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9.出逢いは突然に〜君の名は〜
一晩で約30人の女子が私のホールドを駆け抜けていった夜、ダンパは改めて社交ダンスのファンタスティックな魅力を私に教えてくれたのであった。
ダンパ終了後、先輩が言った。
「今日はみんなお疲れ様〜!
来週からは本格的な種目に突入しまーす!」
どうやら来週から「ワルツ」という種目を習うらしい。
ダンパでアドレナリン出まくりの私は
なんでも来いや〜!
と思ったところでその日は解散となった。
あ、ちょっと待って。
忘れていた事が1つ。
時を戻そう。
ダンパも終盤に差し掛かり、少し休憩を取っていた時であった。
私は1人の女子に目を奪われた。
あれ? あんな子いたっけな?
どうやら遅れてきたらしい。
黄緑のジャケットとスカートのセットアップに身を包んだ、脚のキレイなスラッとした女の子だった。
曲が変わったタイミングでさっそく誘ってみようと試みたが、すでに誰かに誘われて踊っていた。
何回か試みたが、結局タイミングが合わずその日は一緒に踊ることが出来なかった。
話すことが出来なかったので、その時はどこの大学の何年生なのかもわからなかったが、終わってからも何となくその存在が頭から離れなかった。
のちの妻である。
しかしこの女子が何者であるかを知るのは、それから4ヶ月後まで待たねばならない。
コレ恥ずかしいね。
なんか今日はしっとり。
次回、魅惑のワルツ!(の予定)