36. ナツガッシュクのおもひで　Last Day

６日目の午前中の練習が終わった。

今日はラストということでナチュリバを２０曲近くやった気がする。

体力的にはさすがにキツかったが最後だと思って何とかヤリ切った。

「よーし、みんなよくやった！

これで全ての練習が終了だ！

午後は自由時間だ。１７時から打ち上げだー！」

ヤッター！

開放感ハンパねぇ〜！！

昼食後、先輩の車で白馬にドライブに行く者、昼寝をする者、ひたすら遊びまくる者など、過ごし方は様々だった。

そして１７時から待望の打ち上げが始まった。

「みんなー、お疲れ様ー！

よーし、ハジケるぞーー！！」

そこからは食って飲んでの大宴会だった。

１時間ほど経った時、となりにセクシー先輩が降臨された。

「楽しんでる？　坊や。」

スッゲー、楽しいっす！

「初めての合宿は大変だった？」

そうっすね〜、結構キツかったっす。

特に４日目のアレは衝撃的でしたね〜。

「・・・あぁ、アレね。」

そう言えばあの時、先輩とか部長、ちょっと泣いてなかったっすか？

「・・・そ、そんなことないわよ。」

いや、絶対泣いてました。

「ヤダもう、見られたなんて❤️」

あれ、なんでなんすか？

「しょうがないわね〜。ちょっとコッチいらっしゃい。」

そう言うとセクシー先輩は周りに人がいない場所に私を連れ出した。

「教えてあげるけど・・・絶対ナイショよ❤️」

絶対言いません！

「あれはね・・・恒例のヤツなの❤️」

えっ、どゆこと？

「だからね、怒るのは決まってたことなの。」

えっーー！！

「シッ！　静かに。聴こえちゃうでしょ。」

す、すんません。でもそれって・・・。

「あのね、３・４年生は毎晩前日の夜に会議をしてるの。」

何の会議ですか？

「次の日の練習をどうするかよ。当初の予定通り進行してるのか、それとも遅れてるのか。それによってメニューをどうするのかっていう会議よ。」

へぇ〜、知らなかった。

「それでね、アレは出来の良し悪しに関わらず毎年やってるの。違うのはタイミングだけ。」

そうなんすか！？　マジびびったっすよ〜！

「アナタ達の限界を引き出す為よ💋」

まぁ、確かにアレ以降は自分でもそれは感じますけど。それなら直接１年を怒ればいいんじゃ・・・。

「坊や、あの後どう思った？」

そりゃあオレらのせいで２年生が怒られないようにって・・・あっ！

「そう、そういう事よ。初めてのアナタ達が出来ないことを怒ってもしょうがないでしょ。」

そっか、じゃあ２年生には悪い事しちゃいましたね。

「フフッ、そんなことないわ❤️

アレね、２年生は事前に知らされてるのよ。わかってて怒られてるから心配しなくて大丈夫よ💋」

・・・

なにぃーー！！

「前日の夜の会議で明日アレやるぞって決まったら、その後２年生に伝えるのよ。」

なんじゃそりゃ〜！

「じゃないと理不尽でしょ。」

え〜、コッチもですけど〜。

「ま、洗礼みたいなもんね。」

なんだよ〜。

「でもアレを経験したことでその後はたいしたこと無かったでしょ。」

た、確かに。

「アレがアナタ達を変えたことは確かよ💋」

そうっすね。色々考えてメニュー組んでるんすね。

「坊やも上級生になれば解かるわ。」

そうなんすか。

「これアタシから聞いたってバレたらおしおきよ❤️」

はい、ありがとうございました！

そうだったのか〜、アレにはそんな真相が・・・。

まんまと踊らされた気もするけど・・・まぁいっか、結果オーライで。ダンス部だし。

次回、ついにカップルが！？

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