AIビジネスデザイナーとは
このたび、NewsPicksのNewSchool「AIビジネスデザイン基礎」と「次世代ビジネス書著者創出」を初めて受講した。昨日、各プロジェクト代表7名による最終発表会が行われ、わたしは「AIビジネスデザイン基礎プロジェクト」代表のプレゼンテーターとして発表を行った。ここでは、私が発表した内容の一部をご紹介したい。
AIビジネスについて
「AIビジネスデザイン」とは、経営者や事業担当者とデータサイエンティストの間に立ち、AI技術を用いて企業の課題解決の方法を提案する仕事である。AIの話が分かって、経営課題をAIに落とし込めることが求められる。
「データは21世紀の石油」であり、「AIは21世紀のインフラ」であるといわれる。GoogleのCEOサンダー・ピチャイ氏は「AIは火より、電気より大事なものだ」と発言している。
日本企業のAI導入率は4.2%であり、米企業の50%と比べて大きく出遅れている。ある調査機関の研究によれば、AIが経済に融合すれば、日本のGDPは現在の3倍以上に拡大するとされており、アメリカの伸び率1.7倍と比較して大きい。したがって、日本はAI伸びしろが大きいといえる。
また、今後、日本企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)は不可欠である。DXとは、AIなどを活用しデジタル化した情報で組織や社会を良くすることである。DXが進まなければ、2025年以降、最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性がある「2025年の崖」問題を、経済産業省は指摘している。
それでは、個人は今後AIをどのように活用していけばいいのか。
1つは、自分が関わっているビジネスとAIをつなぎ合わせることである。営業、製造、人事など自分のいる職場でAI導入の戦略を練り、プロジェクトを社内で推進する人(AIシナジスト)になることである。
もう1つは、AIビジネスデザイナーとして、AI技術を使ってビジネスの課題解決を提案し、ビジネスの構想設計を行う人になることである。
世界では現在、70万人のAI人材が不足しているとされている。また、日本では2030年にAI人材の需要が24.3万人と計算されており、一方で供給は12万人が見込まれ、12万人以上が不足するといわれる。したがって、AI人材は当面、売り手市場となるのは間違いない。
そうした中、今後3~5年以内に、AIビジネスデザイナーは日本企業で最も必要とされるAI人材の1つになってくるといわれる。したがって、AIを活用できれば、個人としての市場価値は一気に高まることは間違いない。