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ラクスルへの超長期投資を考える
こんにちは!TAKAです。
今回は「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」を合言葉に進撃をつづけるグロース企業、『ラクスル』への超長期投資を考えてみます。
ラクスルは印刷業界という非効率だった伝統的な産業にインターネットを持ち込み、仕組みを変えた事で大きなインパクトをもたらしました。
今回はそんなラクスルを創業した人物と、ラクスルの事業の中身にフォーカスしてみたいと思います。
【この記事を読んで得するポイント】
ラクスルって何?という疑問を解決。
ラクスル創業者、松本恭攝(まつもとやすかね)氏と現ラクスルCEOの氷見瀬尾さんについて詳しく知ることができる。
ラクスルの事業について詳しくなれる。
ラクスルの業績について詳しくなれる。
ラクスルの競合他社がどういった企業か知る事ができる。
ラクスル創業者、松本恭攝(まつもとやすかね)
![](https://assets.st-note.com/img/1708940674821-QwlPJfBQ1o.png?width=1200)
松本恭攝(まつもとやすかね)さんは1984年富山県生まれ。
慶応義塾大学商学部卒業後、A.T.カーニーという外資系のコンサルティング会社に就職し、コスト削減プロジェクトに従事。
その中で印刷費が最もコスト削減率が高いことに気づき、印刷業界に興味を持つ。
印刷業界のイノベーションを志し、 2009年にラクスル株式会社を設立。
2013年より印刷機の非稼働時間を活用した印刷のEコマース事業「ラクスル」を開始。また、2015年12月より物流のシェアリングエコノミーサービス「ハコベル」を開始。
松本恭攝(まつもとやすかね)さんは2016年に発表されたフォーブスジャパン誌による「日本の起業家ランキング2016」で2位にランクインしました。
(1位はメルカリの山田進太郎氏。)
起業家のあいだで「天才」と呼ばれ尊敬をあつめている松本恭攝(まつもとやすかね)氏とはどんな人物なのでしょうか?
ゼロイチが得意
youtubeのインタビュー動画で、松本さんは「ぼくはゼロからイチを作るのが得意」と仰ってました。
根っからのイノベーターなんでしょうね。
ラクスルの会社でも社長職を永見世央さんに譲り、自身は会長職にすわるという人事を発表。
会長職といっても決して名誉職という訳ではなく『ジョーシス』という新サービスの立ち上げに注力するために取った戦略的人事です。
社長の永見さんはラクスルの前CFOで、M&Aをしたりといった1から10、もしくは100にするのが得意な方。
だから、ラクスル最高の人材である「松本恭攝」はゼロイチに特化した起用をするのだと永見さんは仰ってましたが、よくそういう話を松本さんとするのだそうです。
ぼく個人がyoutubeで松本さんを拝見した感想は、とても論理的で思慮深い方だな、というものでした。
ふだん物静かそうではあるのですが、自分の関わっている事業に対しては饒舌。
大好きな遊びを見つけた少年のように、とても楽しそうに事業について語っているのが印象的でした。
たぶん事業創造における「天才」というのはああいう人の事を言うのでしょうね。
ラクスル新CEOの氷見瀬尾さんについて
![](https://assets.st-note.com/img/1724698688323-MsEFHKv77j.png)
氷見瀬尾さんはみずほ証券、カーライル、ディー・エヌ・エーなどの経歴を経た財務戦略全般のエキスパート。
松本さんを「起業家」タイプとするならば、氷見さんは実務的で建設的な「事業家」タイプの人。
ラクスルには2014年入社。
CFO(最高財務責任者)を経て2023年8月よりCEO。
氷見さんのラクスルの新CEO就任にあたって特筆すべき点は、その報酬制度にあります。
ラクスルのCEO報酬制度は、2023年9月12日に公表されたもので、金銭報酬、株式報酬、株式インセンティブ、株式購入の4つの構成要素があります。
金銭報酬は年額1,800万円の現金報酬で、基本報酬としての側面を持ちます。株式報酬は、無償交付事後交付型RSU(譲渡制限付株式ユニット)で直近の時価相当の金額をRSUの形式で無償で交付し、株式の形をした(準)基本報酬の側面を持ちます。株式インセンティブは有償SO(新株予約権)で、厳密には報酬ではなく、CEOが合理的な価格で取得します。株式購入は、創業者松本氏および市場買付により普通株式を取得します。
報酬設計にあたっては、「新CEOが、経営後継者(雇われ経営者)ではなく、次の10年の企業価値拡大のための“創業者”になる」というコンセプトが掲げられました。外部アドバイザーの力も借りながら、指名報酬委員会や取締役と議論を重ね、長期目線で企業価値向上に資する設計がなされました
小難しい話が長々続きましたが、要は「新CEOが、経営後継者(雇われ経営者)ではなく、次の10年の企業価値拡大のための“創業者”になる」という部分で新CEO就任は「第2の創業」だと言う点です。
このCEO報酬制度は画期的な事だと思うのですが、あまりに画期的すぎるのか、または日本では非常に珍しい制度だからか、今のところそれほど一般的に周知されている訳ではないです。
