【NJRPG-2ND/プレイエイド】BCDiceのニンジャスレイヤーTRPG2版(および物理書籍版)対応ダイスボット(ver.1.0.0)
ドーモ、たかぽム。デス。
最近、ダイハードテイルズ=サンが主催されているDiscordのニンジャスレイヤー公式/DHTLSサーバー(以下、公式サーバー)でニンジャスレイヤーTRPG2版をプレイしてま(いやコレ作ったりしてたせいで最近殆どセッション覗けてないわ・・・)
少し前に公式サーバーの方でオンラインセッションの話題が出たときに、「今オンセツールにあるニンジャスレイヤーTRPG用のダイスはサツバツ表の中身が1版で止ってる」との意見が上がったため、2版向けの効果テキストと、公式サーバーのテキストセッションで主流のダイスボット(通称、天狗ダイス)のコマンドを盛り込んだ、BCDice用のニンジャスレイヤーTRPG2版向けダイスボットを作成しました。
◆これ is 何
国内で主流の各種オンラインセッションツール(ココフォリアやユドナリウム等)で利用されているTRPG用ダイスロール処理システム(BCDice)で利用可能な、ニンジャスレイヤーTRPG2版向けのダイスボットに関する紹介記事です。
◇天狗ダイス is 何
くりーむ=サン作、ニンジャスレイヤーTRPGのセッションを行う際に便利なダイスロール用コマンド等を搭載したDiscordのbotです。
現状、公式サーバーではDiscord上でのテキストセッション勢が主流派であり、そこでのダイス処理用に利用されています。
が、それ故たまにココフォリア+ボイスセッションの卓が立ってもダイスロールはDiscordで・・・という地味に面倒な状況が発生していたため、今回はくりーむ=サンに許可を頂いたうえでBCDice向けに実装しました。
◇対応バージョンについて
現在の実装は、2023/11末時点でのnote版ニンジャスレイヤーTRPG2版ルールブック、および物理書籍版『ニンジャスレイヤーTRPG コア・ルールブック』の内容に準じています。
◆使い方
◇前提
ニンジャスレイヤーTRPG2版用のダイスボットを使おうとしているオンラインセッションツールに、バージョン3.12.0以降のBCDiceが組み込まれている必要があります。
組み込まれているバージョンが分からなくても、ダイスボットの選択肢に『ニンジャスレイヤーTRPG 2版』が表示されていればokです。
◇ダイスボットの設定
利用するオンラインセッションツールにて、利用するダイスボットとして『ニンジャスレイヤーTRPG 2版』を選択してください。
※ ユドナリウムでの設定例については、本家に組み込まれ次第追記します。
◆利用可能な機能について
このダイスボットでは、BCDiceに標準搭載されているコマンドに加えてニンジャスレイヤーTRPG2版向けに拡張したコマンドが利用できます。
◆コマンド一覧
ニンジャスレイヤーTRPG2版向けに拡張したコマンドに関する説明です。
◇比較式ショートカット
ニンジャスレイヤーTRPGで頻繁に発生する、「6面ダイスを複数振って目標値以上の出目が1つでもあれば成功(BCDice的に言えばnB6>=t)」系の処理用のショートカットコマンドです。
K{x1}
K{x1},{x2},…
K2
(2B6>=2) > 4,3 > 成功数:2
N4,3,3
(4B6>=4) > 4,6,4,3 > 成功数:3
(3B6>=4) > 3,3,4 > 成功数:1
(3B6>=4) > 1,1,1 > 成功数:0
◇比較式Appendix
比較式ショートカットの後ろに[]で括ったコマンドを追加することで、比較式で振ったダイス目を使って追加判定を行い、判定に成功したダイスの個数とダイス目を出力します。
K{x1},{x2},…,{xn}[S]
K{x1},{x2},…,{xn}[S{y}]
K4[S]
(4B6>=2) > 2,2,4,6 > 成功数:4, サツバツ!:1[6]
N4,3,3[S5]
(4B6>=4) > 4,5,6,5 > 成功数:4, サツバツ!:3[6,5,5]
(3B6>=4) > 5,3,2 > 成功数:1, サツバツ!:0
(3B6>=4) > 1,1,1 > 成功数:0, サツバツ!:0
K{x1},…,{xn}[C]
K{x1},…,{xn}[C{y}]
K4[C]
(4B6>=2) > 2,2,4,6 > 成功数:4, クリティカル!:1[6]
N4,3,3[C5]
(4B6>=4) > 4,5,6,5 > 成功数:4, クリティカル!:3[6,5,5]
(3B6>=4) > 5,3,2 > 成功数:1, クリティカル!:0
(3B6>=4) > 1,1,1 > 成功数:0, クリティカル!:0
K{x1},…,{xn}[={y}]
K4,3,3[=4]
(4B6>=2) > 4,6,4,3 > 成功数:4, 追加判定:2[4,4]
(3B6>=2) > 5,3,2 > 成功数:3, 追加判定:0
(3B6>=2) > 4,4,2 > 成功数:3, 追加判定:2[4,4]
なお、ここに挙げたコマンドは複数回の指定が可能です。指定した分だけ追加判定を行って、それぞれの結果を出力します。上手く使えば1回のロールで複数の情報が出力できますので、状況に合わせてご利用ください。
以下は参考例です。
N4,3,3[S][=4] コッポドー/戦闘スタイル:殺人コンビネーション
(4B6>=4) > 4,2,4,3 > 成功数:2, サツバツ!:0, 追加判定:2[4,4]
(3B6>=4) > 6,6,6 > 成功数:2, サツバツ!:3[6,6,6], 追加判定:0
(3B6>=4) > 2,6,4 > 成功数:1, サツバツ!:1[6], 追加判定:1[4]
1撃目:攻撃成功、【4,4】があるので殺人コンビネーションによる『サツバツ!』の『出目3:急所破壊』の発生が可能
2撃目:攻撃成功、【6,6,6】があるので『ナムアミダブツ!』発生
3撃目:攻撃成功、【6】があるのでコッポドーによる『痛打+1』発生
◇ゲーム内で使用する表の効果表示
SB
SB@{x}
SB
サツバツ!!(D6) > (1) > 「イヤーッ!」腹部に強烈な一撃が命中! 敵はくの字に折れ曲がり、ワイヤーアクションめいて吹っ飛んだ!
