見た目はミニマルでも、小物がたくさん必要なら意味がない
先日、XSONICの「XTONE」というギター/ベース用機材を手放した。
エフェクターとしても、宅録の際にオーディオインターフェースとしても使えるものである。
楽器をやらない方にとっては馴染みがないかもしれないが、とくにギタリストにとって、「エフェクターボードを組み、音色を自在に操る」ということは必須の作業だ。
↓私もこのチャンネルが好きでよく見ているが、やはりこだわり始めると「ミニマリスト」からはどんどんと遠ざかっていくことがわかる 笑笑
「コンパクトに済ませつつ、満足のいく音色を出す」ことを考えたとき、先述したXTONEは最適解に思えた。
XTONEはiPad、iPhoneなどとカメラアダプタを介して接続し、BIAS FX2などのエフェクトアプリを動かせるのだ。
ギターからの信号は、まずXTONEを通じてエフェクトアプリに入る。
各種エフェクトがかかった音色は再びXTONEに戻され、XTONEのアウトプットからアンプやPA卓に送られ音が出る、という仕組みになっている。
MIDI信号を送ることのできるフットスイッチもあるので、極論iPadとXTONEがあれば宅録からライブまでこなせる。
事実、2021年の大学祭は、練習から本番までXTONEとiPadにインストールしたBIAS FX 2だけで乗り切った。
しかし、「周辺機器がかさばる」というのが難点で、結局手放してLINE6の「Helix LT」という大型のマルチエフェクトプロセッサーに乗り換えてしまった。
XTONEは355g、Helix LTは6kg近くと、その差は約16倍。
大きさも、XTONEが横幅約10cmなのに対し、Helix LTは約70cm。
一見すると、ミニマルとは程遠いように思える。
だがXTONEの場合、本体は小さいものの以下のような荷物が必要となり、結果さほど軽くはならない。
XTONE本体
USBケーブル(XTONEとiPadを接続)
シールド2本(ギターからXTONE、XTONEからアンプでそれぞれ1本)
Lightning用カメラアダプタ
iPad用の三脚(地面に置くと、今どのエフェクターがオンになっているのかなど、状態が把握しにくい)
iPadの充電器(バッテリー残量が気になる場合のみ)
一方、Helix LTの場合は以下の荷物ですむ(とはいえ、まだこの機材でライブはやれていない)。
Helix LT本体
電源ケーブル
シールド2本
占有面積や重量はかなり大きいが、結果的に必要なモノの総数は減った。
しかも、フットスイッチが多いことで、ストレスなく音色の切り替えを行えるようになったのだ。
終わりに
ただ「モノを小さくする」だけだと、それを補うためにむしろ余分なモノが増えてしまうことがわかる。
どこまでモノを小さく、少なくしていくか、この匙加減が難しいところだ。(1198文字)