【旅するデザイン思考】終わりなき旅は続く (メキシコ・後半/帰国編)
メキシコ滞在の後半はやはりビーチで!との家族の思いからCancunに戻りました。ということで今回はCancunでの我々の過ごし方や、このパンデミック下での米国への帰国プロセスなども交えて旅の後半をシェアします!
ローカル交通を使い熟してこそ旅人!
1週間ほどのCancun滞在用にAir BNBのプール付きの家を貸りる。部屋も広々としていてお洒落なのに一泊なんと150ドル!移動ではローカルバスを使ってみることに。あまりにローカル過ぎるので観光客が使っているのを見たことが無い(笑)。車両はどれも古く、走ればガタピシといつ分解してもおかしくない程激しく軋む。運行についても初めは良く分かりません。一回何ペソかさえ分からない。なのでとにかく何度か試してみる。
試してみて分かってきたのは各ルートに番号が割り振られていて、我々の家から最も便利なのがR70番のバスだということ。ダウンタウン方面へ一回10ペソ(50円)で行ける!現地の勝手が分かるのには数日を要する。効率よく動けるようになるまでに1週間くらいは掛かるでしょう。そして漸く現地人に紛れて安心して動くことができるようになる。どんな土地でもローカルな交通を使い熟せてこそ旅人です!
バックパッカー御用達 Mayan Monkey
今日はそんなローカルバスを駆使してダウンタウンで朝食。 選んだMayan Monkeyは欧米からのバックパッカー御用達のホステル&カフェで、コーヒーも食事もBGMも西欧的。このMayan Monkey、実はCancunには2つあり、一つはCancun Downtownに、もう一つは繁華街のHotel Zoneにある。Downtownの方は落ち着いていて瀟洒、Hotel Zoneの方は海に面したプールにDJブースが付いたクラブのノリ。Shared Domitoryは一泊20ドル程度!一人や小人数のグループならコチラは是非おススメです。
筆舌に尽くしがたいPlaya Delfinesの碧
カリブ海に面したCancunですからビーチは何処も美しく、且つ少しづつ個性がありそれぞれに楽しめます。例えばちょっとこじんまりしたPlaya Tortugas。Downtownから比較的近く5キロほどの距離にあり、フェリーの乗り降りに利用する人が多いので桟橋以外は意外とマッタリ。他のビーチと異なりBeach Bedもテーブルも無料。低いシェードのベッドに寝そべってマルガリータ!低く流れるサルサに合わせて踊るカップル。ゆったりした時間が流れます。
もう一つ挙げるならビーチの美しさで名高いPlaya Delfines。周辺はAll Inclusiveのホテルに囲まれていて一般のレストランやカフェが殆ど無い分、コチラも静かなビーチ。何より此処の海の色は素晴らしい。特にエメラルドから紺碧、ピンクへと夕陽に映えるグラデーションは筆舌に尽くし難い。透明度は半端なくスノーケリングにもおススメ。遠浅なのに高い波が断続的に打ち寄せるのでサーファーにも十分に楽しめます。
最高過ぎたカリブ海Cruising & Diving!
そんなこんなでいよいよ滞在も終わりが近づき家族会議の末、最終日はIsla Mujeresへ再上陸することに。フェリーでは毎回信じられないほど碧く透き通った海を眺めながら、日替わりアーティストが奏でる音楽を楽しめる。今日はサックス演奏にボーカルでTiko Tokで流行中の歌から誰でも知ってるメキシコの歌(La Bamba!等)を取り揃え乗客を沸かせる。
上陸後すぐにボートをチャーターしてクルージング&ダイビング!時折大きな波に1メートル以上も青空に跳ね上げられながら水上を疾走するボート!汚れの一切ない透明な海水は泡立つことさえ殆どない。久々のダイビングも絶品!沈船や漁礁に群がる多種多様の熱帯魚の群れに加え、Isla Mujeresの一つの名物になってる海底美術館Musaでは海底に並ぶ100体以上の彫像を鑑賞することもできます。カリブ海で採れた魚のランチも格別でした。
メキシコに感じるデザイン思考
ところでメキシコは私や我々家族にとっては実に住み易い国の一つだと感じます。その最大の要因は人間的で生き物的な寛容(Allowance)。例えばバスはバス停でなくとも手を振れば拾ってくれるし「降りまーす!(Bajate!)」と叫べば何処でも止まってくれる。こういう柔軟性の方が時間に正確な運行よりよっぽど重要な気がします。屋台のタコス屋さんで買うタコスも同じ店なのに買う度に値段がいつも適当(笑)。買い物やタクシーでも全般に値段交渉可能。人も朗らかで素朴で悲壮感が無い(Being optimistic)。
常に躍動感があり血の通った“人間ありき”の社会。人間側がシステムやデジタルに合わせるようなことは一切無い。多少治安が悪かろうが私には此方の方が呼吸し易い。主体的に積極的に生きようとする、生き残ろうとする人には生きやすい国。以前から言っている通りデザイン思考とは生存本能。逆を返せばシステムやルールや構造を“人”よりも優先させる社会は個人を思考停止させ、社会全体に弛んだ相互依存と過剰な同調圧、つまり“非生産性”ばかり生み出すんだろうと思います。
ある意味一番驚いた帰国プロセスの衝撃的結末
さて、いよいよ帰国のプロセスです。前半でも触れた様に現在メキシコは入国者に対し特段の規制を課しておらず、メキシコ出国に関してもWebで簡単なQuestionerに答えるのみと極めて寛容です。一方、米国への再入国。欧州などからの再入国ではPCRが条件ですが、メキシコからの再入国では24時間以内の抗体検査(Antigen Test)の陰性証明のみ!ということで出国日の朝、少し早起きして早速、人生初のAntigen Test!検査は一人999ペソ(50ドル)で、結果はemailで2時間以内に受け取れ非常に便利。
家族全員バッチリ陰性のメールをゲット出来たので安心してMayan Monkey のカフェでベルギーワッフルの朝食。午後5:55のフライトですが4時間前に空港へ行くと、既にエアラインのチェックインを待つ長蛇の列が!(やっぱりか~)。実はこの長蛇の列の原因が陰性証明の書類確認。行政が行うのでは無く、全てエアラインの義務となっているのでココさえ通過できれば出国は問題無し!Salt Lake City経由で トータル6時間ほどのフライトで夜中の12時にSFO到着。
さて、陰性証明の書類は何処でチェックされるのかなぁと緊張していましたが、なんとSLCのImmigrationでもSFOでも全く何のチェックも無く、呆気なく自由解散(笑)!つまりエアラインのチェックイン時の確認だけで全てOKという…。ある意味この旅で一番の衝撃でした。こんな緩くて良いのか?(イヤ、個人的には大歓迎ですが(笑))と。ただ、これを経験してしまうと、今日本がやっている14日間隔離とか本当に意味あるのか?と思ってしまいます。
ということで18日間に及ぶメキシコ旅行は本当に快適でした。現在の状況下では最も快適でストレスなく出入国が出来る旅先の一つとしておススメの場所です!