しかし、創業者からバトンタッチして経営を受け継いだ場合にモチベーションダウンしない為にも、特にベンチャー企業にはCEOの報酬制度は重要な事なのではないでしょうか。
ラクスル創業者の松本さんはゼロイチに特化した人なので、1から100に増やしていくラクスルのこれからのフェーズには新しい報酬制度の元で「第2の
創業」を果たしていく氷見新CEOが適任。
今後の氷見CEOの手腕に注目したいところです。
ラクスルの事業
『ラクスル』は印刷・広告のシェアリングプラットフォーム
![](https://assets.st-note.com/img/1709024545926-CnRZ2zICLK.png?width=1200)
印刷業界で2大巨頭と呼ばれる企業があります。
「大日本印刷」と「凸版印刷」です。
印刷業界の事業者数は2万社を超えると言われていますが、5兆円弱の出荷額に対して上記の2社の売り上げ高の合計が2兆8000億円。
ほぼ印刷業界の50%が2社で独占状態にあります。
その2社の売り上げ高のほとんどは下請け会社が担っていて、零細の企業が山のように存在している。
そんな非効率な産業にイノベーションを起こすべく現れたのが「ラクスル」です。
ラクスルは印刷機を一つも持たずに起業。
全国の提携印刷会社の印刷機の非稼働時間で印刷することにより、高品質な印刷物を低単価で提供する仕組みを開発。
集客活動を支援する新聞折込・ポスティングなどの広告サービスも提供しています。
ラクスルは品質を担保するために決済機能を持ち、プラットフォーム化しました。
アマゾンのマーケットプレイスのようなBtoCのマッチングサービスならば仕組みは簡単ですが、プラットフォーム化することにより品質を『ラクスル』がコントロール出来るように。
それゆえ、高品質、低単価のサービスを実現する事が出来たのです。
『ノバセル』は広告のプラットフォーム
![](https://assets.st-note.com/img/1709024655325-hgAP5grDvo.png?width=1200)
テレビCMなどの広告動画の企画・制作・放映・分析まで一気通貫して提供。
広告効果を可視化させることで、改善のサイクルを向上させ企業の事業成長を支援します。
ノバセルは、売上30倍成長を実現した自社のテレビCMノウハウを基に、テレビCMの効果をリアルタイムにデータ化・高速検証を行うことで、事業成長に貢献するテレビCMを可能とします。 仮説を基にテレビCMを複数パターン制作し検証。 高速で最も効果の高いクリエイティブを作り出すことができます。
『ノバセル』の言葉の由来は「事業を伸ばせる」から。
詳しくはこちらの公式HPより。
『ハコベル』は物流のシェアリングプラットフォーム
![](https://assets.st-note.com/img/1709024784103-T47Vl5zIYL.png?width=1200)
全国の提携運送会社の非稼動時間を有効活用し、高品質かつ低価格な運配送の仕組みを開発。
サービス利用後には利用者がドライバーを評価する仕組みを設け、サービス品質向上を実現しています。
〇ハコベルの4つのメリット
中間コストカットで、圧倒的に安い
オンラインだから実現できる圧倒的マッチングスピード
信頼できる実運送業者と直接繋がるので安心
ワンクリックでかんたん手配
詳しくはこちらの公式HPより。
『ジョーシス』はコーポレートITのプラットフォーム
![](https://assets.st-note.com/img/1709024859303-1PGhP2n3sg.png?width=1200)
ジョーシスは、ラクスルが強みとする調達力・オペレーション力を活用し、コーポレートITのアナログな支援業務の自動化をSaaS/EC/BPOと複数のサービスを通じて提供します。
ソフトウェア管理だけでなく、ハードウェアの調達から保管やキッティングまでオペレーションをワンストップで担うことができる点が特長となっています。
たとえば、新入社員が入った場合、企業が利用しているSaaSのIDをひとりづつ取得する必要があります。
社員数が少ない会社だと大した時間的なコストはかかりませんが、大きな会社の場合は無視できないコストが発生します。
一説によると米国企業のSaaSの利用数の平均は80以上だと言われています。
日本ではまだ少ないですが、いずれアメリカ並みになると仮定して、これからSaaSの利用数は飛躍的に伸びていくと予想されます。
ジョーシスを導入すれば、そういったSaaSへの登録作業をほぼ自動化できるため、その時間的コストを大幅に削減する事が出来ます。
とくに従業員数が多い大企業ほど恩恵を受けます。
※ジョーシスの名前の由来は「情報システム」からです。
「ラクスル」「ハコベル」「ノバセル」と今までのプロダクトがすべて4文字だったので、「ジョーシス」も4文字を検討したみたいですが、一目ですぐそれと分かるサービス名を、という事で5文字にしたそうです。
ラクスルへの超長期投資を考える
![](https://assets.st-note.com/img/1709098310638-9cqQ3Lyerp.png?width=1200)
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