1万7,000人の小さな町で、なぜトヨタさんがカーシェアリングを始めたのか
世界一チャレンジしやすいまち、宮崎県新富町。
この町で、自分のやりたいことにチャレンジしてみませんか?
宮崎県新富町が2017年4月に設立した地域商社こゆ財団は、新富町でチャレンジを始める新たな仲間を募集しています。詳しくはこちらをご覧ください。
ここでは、私たちこゆ財団をはじめとして、いまどんな仲間がいるのか、町ではどんなチャレンジが起こっているのかを紹介しています。
今回は、トヨタ宮崎さんのチャレンジです!
新富町でカーシェアリング 、絶賛稼働中!
人口1万7,000人の小さな町、新富町。この中心部に、スーパーだった建物をリノベーションしたコワーキングスペースがあります。ITやAI、ロボットといった新しい技術を農業に活用する企業や人材が集まる「新富アグリバレー」という建物で、現在は農業ロボットベンチャーなどが拠点を構え、ビジネスを展開しています。
この駐車場で2020年1月31日、トヨタのカーシェアリングサービス「TOYOTA SHARE」がスタートしました。
「TOYOTA SHARE」とは、スマホひとつでかんたんに使用できるトヨタの新しいカーシェアサービスで、入会金は無料。あらかじめアプリをダウンロードして会員登録すれば、予約から決済までオンラインで完了できる手間いらずの仕組みになっています。しかも15分150円(税込)からと手頃な価格で、なんとガソリン代・保険料も込み。設置車両は定期的にトヨタのスタッフが清掃・給油・メンテナンスをしてくれるという至れり尽くせりのサービスです。
※設置されているのは「シエンタ」です。
クルマの概念そのものが変わる時代
「新富アグリバレー」には農業関係者を中心に少なからず来客がありますが、商店街を含めて周囲の人通りは決して多くはありません。
それでも、トヨタ宮崎の関係者の方々は、新富町に設置したいと提案をしにわざわざ足を運んでくださいました。宮崎県内の「TOYOTA SHARE」設置箇所は当時4箇所(現在は7箇所)。いずれもトヨタ宮崎の営業所で、地域内に設置した例はありませんでした。
なぜトヨタ宮崎の方々は新富町を選んでくださったのか。
今、自動車業界ではCASE(Connected=ネットで繋がる・Autonomous/Automated=自動化・Shared=シェアリング)と呼ばれる技術革新によって、クルマの概念そのものが変わろうとしています。トヨタが未来の実証都市を富士山の麓につくる計画を発表したのは、記憶に新しいのではないでしょうか。
※日向新富駅前など町内6箇所に設置しているサイクルシェア
目に止まったビジョン「世界一チャレンジしやすいまち」
「クルマの概念が変われば、私たちのビジネスモデルも変えていかなければなりません。そんな中、CASEのS(シェアリング)はまだ実証段階にあり、先行して導入できる地域を探していました。そんな中、目に止まったのが新富町でこゆ財団さんが掲げているビジョン、世界一チャレンジしやすいまちだったんです」(トヨタ宮崎関係者談)
新富町では2019年4月にサイクルシェアがスタートしていたほか、民泊やコワーキングスペースといったシェアリングエコノミーを地域にいち早く実装していました。トヨタ宮崎の方々とはその頃からご縁があり、地域交流マルシェ「こゆ朝市」ではペダル踏み間違い防止システムを搭載したクルマの展示を行うなど、新しい取り組みもごいっしょさせていただいた経緯がありました。
新しいことをやるなら新富町がいいのでは。そう思ってくださったのは本当にありがたいことです。
※「こゆ朝市」で実施した、ペダル踏み間違い防止システム搭載車の展示
宮崎県内7箇所のうち、稼働数トップは新富町!
「何度か打ち合わせをさせていただくうちに、それは確信に変わりました。そして期待通り、現在開設している宮崎県内7箇所のカーシェアリングスポットの中で、最も稼働数の多いのは新富町です。今後も新富町で、私たちも一緒に成長させていただきたいと考えています」(トヨタ宮崎関係者談)
カーシェアリングスポットである「新富アグリバレー」は、2019年1月までスーパーでした。町役場や図書館にほど近く、目の前には商店街、すぐ裏には小学校もある、町のど真ん中です。スーパーの閉店後、大きな建物ががらんどうになったことは、町のムードにも少なからぬ影響を与えていました。
建物は、2019年11月に「新富アグリバレー」として再生しました。決して多数ではありませんが、それでもビジネス目的での訪問や、ベンチャーの若手エンジニアらがカーシェアリングを活用させていただいています。
※スーパー跡地を改装したコワーキングスペース「新富アグリバレー」
トヨタ宮崎さんとはまだまだいっしょに新しいチャレンジを仕掛けていきたいと思います。
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