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「ビックなことをやろう!」の災難。
イチローは35歳のときに25億もの大金を稼ぎ、宮本茂は35歳のときに名作「ゼルダの伝説」を作り、お釈迦様は35歳のときに悟りを開き仏陀となり、ナポレオンは35歳のときにフランス皇帝に就任・・・。
そんな私も気づけば35歳。
思い返せば、上記の偉人達のように何を達成する人生でもなく、上記の偉人達のように何に挑戦する人生でもなく、漫画や映画だったら「あれから35年後・・・」と省略されるようなどうしようもない簡略的な日々をのうのうと送ってきたといっても過言ではない。
「今まで何も誇れることをしてきてない」
そうだ。
私は頭がいいわけでもなければ、スポーツが抜群にできるわけでもなく、モテるわけでもなければ、お金があるわけでもない、人脈もない。
そんなウンコ虫の私がこれからものうのうと簡略的な人生を過ごしていたところで、人生がキラキラと輝き出すのであろうか?
否。
ああ、こうして改めて文章にしてみるとなんとも情けないことだろう。
そんな情けない省略人生を涙ながらに振り返り、私は本日、「このままではダメだ、何かビックなことをやろう!」と決意した。
そうだ、情けない今までの人生とはさようならだ。
今日から生まれ変わるのだ!
そして、生まれ変わることに年齢は関係ないのである。
そういえば、哲学者・ルソーがこんな言葉を残している。
「生きるとは呼吸することではない、行動することだ」と。
そうだ、ついに私にもその”行動”をする時がきたのだ!
よし、やってやるぜ!!
・・・と、そのようなことを決意しながら、お昼休みにご飯を食べ終え、冷房の効いた涼しい会社の机でウトウトしていたら、”部長にすごい怒られる”という夢を見て、ハッ!っと目覚めた。
「ふぅ、やれやれ恐ろしい夢を見たぜ・・・」と額にじんわりとかいた汗を拭ったのもつかの間、はて、それが本当に夢だったのか・・・現実に起こったことだったのか・・・よくわからなくなり、午後からずっと部長を見かける度にビビりまくっていた。
イチローは35歳のときに25億稼ぎ、宮本茂は35歳のときに「ゼルダの伝説」を発表、お釈迦様は35歳のときに悟りを開き仏陀となり、ナポレオンは35歳のときにフランス皇帝に就任、廻るは35歳のときに部長にビビりまくっていた。
・・どう見ても、私はビックにはなれそうにない。
やはり人間、地道に細々と生きてくのも大切なのである。