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【ポーカー】まずPower Numberを丸暗記しろ

かなり初歩的な話をしたいと思います。


先日ベルサール飯田橋で開催されたSPADIEのNobel Spade(250人規模)で優勝しました。年始のJOPTのNLH Turboの優勝と合わせて今年2個目のトロフィーです。(自慢)

HUでトリップスを引いて全弾奪い取る図

さて、トナメの優勝と実力はあまり関係ないらしいですが、NLHの国内大型大会に出まくって感じた多くのプレイヤーの特徴・犯しがちなミスを個人的に列挙したいと思います。

1. 深いスタックでルースすぎ

例えば以下のようなプレーです。

LJ(75BB) A6o 2BB raise

このようなプレーは明らかにルースすぎます。
プリフロップをルースにしてポストフロップを頻繁に戦うことでスキルエッジを出し、序盤にチップを集める、という考えの人が多いようですが…

本当にポストフロップ以降にスキルエッジを出せますか?
MTTはプリフロップの戦略でさえ本当に複雑で覚えるのが大変です。果たしてポストフロップの戦略をきちんと立てられていますか?
(ポストフロップの戦略はプリフロップの戦略が根拠なので、プリフロップの戦略が曖昧な人は当然ポストフロップもテキトーです) 

また、EPのopen raiseにルースにMPなどでコールしてチップを失い続けるプレーも散見されます。

100BBが98BBになるのと10BBが8BBになるのは大差ありません。序盤もタイトに(というか普通に)プレーした方がいいと自分は思っています。

2. 正しくPushできていない

このようなシチュエーションのとき、どうしますか?

CO(10BB) T8s 自分までフォールド (後ろのポジションのスタックは普通のサイズ  ICM等考慮なし)

こんなシチュエーションのときは迷わずオールインです。このシチュエーションで2BBレイズをしたり、フォールドしたりする人がチラホラいますが、投機的なハンドでショートスタックでポストフロップを戦おうとするのはやめたほうが良いです。

15BB以下のショートスタックでのpush or foldの戦略を考えるには、パワーナンバーが大変便利です。

パワーナンバーは古いという話を最近はよく聞きます。
実際その通りで、欠陥の多いコンセプトであることは間違いないですが、暗記量に対する均衡解との距離という観点では非常に優れたモデルだと自分は考えています。

モチベと時間がある人はより90点、95点を目指すべきですが、時間がない人はパワーナンバーでまず80点を取りましょう。

パワーナンバーの使い方は以下のnoteが参考になりました。

★パワーナンバーについて★

Q. これ本当に全部覚えるの?
A.自分は全部暗記しました。1ヶ月くらいあれば覚えられると思います。ショートでないときも、ハンドが配られる度にそのハンドのパワーナンバーを思い出す、という勉強方法がおすすめです。

Q. なんでもコールするマンが後ろにいるんだけど、それでもオールインするべきか?
A. パワーナンバーはあくまで戦略の基準として使うべきだと考えています。なので愚直に従う必要は1mmもありません。
「パワーナンバー的にはギリギリ足りてるけど、後ろがショートスタックが多いからフォールドしておくか」のような思考ができると最高ですよね。

Q. GTO Wizardを見たらミニレイズだけど、パワーナンバーだとオールインしろと言われたんだけど…
A.このようなシチュエーションはよくあります。個人的には最初は全部オールインしたほうがいいと思います。ミニレイズしたら後ろからオールインが飛んできて悶絶…みたいなことはよくあります。そのとき正しいアクションが取れる自信はありますか?ミニレイズとオールインでバランスが取れていますか?最初は簡単な戦略で戦うのがおすすめです。

Q. オフラインの大会でM値を暗算できない…
A. pot額の2.5BBで割る、というところが難しいと思います。そこで簡単なやり方を提案します。
2.5で割るというよりかは2.5が何個入るかを考えます。
5BBなら2個入りますね。
10BBなら4個です。
8BBならどうでしょうか。7.5BBに3個入るので、3個と4個の間くらいでしょうか。どちらかというと3個の方に近いですね。
このような2.5BB刻みの概算で大丈夫です。むしろ、2.5BB刻みのpushレンジが正確にすべて頭に入っていれば十分です。

(神経質な方は、「5で2回割ってから10をかける = 2.5で割る」という考え方で正確に求められます。ただ、そもそもパワーナンバー自体が完璧な戦略ではありませんし、そこまで正確に求める必要があるかは疑問ですが…)

3. ブラインドの3bet All Inが強いハンドに偏りすぎ

BTN(30BB) 2BB raise
SB (25BB) ??

