【韓国・男・一人旅】初のソウル観光-202403
筆者は、2024年3月19日から21日にかけ、一人で韓国・ソウルを訪れた。
筆者にとって、この韓国行きは、次のような意味をもっていた。
①コロナ禍以降、初めての海外
②初めての東アジア圏訪問
③初めての海外一人旅
④JAL国際線への初搭乗(沖縄への旅行と同じように、JALのタイムセールだった、という理由で行き先を選択した面もある)
韓国語はほとんど分からないし、K-POP等に詳しいわけでもないのだが、ひじょうに興味深く、また楽しい旅であった。
日程(3/18-3/21)
3月18日(羽田前泊)
ファーストキャビン羽田ターミナル1に宿泊。
大浴場付きなのが嬉しい。
筆者は、温泉・大浴場のついた宿泊施設を好んで利用する。幼い頃から、家族で温泉旅館などに泊まることがおおかったからであろう。
しかしながら、最近はカプセルホテルの金額もひじょうに上がってきている。
筆者が利用した3月は7000円だったが、現在は1万円以上である。週末などは、ホテルJALシティなど空港近辺のビジネスホテルと変わらない金額感である。
もちろん、筆者が利用したのが閑散期だったという可能性も否定できないが、ポスト・コロナの状況下で国内外で人の移動が急増し、それに伴って需要が急激に増えていることも影響していると考えられる。
3月19日
JAL91便・金浦空港行きの飛行機で韓国へ(10:55着)
ソウル市内の散策(ソウル駅〜明洞〜仁寺洞あたり)
HOTEL SUNBEEで宿泊
いよいよ、出国である。
いつも通り3時45分に起床し、せっかくなので朝風呂に行く。旅先であろうと自宅であろうと、超朝型生活は変えない(というか、勝手に目が覚めてしまう)。
宿泊場所は第1ターミナルであるが、早朝から巡回バスが出ているのもありがたい。
チェックインカウンターのオープンと同時くらいに第3ターミナルに到着し、そのまま保安検査場へ向かう。
預け入れの手荷物もないため、国内線と同じ感覚で(あっけなく)搭乗口まで辿り着く。
筆者は、20代限定のJAL CLUB ESTに入会しており、会員特典のひとつとして国際線利用時にはJALビジネスクラス・チェックインカウンターが利用できる。
利用してみたい気持ちもあったが、預け入れる荷物もないし、また手軽にできるということでオンライン・チェックインを選択した。
国内旅行等でも試行錯誤を重ね、機内持ち込みの荷物だけで旅ができることがわかった今、ビジネスクラス・チェックインカウンターの利用という特典は使うことがない気がしてきた。
この経験から、JAL CLUB ESTをはじめ、JALカードの特典について、利用者側が必要なものだけを選べるようにしてほしいと強く願う。
たとえば、ビジネスクラス・チェックインカウンターの利用権、サクララウンジの利用権、マイル換算率UP….といったいくつもの特典の中から、ステータスなどに応じた上限数の範囲で利用者が自由に選び取り、オリジナルの特典プランを制作できるようにしてはどうか。
今後のサービスの改定等に期待したい。
訪れた場所①:韓国銀行貨幤金融博物館
韓国をはじめ、世界の貨幣についての知見を深められる博物館。
建物は、日本統治時代に作られたようだ。
古代の朝鮮半島における貨幣のあり方や、それがいかなる変遷をたどって現在まで行きついているのか、よくわかる展示であった。
無料であるにもかかわらず、大変充実しており驚いた。
訪れた場所②:明洞大聖堂
19世紀に建てられた、歴史あるカトリック教会。
ちょうどミサをやっており、聖堂のなかに入ってそれを見学することができた。
韓国語は一切わからない——唯一知っているのは、挨拶と母を意味する오모니(omoni)のみである——が、「アーメン」「イエス」といった単語だけは聞き取ることができた。
ゴシック様式だと思われる聖堂内は、とても荘厳な雰囲気をまとっていた。
訪れた場所③:ミュージアム キムチ館
韓国を代表する食品のひとつとして、キムチが挙げられるだろう。
宿泊場所に向かう道すがら、ビルの一角が博物館になっていることを知り訪れた。
とくに、「'Raw Foods' in Japan, 'Cooked Foods' in China, and 'Fermented Foods' in Korea」という説明パネルが、東アジア圏の国々の特徴をよく表しているなと感動した。
もちろん、日本においても加熱調理されたものや発酵食品はあるし、生ものだけが日本食ではない。それは、中国・韓国における伝統的な食事にも当てはまる。