『痛打+1』。敵の【体力】を減らした場合、付属効果として『弾き飛ばし』を与える。
SB@2
サツバツ!!(2) > 「観念してハイクを詠め!」頭部への痛烈なカラテが命中! 眼球破壊もしくは激しい脳震盪が敵を襲う!
『痛打+1』。敵の【体力】を減らした場合、付属効果として『ニューロンダメージ2』と『ワザマエダメージ1』と『●部位損傷:頭部』を与える。
WS{x}
WS8
Wasshoi!判定(2D6) > (1+6) > 7(<=8) 判定成功!!
ニンジャスレイヤー=サンのエントリーだ!!
WSE
WSE@{x}
WSE
ニンジャスレイヤー=サンのエントリー!!(D6) > (1) > 高所からの回転着地! タタミ四枚の距離で睨み合った!
標的ニンジャから3または4マス離れた任意のマスに、【殺】コマを置くこと。
WSE@4
ニンジャスレイヤー=サンのエントリー!!(4) > 天井破壊や床破砕、または垂直リフト射出により出現!
標的ニンジャから2マス離れた任意の場所に【殺】コマを置くこと。
激しい恐怖や動揺により、次のターンの終了時まで、その場にいる【DKK】1以上のニンジャ全員は『連続側転判定』の難易度が+1される。
NRS_E{x}
NRS_E{x}@{y}
NRS@{y}
NRS_N2
NRS判定(2B6>=4) > 3,2 > 成功数:0 NRS発症!!
NRS発狂(1D6) > (6) > 気絶
失禁し【精神力】に1ダメージ。さらに打ち上げられたマグロめいてその場で倒れて口をパクパクとさせ、『気絶状態』となる。
戦闘が終了するか、一定時間が経過するか、誰かに蘇生してもらうまで、この状態は解除されない。
NRS_N2@4
NRS判定(2B6>=4) > 1,1 > 成功数:0 NRS発症!!
NRS発狂(4) > ドゲザ
失禁し【精神力】に1ダメージ。突然ドゲザによる命乞いを行うため、このターン終了時まで『麻痺状態』とみなされる。
NRS@5
NRS発狂(5) > 激しい嘔吐や鼻血
【体力】と【精神力】にそれぞれ1ダメージを受ける。
戦闘中の場合、このターンのあらゆる判定難易度が+1される。
しかし目の前の脅威に立ち向かおうとする意志は砕けていない。
◆天狗ダイスに慣れている方へ
ニンジャスレイヤーTRPG2版用の拡張は天狗ダイスの挙動を参考に作られていますが、BCDiceに標準搭載されているコマンドで代替出来るものはそちらで代替しています。ここではそれらのコマンドについて説明します。
天狗ダイスを利用していない方は読み飛ばしても大丈夫です。
◇代替コマンドが存在するもの
/nd 1d6 - 代替コマンド:1d6
/nd 2d12+3 - 代替コマンド:2d12+3
/nd 5d6-2 - 代替コマンド:5d6-2
/nd 2d6+3d6 - 代替コマンド:2d6+3d6
2d6+3d6
(2D6+3D6) > 6[2,4]+8[1,4,3] > 14
/nd d - 代替コマンド:1d もしくは d6 もしくは 1d6
d6
(1D6) > 4
/nd 2d6>=4 - 代替コマンド:2b6>=4
2b6>=4
(2B6>=4) > 5,1 > 成功数1
/nd e4,3#連続攻撃 - 代替コマンド:e4,3 連続攻撃
e4,3 連続攻撃
(4B6>=3) > 3,6,5,1 > 成功数:3
(3B6>=3) > 5,3,3 > 成功数:3
◇代替コマンドが存在しないもの
/nd 2d6>=4+4d6>=5
/nd 8d6>=4[>=5*2]
