![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/5756871/rectangle_large_189c1dcb444cca8ff23d8f56287d52f7.jpg?width=1200)
SFショート 「ザ・対決」 チャーハン
皆さん こんばんは 「ザ・対決」の時間です。 今日のテーマは国民食チャーハン!!
今日はY浜中華街の名店「海山酒家」三代目総料理長金満角 Vs スーパーチャーハン製造ロボット 超ぱらぱらフライヤーⅡ世です。
金満角はチャーハンの神と言われた金満円の孫、そして金家には50年間継ぎ足された門外不出、秘伝のチャーハン隠しダレがあります。
食べた人を一瞬で金家チャーハンの虜にする魔法のタレ、今日はそのタレで 審査員を虜にすることができるのか楽しみです。
「おれのチャーハン世界一 地球に愛を チャーハンに秘伝の隠しダレを!」
一方、超ぱらぱらフライヤーⅡ世は、食品メーカー「味が元」と「芝浜工業大学」が共同開発。
N国、C国、T湾の料理人3,000人のチャーハンレシピを分析し、グルタミン酸やイノシン酸といった旨味成分のバランスを最大値まで引き出すことに成功。
また中華鍋を振る速度や角度を工程や火力ごとに調整でき、ぱらぱらふっくらで今までにない食感を出す事ができます。
これ以上うまいチャーハンは作れないという領域まで到達したロボットです。
「ぼくのチャーハン 世界一 人類に平和を チャーハンに焦がしにんにくのマー油と葱油を!」
あらかじめ材料は刻んで準備済、鍋にも火は通っています。助手を1人付ける事ができます。
それでは制限時間3分 「対決始め」 ドーン。
2人(本当は1人と1台)は手際よく、そして素早く流れるように動いていく。
おいしそうな香りがスタジオに漂う。
「2分経過」 残り1分になった。2人の動きはさらにスピードアップし仕上げに入っていく。
金満角は秘伝の隠しダレを鍋の渕から回しながら投入、超ぱらぱらフライヤーⅡ世も計算とおりの動きで、あっという間に3分間の闘いが終わった。
2人は全力を出し切っていた、そこには美しい光景がある。
そして見えてきたものは、2人のチャーハンへの「こだわり」だった。
審査員の目にもそれははっきり映っていた。
これまでのチャーハンもこれからのチャーハンもうまさは こだわりの積み上げ。
2人の健闘にしばらく拍手が鳴り止むことはなかった。
ーあとがきー
みなさん! みなさんのこだわりがチャーハンをもっとうまくします。
作るこだわり、食べるこだわり もっとうまいチャーハンを!
ぼくは自由軒まで走って行った。 「おばちゃん チャーハン大盛」 「はぁ~い」
おしまい