思ってるだけだと最近だめだわ。意識して通おうと思った。
そして多くのことを考えたり感じたり省みたりして積極的に歳をとっていきたい。
やがて映画も全く興味なくなって、縄跳びも思い出さなくなって、子供の成長こそが楽しみみたいなフェーズに移行していくかもしれない。そういう変化も良き成長と信じている。
…
But Not Today!! “だが、それは今日ではない” by マーヴェリック
今年もお世話になりました。昔の仲間は変わらず元気で、そして新しく知り合った人に恵まれた、いい1年でした。
良いお年を*