しかしながら、3か国の食事を端的に表現するフレーズとして、これはひじょうにすぐれていると感じた。
ちなみに、キムチには22の効果があることから、11月22日——偶然にも、筆者の誕生日である——は「キムチの日」となっているようだ。
また博物館のなかには、キムチを試食できる場所があった。
筆者もいくつか試食したが、素材や味のバリエーションが豊富でとてもおいしかった。
機内持ち込みのバックパックひとつで来ていたため、液体物扱いとなるキムチを購入できなかったことはやや後悔している。
その他:商店街などの散策
とくに写真は撮影していないが、ホテルや博物館などには散歩もかねて徒歩で向かった。
「LOVE」という巨大なオブジェや商店街のみやげものなどを眺めながら、ひじょうに楽しい移動時間であった。
宿泊場所:HOTEL SUNBEE
初日のホテルは、Hotel Sunbee。
一人で宿泊するにはやや高価(1泊2万円程度)だが、個室であることや立地などを加味してここに決めた。
筆者は、チェックイン時間からチェックアウトぎりぎりまでゆっくりしたいタイプのため、最低でも1泊は少し値の張るホテルを予約することが多い。
自分だけの空間で、のんびりと過ごすのも至福のときだ。
バス・トイレは一体型ではあるが広く、大変快適であった。
3月20日
訪れた場所④:昌徳宮
今回の旅の主目的地である。
時間があれば景福宮やその近辺の博物館などにも行きたかったのだが、筆者の鑑賞ペースでは明らかに間に合わないと感じ、断念した。
景福宮などは、また次回の楽しみに取っておくことにする。
このように、行きたい場所をあえて絞り、今回はいけなかった場所を再訪時の目的にするというのは、筆者が良くやる計画の立て方でもある。
昌徳宮は、筆者が唯一知っている韓国のドラマ「宮廷女官チャングムの誓い」のロケ地でもあるとのことで、今回はぜひとも訪れたかった。
幼いころ、祖母が見ていた影響で名前だけは知っていた。
訪韓にあたり、AmazonPrimeで公開されている5話分だけ視聴した。
どうやら、チャングムという人物は実在したが、史実としてのチャングムの功績についてはよくわかっていないようだ。
とにかく広く、内部を歩いているだけで楽しい。
寒かったが天気も良く、ここで2、3時間は滞在したように記憶している。
東アジア圏の建築の類似性や、鮮やかな色使いに終始驚いたり、感動したりしていた。
ところで、どこで昼食を取ったのか忘れてしまったが、この日はビビンバをいただいた。
筆者は貝のビビンバ(おそらく)を注文してみた。
これが、大変おいしかった。
ビビンバというと肉のイメージしかなかったが、よくよく考えると「混ぜご飯」を意味するのだから、具材はさまざまなものがあってもよい。
付け合わせのキムチもバリエーション豊かで、食事のためだけにまた韓国に来ようと思うほどであった。
訪れた場所⑤:The sool Gallery
今回の旅最後の目的地は、「The sool gallery」である。
どうやら、韓国の食文化を広めるための施設に併設されているようだった。
国家規模のプロジェクトだと推測され、だから無料の試飲ができるのかと納得した。
筆者は、外国人観光客向けの試飲セミナーのようなものを予約した。
HPでは、「Naver Reservation System」から予約せよと出ているが、その際には韓国国内で有効な電話番号等を入力する必要があった。
筆者は、受信専用の番号のついたe-SIMを購入していたのだがうまくいかず、ダメもとでメールをしてみた。
すると、ギャラリーの方が代わりに予約をしてくださり、無事に申し込むことができた。
やはり、困ったときにはメールをするべきである。
5種類のお酒を、その産地や味わいの説明(すべて英語)を聞きながら飲み比べる。
充電用のモバイルバッテリーまで各自のテーブルの上にあり、ありがたく使用させてもらった。
月替わりの試飲メニューとなっているようで、筆者が訪れた際には済州島のお酒がメインであった。
ピーナッツフレーバーのマッコリと、蒸留して度数を高めたお酒(名称は忘れてしまった…)がとくに気に入った。
試飲の後には、参加者それぞれがお気に入りのお酒を発表する機会も設けられており、他の参加者の感想を聞くのも楽しかった。
試飲が終わった後、本当はおいしかったお酒を買って帰りたかったのだが、機内持ち込みの手荷物だけで来ているため、預ける必要のある種類の購入は見送った。
