【怖い話】墓地でエンジン停止③
自分の身に心霊現象が起こったことなかったこともあり、ターボタイマーの仕組みを活用し、悪ふざけを繰り返していたのですが…いよいよバチが当たります。
お墓参り
忘れもしない、大学4年の秋のお彼岸のことでした。その日は残暑が厳しく、とても暑かったことを覚えています。軽井沢にも似た避暑地であるはずの仙台がこんなに暑くなるとは…
たまたまその日はガソリンスタンドでのアルバイトもお休み。家族も揃っていたこともあり、お墓参りをおとんに提案する。
程なく受け入れられ、準備をして出発する。
当時はガソリンスタンドでアルバイトをしていたこともあり、クルマのメンテナンスはある程度は行ってました。
お墓参りの行き先は…そう、『乗せたがり』の時期に悪ふざけを行っていたあの霊園でした。
車の状態
それまで乗っていた車は、多少の無理をしても言うことを聞いてくれていました。
オーバーヒートもありません。
エンジンストールもプラグコードが断線した時くらいで、他には経験したことがありませんでした。
そして…謎のエンジン停止
東西を走る環状線の長い坂を下り、そして、霊園までの長い坂道を登る。
登り終わって緩い坂道を登っていく…
…
…
…
急にアクセルペダルが軽くなり、『スカっ』となる感覚。
ん?
そして徐々にスピードは落ち…
車が止まる…
イグニッションキーを回す。
セルは回るもエンジンはかかってはくれない…
オーバーヒート!?
水温計は正常値内。
ボンネットを開ける。
煙は上がっていない。
ベルト関係も異常ない。
ラジエーター周りも異常はない。
電気系統?ヒューズが飛んだのかな???
…しばらくボンネットを開けて思案するも、
何か思い浮かぶ策は浮かばない…
同乗していた家族は、そこから歩いてお墓参りへ向かってもらうことにした。
一人で墓地で途方に暮れる…
…ふと、周りを見渡すとそこは、かつて肝試しした際に友人達が『見た』とされる場所…
…何故ここで…
心情
これまでやってきた『悪ふざけ』の代償なのだろう…
ごめんなさい!
もう、これに懲りて、『悪ふざけ』はしません!
バチあたりな行動は慎みます!
ご先祖様、迷惑かけてごめんなさい!
もう、『悪ふざけ』はしません!
…てなことを頭の中で、何度も何度も繰り返し思っていた。
その後
それから30分位は経過しただろうか…
セルを回したら、なんと!
…エンジンがかかった!
治った!?
おもむろにアクセルを踏み、前に進む…
ボンネットは開けたまま…
…しかし、10メートルも進むと止まってしまう…
…何故だ?
またセルを回す…
少しだけ進みエンジンが止まる…
そんなことを10回以上繰り返し、先を歩いていた家族のところまでようやく追いつき、お墓参りができた。
…無論、心の中ではこれまでの『悪ふざけ』に対して、何度も何度も詫びていた…
帰り道
お墓参りも終わり、家族で車に乗り込み、恐る恐るセルを回すと…
…
…
…
普通にエンジンがかかった!!!
アイドリングも安定してる!
恐る恐るアクセルを踏み、帰路へと。
エンジンがまた止まってしまうかな…
…
…
止まらない!
いつまた止まってしまうかわからない、そんな不安に駆られる。
結局、家に着くまで何事もなく過ぎた。
終わりに
結局、その車を手放すまでに上記のようなトラブルには見舞われることはなかった。
散々車に負担をかける走りをしてきたのにも関わらず。
墓地での出来事をきっかけに、『悪ふざけ』をするのをやめ、粛々と生活する様になりました。
STスタジオはよく見ますが…