「”プ女子”と恋に落ちよう作戦!」の災難。
”新日本プロレス SAKURA GENESIS 2024 両国国技館大会”を見に行ってきた。
最近は”プ女子"いわゆる”プロレス女子”なる言葉ができるほど、プロレスの女性人気が高まっているので
「席の両隣が女性だったらどうしよう・・・」
「もしそうならドキドキしてプロレスどころではないな!」
などと考え、緊張していたのだが実際に席に着いてみると両隣はおろか、四方八方を高校生の柔道部かレスリング部であろうマッスル坊主たちに囲まれるというおぞましい現実が待ち受けていた。
こうして私の”プロレス女子と恋に落ちる作戦”は開場して間もなく中止を余儀なくされたのだった。
席は2階の後方だったが、意外と全体が見渡せてマッスル坊主に囲まれている以外は、非常にいい席だった。
また、試合自体も面白い試合が多く、会場の盛り上がりも良くて素晴らしい大会であった。
中でも今回、新日本プロレスのチャンピオンである内藤哲也選手の試合は、異常なほどの盛り上がりをみせた。
内藤選手は長年ベビーフェイス(正義)で頑張っていたのだが、どんなに頑張っても観客からブーイングばかりを浴び、見ていてものすごく可愛そうな選手であった。
しかし、数年ほど前に心機一転。
ヒール(悪者)に転向し、会社のオーナーに暴言を吐いたり、選手に唾を吐いたり、様々な悪態をつき出すとその行動がファンの心を掴み、今では大歓声を浴びているという今、最もプロレス界で注目されている人物である。
この試合でも内藤選手は大歓声を浴び、見事に若手の有望株である辻陽太選手に勝って、チャンピオンの座を守り抜いた。
考えてみれば、私も今までベビーフェイスとして人生を歩んできたが、女性たちからはブーイングばかりの人生であった。
「もしや今が転機の時なのかもしれない」
この試合を見終え、私も内藤選手を参考にこれからはヒールとして生きていく決心をした。
まずは今日から部屋の電気をつけっぱなしにして寝て、毎朝の日課であった庭に来る鳩に餌をあげることをやめてやるつもりだ。
これで家の電気代は跳ね上がり、鳩たちは腹を減らし苦しむことだろう。
さらには現在、会社のウォシュレットをすべて強設定にかえ、備品のトイレットペーパーを毎日持ち帰ってやろう、というとんでもない悪行も計画中である。
普段の心優しい私のことをご存知の人ならば「廻るさんがこんなことをするなんて・・・」と、とても驚くことであろう。
だが、こうすることで内藤選手のように、間違いなく「廻るさんって、ヒールで素敵!」と女性の心をゲットできるはずである。
そうだ、私に足りなかったのはヒールさだったんだ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?