このときのSBはどのようなハンドレンジでしょうか?

(赤:25BB All In オレンジ:raise 6BB 緑:call)

こんな感じの戦略が推奨されます。
ただ、実際、多くのプレイヤーは下のような戦略を取っているように見えます。

(赤:25BB All In オ緑:call)

このようなレンジだと、フロップ以降不利なポジションでエクイティを実現しにくいハンドを持ったまま戦うことを強いられます。それに、All Inしているときはブラフがないので降りられてしまう可能性も高いです。

このようなシチュエーションではざっくり以下のようなハンドで3bet All Inしてみましょう。

1. すべてのポケットペア
2. キッカーが弱いAx
3. スーテッドのブロードウェイすべて

※個人的にはこのシチュエーションではGTOが示す戦略よりかなり広めにオールインしていいと思っています。理由は以下のとおりです。

・多くのプレイヤーのBTNのopenレンジがゆるい〜普通だから。(堅いプレイヤーはあまり見かけない)
・25BBくらいのサイズのオールインに十分にコールしてこないことが多いから。(コールレンジは以下の通り)

実際、多くのハンドをBTNが降りてくれるため、リスチールが決まり不利なポジションでポットを獲得できます。仮にコールされても二倍にスタックが増える可能性も十分に残っているため、アグレッシブに圧をかけ続けることができている状態と言えます。

4. ショートスタックのときに、エクイティを実現しにくいハンドでミニレイズする

BTNまでfold
BTN(17BB) 2♣2♦

このようなシチュエーションのときどうしますか?ミニレイズしていませんか?
ミニレイズした場合、果たしてどのようなフロップでCBが打てるのでしょうか。ほとんどの場合でオーバーカードが3枚落ち、セットが刺さるに確率は約11%です。このようなハンドではアグレッシブにプレイを継続しにくいのです。

ここですべきはダイレクトに17BB All Inです。多くのfoldエクイティがありますし、仮にオーバーカード二枚にコールされてもこちらがfavoriteです。降ろされる心配がないので、22の価値を必ず実現できます。
このようにCOやBTNから15BB~20BBの大きなサイズでAll Inするハンドを覚えてみましょう。

  1. 低いポケットペア

  2. キッカーの弱いAx

  3. JTsやT9sなどのスーテッドコネクター

5. リンプする

結論として、BTNまでのポジションでリンプはしないほうがいい場合が多いです。これはポーカーを初めて最初に覚えることなので理由は細かく説明しませんが、AAやKKでリンプし、レイズが返ってきたらリレイズオールインする、といった戦略を取る人をたまに見かけます。このようなプレーは以下の点で不利益的な可能性が高いです。

1. もし後ろのポジションにAKなどの強いハンドを持っている人がいれば、レイズで参加してもどちらにせよオールイン勝負になるので、変わらない。これはリレイズオールインせずコール止めしても同じである。追加で3枚のカードの情報を与えてしまうことになる。
2. リンプレイズオールインは大抵の場合、AAやKKなどのプレミアハンドに偏っているので、そこそこ強い多くのハンドに降りられてしまう。
3. バランスを取って弱いハンドでもオールインすることが難しく、利益的にならない。

AAやKKは強いハンドとぶつかったときに莫大な利益を生むハンドです。強いハンドはレイズで参加してもリレイズを返してくれることが多いです。

また、ただ弱いハンドでリンプし続けることは、チップをバラ撒き続けているのと一緒です。


結論

3時間くらいで書いたので間違ってる所・誤字脱字等あれば申し訳ないです。

総じて私が言いたいことは、プリフロップを頑張ろうということです。

自分はフロップ以降のプレイが苦手(というかほぼノー勉)なので、できるだけプリフロップやフロップでアクションが終わるように、早めにpush / foldに切り替えています。
ショートスタックでは、だいたい以下の5パターンの状況です。

1. push(All In)
2. Call All In
3. 3bet All In
4. All In over All In
5. Call 3bet All In

下の状況ほど複雑で難しいですが、まず最初はいちばん簡単な 1.のpushレンジをパワーナンバーで覚えましょう!












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