テキスト読みがつらい‐社労士試験‐
受験勉強をしていく中で何度も言われ続けていたことが「テキスト読みは大事」という言葉です。私はこのテキスト読みがとても苦手でした。理由は以下の通りです。
①読んでいると眠くなる
②時間がかかるので集中力が続かない
③読んでいても知識が頭に入ってきている気がしない
①は苦手だと感じている皆さんが経験していることじゃないでしょうか。
催眠効果抜群です。色々試してみました。仕事終わって帰宅後の疲れている時に読むから眠くなるのだと、朝の時間帯に読んでみる事に変更しました。
二度寝しました。
これは時間帯の問題じゃないですね。目的意識もたないと一瞬で夢の世界にもっていかれます。
そして眠さを耐えたとしても1冊読み終えるまでに半日以上かかっていました。その間ずっと集中しているかというとそんなことはありません(集中していたらもっと早く読み終えるはず)。時間かかる→集中力切れる→とまる→時間かかる→さらに集中力切れるのループで読み終えた頃には疲労感しか残らない状態でした。
結果、読み終えたことに対する自己満足しか残らない。
せっかく時間をかけて読んだのに何も残っていないという本末転倒なことをしていました。その時間を過去問に充てた方がよかったのではないか…とテキスト読みの効果に対する不信感?しか残っていませんでした。
そして何か参考にならないかとYouTubeや合格者の方の方法を模索するようになります。模索しても具体的な方法がわからなかったり、自分に合わなかったりして”テキスト読みはどうやったらいいの?”という疑問ばかりが残りました。
大切だということは分かっています。分かっているからこそ、できない自分に苦しんでいました。テキスト読みができなければ合格できないのではないかと思い詰めたこともありました。だからテキスト読みが苦手という人の気持ちはとてもわかります。今から話す内容はもう過去問だけでいいじゃん!と半分投げやりになった自分が、苦し紛れにやっていた方法です。だから”私に合う方法”であって他の人に合うかどうかはわかりません。「これこそがテキスト読み」とは言えないのでその部分はご了承ください。
足掻き① 「単元ごとに比較して読む」
フォーサイトのテキストって結構ボリューミーなのです。これを1冊読むとなると科目によっては私の場合4~5時間かかっていました。テキスト読みをやるとそれだけで1日の勉強が終わってしまうなんて日もありました。効果が出ていればいいんです!でも読み終わった後にすぐ忘れているなんてことたくさんありました(もうこの時点で読み方が悪いんでしょうね💦)。自分には1冊読み切るのはむり!と考えて、1日1単元ごとに読むようにしました。年金だったら、今日は「老齢年金」、明日は「障害年金」と1日の読む量を少なくしました。さらに、読んだ内容が少しでも記憶に引っかかるようにしようと、科目横断をしながら読みました。「罰則」「通則」等はどの科目でもある単元なので、同じところと違うところを意識するようにしました。1科目ごとに通しで読むよりは記憶が残るようになってきました。おそらく以前は”1科目読み切る事”が目的になっていたんでしょうね。テキスト読みへの重圧がだいぶ軽くなりました。
足掻き② 「通勤時に音声を聴く」
読むのが苦手なら人に読んでもらう。私の通勤時間は片道1時間。その内、徒歩が40分くらいです。歩いている時はどうせ何もできないので、何もしないよりはいいでしょと耳勉をすることにしました。幸い、フォーサイトには講義音声をダウンロードしておいて聴くことができます。更にテキストの条文をそのまま読み上げてくれるので、聞き流しているだけでも何度も聴けば少しは記憶に残ります(たぶん)。通勤時は目的条文か講義音声のどちらかを聴くようにしました。講義を聴く場合はその日に解いた過去問題などの該当箇所を聴くようにしていました。出勤時なら朝解いた問題、退勤時なら帰宅後に解く予定の問題の該当部分です。やらないよりはやったほうがいいの気持ちで続けていました。
足掻き③ 「過去問を解いた箇所を読む」
これが一番効果的でしたね。過去問題を解いた時ってテキストに戻って確認をします。その時にその該当箇所と周辺知識(前後1,2ページ)を合わせて読むようにしました。10月頃は過去問を解くことをメインにしていたのでテキストでの確認はさらっとするようにして、本試験に近づくにつれて(6月~7月頃)段々とじっくり読みこむようにしました。この方法なら過去問を解きながら一緒にテキスト読みをすることができます。確かに過去問を解く時間はかかってしまいますが、1周目、2周目と繰り返していく中で得意なところと苦手なところが明確になってくると思います。読む時間も強弱をつけて適度に変えていくと徐々にすらすらとストレスを感じることなく進められます。まとめて読むよりもよほど効果的だと感じました。
足掻き④ 「直前期に向けての土台作り」
③で過去問を解いた時に該当箇所を読むとお話ししました。その時に一緒にしていたことがあります。それは「必ず読んだ日にちを該当ページの上部分に記入すること」です。こうすることでいつ、何回そのページ触れているのかを後で確認しやすくなりました。裏を返せば、全く触れていないページも確認することができます。択一式問題で出題されやすい論点、選択式問題で出題されやすい論点も明確になってきます。適度にテキストを確認するようにして、土日など勉強時間がある程度確保できる時にこの全く触れていないページと選択式で論点にされやすいページを読むようにしました。選択式で出題される=一字一句大切と考えて丁寧に読みました。そうやって意識も変わったからなのか、「単語」で覚えていたことを「文章」として覚えられるようになりました。
足掻き⑤ 「苦手な個所のみ読む」
最期に、直前期に近づくにつれて強化したのが苦手箇所の読み込みです。問題を解きながら✔しておいた箇所の中で、何度も間違える問題や覚えられないところは要チェックシールを貼っておきました笑。この部分は「覚える」か「捨てる」かのどちらかになります。覚えると決めたなら触れる回数を多くして読み込むようにしました。それでも何度やってもすんなりと頭に入ってきてくれない箇所ってあるんですよね。それが出題頻度が低い箇所であれば「捨てる」というのもひとつの手段だと思います(※私の場合、選択式で出題されたら…と思うと中々捨てる決断が下せませんでした)。
捨てた箇所が出題されたなんてことは普通にあります。もうこれは仕方ありません。自分を責めない事が大切です。
③~④は自分にとっては効果的だったかなと感じています。少なくとも、”ただ読むだけ”のテキスト読みではなくなっていました。これも人によってやり方は様々だと思います。テキスト読みが苦にもならない人もいれば自分の様につらい思いをしている人もいるのではないでしょうか。だからこそ「自分にあったやり方」をどれだけ早く見つけて実行→継続できるかがポイントかなと感じています。どうしてもテキスト読みと聞くとまとめて読むイメージがありますが、問題を解いた後に該当箇所を見てみることも立派なテキスト読みだと自分は思います。その見る範囲をどこまで広げられるかだけなのでこまめにテキストをチェックしている方は自信を持ってください。
この記事を読んで頂いたみなさんにも適した方法が見つかる事を祈っています。