/nd 初期ジツ系統
/nd 初期スキル
/nd 初期アイテム
/nd 初期知識スキル
/nd 初期サイバネ
/nd 生い立ち
/nd ソウカイヤカルマロンダリング,c,-1
/tb
/ct
◇その他変更点あれこれ
Q. 比較式Appendixの[j][l]が無いぞ!
A. サツバツ!や【6,6】系の判定と比べて利用する状況が圧倒的に少なそうに見えたので実装から外しました。[j]は[=1]を、[l]は[=6]をご利用ください。
Q. 比較式Appendixの[c]を使ったら6がカウントされた!
A. コマンド自体は残っていますが、上記の通り[s]とほぼ同じ処理になりました。[c]を使っていた方は[=4]をご利用ください。(変更理由は[j][l]と同じ。ただし[c]コマンド自体はサツバツ!以外の【6,6】系の判定用に汎用的な表現を探した結果、「クリティカル」表記用としてに使うことにしました。)
Q. 合計値の出力は無くなったの?
A. 用途的に利用頻度が低め(恐らく2版には存在しない電子戦くらい)なことと、天狗ダイスに慣れていない人が成功数ではなく合計値を見て判断してしまう可能性を考慮して実装から外しました。
Q. 天狗は何処!?
A. コマンドミスやニンジャスレイヤー=サンのエントリーのたびに呼び出され続けた天狗は遂にカロウシしました。オタッシャ。ナムアミダブツ。嘘です。Discordの外では天狗スタンプが使えず、テキストのみでは単純に分かりづらいためお休み頂いてます。次なる聖戦のために。
Q. てか、オンセツール+天狗ダイスでいいんじゃね?
A. オンセツールのみでセッションを行う事を念頭に開発しています。ブラウザとDiscordを行ったり来たりしながらセッションを行うのが苦でなければ、オンセツール+天狗ダイスでも良いと思います。
◆1版用のダイスボットを利用されている方へ
1版用ダイスボットにあったコマンド群は引き継いでいません。
だいたいの処理は「◇比較式ショートカット」で代用できますので、2版用ダイスボットではそちらをご利用ください。
◇1版用ダイスボットの代替コマンド
NJ{x}[{y}] or NJ{x}@{y} or NJ{x} - 代替コマンド:{y}{x}
《1版用のコマンド》
NJ4[H]
(4B6>=5) > 4,6,6,1 > 成功数2
《2版用の代替コマンド》
H4
(4B6>=5) > 4,6,6,1 > 成功数:2
EV{x}[{y}]/{z} or EV{x}@{y}/{z} or EV{x}/{z} - 代替コマンド:なし
EV{x}[{y}] or EV{x}@{y} or EV{x} - 代替コマンド:{y}{x}
《1版用のコマンド》
EV4
(4B6>=4) > 5,4,5,2 > 成功数3
《2版用の代替コマンド》
N4
(4B6>=4) > 5,4,5,2 > 成功数3
AT{x}[{y}] or AT{x}@{y} or AT{x} - 代替コマンド:{y}{x}[S] or {y}{x}[=6]
《1版用のコマンド》
AT6@H
(6B6>=5) > 6,3,5,2,2,6 > 成功数3 > サツバツ!!
《2版用の代替コマンド》
H6[S]
(6B6>=5) > 6,3,5,2,2,6 > 成功数:3, サツバツ!:2[6,6]
H6[=6]
(6B6>=5) > 6,3,5,2,2,6 > 成功数:3, 追加判定:2[6,6]
EL{x}[{y}] or EL{x}@{y} or EL{x} - 代替コマンド:なし
《1版用のコマンド》
EL6
(6B6>=4) > 1,4,6,2,3,1 > 成功数2 + 1 > 3
《2版用の代替コマンド(次善策)》
N6[=6]
(6B6>=5) > 1,4,6,2,3,1 > 成功数:2, 追加判定:1[6]
◆最後に
◇謝辞
天狗ダイスbotの製作者であり、「天狗ダイスとの挙動が似ている部分や、それらの改変に関しては特に許諾などを気にしなくても大丈夫です!特許権などのアイデア保護をしているわけでもないので、ぜひ作りたいように作ってください!」と快く実装・改変許可を下さったくりーむ=サンに、最大級の感謝を。
同じく、ルール内テキストの引用を許可して頂けた公式ことダイハードテイルズ=サンにも、最大級の感謝を。
◇バグ報告・要望について
バグ報告についてはtwitterなりDiscordなりでご報告頂ければ、可能な範囲で対応します。エラッタや機能追加によって生じたルールとの差異については、致命的なもの(テキスト類が著しく変わったり判定式が変わったりするレベル)以外は基本的に対応しない予定です。
要望については余程頻繁に使われる or 必須級の操作でない限りは対応する予定はありません。(気分次第で対応する可能性はあります。)
ご自身で実装して機能拡張して頂く分には構いませんので、BCDiceの開発の始め方をご確認の上で、どうぞ。