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閑話三昧 #13 ~地球空洞説
歴史
発端は真面目な科学的議論であった。
ハレー彗星で有名なエドモンド・ハレーは、地磁気の観測結果や、友人のニュートンから聞いた月と地球の密度の違いなどから、地磁気の変化を説明する地球のモデルを考えた。それが地球空洞説である。
現在の科学からみると正確ではないが、地球の内部構造が均一ではないこと、地磁気発生の原理は言い当てていた。慧眼である。
その後、想像力ゆたかな多くの人が話をふくらませてゆく。
地球の両極には大きな穴があり、地表の裏側にある凹面の世界につながっていると。そして地球の中心には別の太陽があると。
無重力の宇宙では、宇宙ステーションの回転により人工重力を作りだすことは可能だろうが、地球の凹面世界のひとが「地に足がつく」ほどの回転遠心力を地球に与えたなら、地表のひとは吹き飛ばされてしまうだろう。
だからジュール・ベルヌの「地底旅行」では、地下空洞が文字どおり巨大な洞窟空間のようなところだった。
ペルシダー
「火星シリーズ」で人気をはくしたエドガー・ライス・バローズ(ERB)には、また、地底世界を舞台にした「ペルシダー・シリーズ」がある。
ペルシダーは、地球空洞説にもとづく舞台を設定している。
熱心なバローズ・ファンであるヒデさんのホームページにも詳細なコメントがある。
実業家イネスと発明家ペリーが「鋼鉄モグラ」の試運転中、事故で地球中心部に向かってしまい、やがて「地表」に出たと思ったら・・
あとはバローズの物語世界にひたれば、物理の理屈は忘れてかまわない。
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