57. シタゴコロは永遠に

４月になり、私は２年生になっていた。

今年も新歓の時期がやって来た。

新歓とは大学の入学式より数週間〜１ヶ月程度続く、キャンパス内でのサークル活動への勧誘期間である。

この期間はキャンパス内はお祭り騒ぎのような雰囲気となり、どのサークルも自らの部員を増やすことに余念が無い。

当然わが競技ダンス部も例外ではない。

私自身もこの新歓で競技ダンス部に入部したのだから、新歓の重要性は充分に承知している。

とにかく声を掛けまくり、少しでも興味がありそうならとりあえず強引にでも食事や遊びに連れていく。

仲良くなってしまえばこっちのものだ。

思えばこうして私も籠絡されたのであった。

あれからもう１年か、早いな〜。

勧誘してきた新入生の男子１０人くらいと部室でたむろっていると主将(元部長)が顔を出した。

「今年はけっこう１年が集まったな。」

そうすね〜。女子の方はどうなんすかね？

「女子の勧誘は名古屋女子大の方にまかせてるからな〜。　今日行けばわかるんじゃないか。」

そう、今日は１年生の男子が初めて名古屋女子大に行く日なのだ。

オレも凄いドキドキしたな〜。

１年生は皆んな心なしか浮足立っている。

いや〜、わかるわかる。オレもそうだったもんな〜。

っていうか今もワクワクしてるけど。

だって高校を卒業したてのピチピチなギャル(古い)がたくさん入部してる訳だよね。

いや〜、楽しみ楽しみ。

放課後、期待に胸を膨らませながら我々は名古屋女子大へと向かった。

いつもの練習場所に到着すると、すでにたくさんの女子で溢れかえっていた。

１年男子の顔が輝いている。

どうやら今年は女子は２０人くらい入ったらしい。

スゲー！　かっわいいな〜、みんな🤤

私の顔も輝いている。

１年の間にいつの間にか当たり前になっていたこの環境だが、これはやっぱり普通じゃない。

競技ダンス部、スゲー❗

こんなに女の子がいっぱい。

これこそがエネルギー源。

シタゴコロはいつでも男子を元気にするのだ。

ここからまた新しい伝説が始まる。

これにて「それゆけ！競技ダンス部〜シタゴコロ黎明編〜」は終了となります。

これまで楽しみにお読み頂いた皆さん、本当にありがとうございました❗

皆さんのスキやコメントにどれだけ励まされたかわかりません。

いつか第２部が始まるかもしれないし、始まらないかもしれません(笑)

またお会いしましょう😆

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