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黒薔薇少女地獄『緋色、凍レル刻ノ世界、永遠』1/11 (A) 感想記事 #黒薔薇少女地獄 #くろばら緋色 #ネタバレ
#くろばら緋色 『緋色、凍レル刻ノ世界、永遠』につきましては3週間(1/8~1/26)というロングラン公演でした。この記事は、ネタバレを含むため、遅らせて公開させて頂きました。遅くなってしまい申し訳ないです。
まえがき
キッカケ
今回は、同舞台に出演されている香月雪雛さんからXのDMを頂いた事をキッカケに観劇に至ることになりました。
2025年は、観劇については、色んな劇団のものを見ようと思っておりました。お誘いを頂いたのは2024年の暮れとはなるのですが、時間とお金の都合がつけば観ようと決めていました。それに雪雛さんが憧れていた、待ち望んでいた黒薔薇少女地獄の舞台、晴れ舞台の上に立つということもあり「それは見届けないと」と思った次第です。
感想
あらすじ
少女は右手にカッターナイフを握ったまま、
動かなくなった相手と唇を重ねた。
その瞬間を永遠にして、凍らせるように。
だが15年の時を経て、
時間は再び溶け出して行いく。
2000年と2015年、4人の少女、
ふたつの物語は今、重なり合う……。
直後の感想について…(ネタバレ無し)
直後の感想はXでポストしております。
香月雪雛さん(@ice_and_snow_yk )に誘われて、#くろばら緋色 を観劇いたしました。
— たか4(サカイ タカミツ) (@taka4sss) January 11, 2025
ネタバレを避けつつ感想を… pic.twitter.com/B42wFN0LNn
感想
まず、今回、観劇した舞台『緋色、凍レル刻ノ世界、永遠』は、初演から10周年だと知った時には、ビックリしました。たぶん、10年前に見ていたとしたら眩暈していたかもしれませんね。
2000年に入ってから実際に学校で起こった複数の同級生殺害事件を元に構成されています。モデルになった事件は、これで…といったものはないかと思いますが、カッターナイフが出てきている場面など類似している部分もあるので「あー、そういえば、そういう事件もあったなぁ~」くらいの感覚でした。
雪雛さんは、後輩刑事役で、捜査に入れ込む先輩刑事や、傍若無人に振舞うマスコミを制し、現実を見ながら、ちょいちょい笑いだったり、緊張を緩和してくれたりするという役回りでした。
さて、物語が進むにつれ、どうしてそのような同級生を殺害してしまうような事件を起こしたのか?どうしてここまで刑事が捜査に入れ込むか?などなどが解ってくる頃には、心がヒリつきながら終盤へと差し掛かっていく展開は、観劇していた中で今まで味わった事が無いものでした。
思い返せば、昔も今もマスコミ、SNSも含め入って来る情報は、すべてにおいて建前がありました。殺意があったのか?そこに憎悪は?被害者と加害者との関連性は?と。私たちは「人を殺した」という事実を基に、後から尾びれ背びれを付け、生い立ちや関係性、時代背景からと、ショッキングな題目を付けた文章に踊らされていただけかもしれないと…。
この舞台で起きているいショッキングな事件の奥底に「純愛」があったとしたら?という思いもよらない事柄があったとしても、恐らく、それは発表もされないだろうし、私たちには伝わらない事でしょう。いつしか観客から傍観者にすり替わり、真実を知ったとしても、何もできない、介入できないもどかしさが、自分自身に落っこちてくるのです。
そして、最後の一幕、絶望に満ちた顔と、希望を見出した顔を同時に見て、終わって行くという物語は、背筋が凍るような思いでした。ただ、これは後味が悪いとかではないんですよね…。心に釘を一本刺しておくだけみたいな感じ。その釘がさび付いてなかなか抜けなくて…でも別に生活上とかは、問題は無いんだけど、いつもそこにある感じするというね。説明が難しいけど、印象的な舞台でした。
あとがき
この舞台は、間違えなく傑作でしょう。そりゃぁ、再演を何回もしてるのだから…という話は置いておいて。
この舞台を見終えた後、上述の感想を込みで、まだまだ自分自身は、浅いだなぁって。多角的に物事を捉えられないというか、想像できない人なんだな~と軽く思ったりしてました。
もし、次の再演があったとしたら、それこそ「あぁ、面白いから見に行った方がいいよ」と人に勧められますし、今回のキャストはどんな風に見せてくれるのだろうとワクワクしながら見に行くことでしょう。直近ですぐにというわけにはいきませんけどね。今回の観劇をキッカケに、黒薔薇少女地獄の他の作品もおいかけたいなぁ~と思った次第です。