宿泊場所:Royal Square Hotel
翌朝のフライトが早いこともあり、空港から1駅程度のホテルに宿泊した。
こちらも、Hotel Sunbeeと同じく快適で、もう少し市街地に近ければ2泊したいところであった。
シャワーブースもトイレと別れており、とても清潔であった。
部屋のなかに洗濯機があったため、アパートを改装した可能性もありそうだ。
翌日に備え、この日も日ごろと同じ時間に就寝した。
3月21日
あっという間に帰国日である。
朝一番で空港入りし、おみやげとしてハニーバターアーモンドを家族に購入する。
機内持ち込みだけで旅をしていたため、制限エリア内でしか酒類を買えないし、また免税店という看板はあるがさほど安くはない。
そうしたことから、お酒は結局買わずじまいだった。
唯一の心残りではある。
飛行時間が極めて短いため、往路と同様片手で食べられるような食事が出される。
どんなに巡行時間が短くとも、きちんと機内食を出してくれるのはさすがFSCといったところである。
ほぼ定刻通りに羽田に到着し、品川駅からこだま号グリーン車で名古屋へ。
あっという間の3日間であった。
学び
自分が宿に求める条件が明確になった
宿泊場所を決めるとき、筆者は「個室かどうか」をもっとも重視するということを改めて実感した。
観光地ともなれば、様々な宿泊施設が乱立しており、そこから宿泊場所を選ぶのにも一苦労だ。
個室を優先的に探す、という判断基準があれば、膨大な選択肢も多少は減少する。
ちなみに、費用との兼ね合いなどで筆者もゲストハウスに宿泊することがあるが、その際にもできるだけ個室(といってもベニヤ板がある程度だが)を選ぶようにしている。
神経質すぎて人の気配があると眠れないというわけではないが、やはりカーテンではなく壁でパーソナルスペースが仕切られているという安心感が、筆者には心地よい。
預け入れの荷物がないと、ひじょうに快適
やはり、バックパックひとつで旅ができるのは楽でよい。
荷造りの手間も少ないし、空港についてから荷物を預け入れる必要もない。
とくに、早朝便などチェックインカウンターのオープンと同時に預け入れをしないと間に合わない、というようなとき、保安検査場の通過締め切り時刻などに神経をとがらせる必要がない、というのは大変楽である。
ところで、バックパックひとつでの旅が可能になった背景には、前泊の羽田空港も含め、すべての宿泊場所で洗濯機を使用できたことがある。
冬場であったためボトムはデニム一本で、適宜消臭・除菌スプレーをかけてハンガーにつるした。
また、バックパックのなかに入れた着替えは下着の替えとルームウェアのみである。
ホテルに入ったらすぐ衣類を洗濯し、無印良品の折り畳みハンガーなどにかけて乾かすという運用で、問題なく過ごすことができた。
筆者がホテルに早く入るのは、リラックスしたいというのももちろんあるが、半分は、洗濯物を早めに洗って乾かす時間を確保するためでもある。
洗濯・乾燥という手間がある分、ホテルでの滞在時間は必然的に長くなり、ひとによってはもったいないと思われるかもしれない。
しかしながら、超朝型の生活をしている筆者にとって、旅行だからと夜遅くまで出歩くメリットはない。日常生活であろうと旅先であろうと、就寝・起床のリズムは崩さないのが、筆者のポリシーである。
また、ミニマリストしぶ氏が、自身の監修する「手ぶらエコバッグ」ひとつで韓国旅行に出かけたという動画を視聴し、衝撃を受けたことも影響している。
筆者はまだそこまでの域には達していないが、コロナ禍でミニマリストという生き方に出会い、これを強く志向するようになった筆者にとって、今回の韓国旅行はある種の実験でもあったのだ。
ただし、毎日わずかな衣類を洗濯機で洗うというのは、自然環境に対してかなり負荷をかける行為である。
したがって、筆者は着替え1セットと寝巻き、下着2セットを自分の「必要最低限」と決めた。
これであれば、2日分の着替えをまとめて洗うことになり、多少なりとも水や電気といった資源の削減になる。また、コインランドリーに費やす費用も半分になる。
実際、大学院での調査のため国内のとある地域に長期滞在しているが、荷物に入れた衣類は、上記のアイテムと防寒具(地元に比べて寒いため)のみである。
いまのところ、問題なく運用できている。
このように、荷物をできるだけ減らしつつ、地球環境や費用などと自分なりの折り合いをつけた地点で、自分なりのミニマリズムを今後も実践・継続・修正していきたい。