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新しい道具を選ぶ際に考える6つのこと

物を増やさずシンプルに生きたい人が、道具選びをする際に考える6つのことをトレイルランナー的視点でまとめました。


1.必要性

fuji light3(asics): シューズほど必要なものはない

日々のアクティビティで「使う」ための道具を買います。
将来的に「使うかもしれない」段階では買いません。

そもそも使わない物は、本来不要なはず。
ですが人間の物欲を刺激して経済が回っているような現代社会では、インターネットを遮断し、山籠りでもしない限り「キラキラに見える目新しいモノ」の波が、絶え間なく物欲を刺激します。

そんな情報に触れて「使うかもしれない」「良さそう」と感じるたびに、「本当に使うのか?」をシリアスに検討し、人生をミニマルでシンプルなものに保つ努力をしています。


レース必携品のモヤモヤ

必携品としてしか使わないものは所有したくない。でも、買わないとレースに出れない。トレランを始めてから、何度かそんな経験をしました。

モヤモヤしながら仕方なく買うのですが、日々のアクティビティでは出番がなさそうです。(GORE-TEX製、シームテープ付、レインパンツ、君のことだ。)
こんな時は、できる限り多用途に活躍してくれそうな物を買うことを心がけています。

2.新しい経験

朝5時にヘッドライトを付けて早朝ランの準備をする

新しい道具を手にすることで、新しい経験ができるかを考えます。
そのためには、所有している道具には無い、何か新しい特徴や機能を持つ道具を買う必要があります。(例外:消耗による買い替えで、全く同じ道具を買うのはOKとしています)

昨年購入したPETZL IKOは、そんな新しい経験をさせてくれる道具でした。
ヘッドライトを手に入れたことで、日が落ちて真っ暗闇のトレイルや、夜明け前の薄暗いトレイルでも快適に走れるようになり、トレランの遊び方の幅がぐっと広がりました。(ハンドライトでは難しかった・・・)

劇的な変化を感じさせてくれる道具と出会えるのは稀です。ですが些細なことでも、新しい経験につながるような道具選びを心がけています。

物を増やしても幸せになれない

愛用しているpatagoniaのストライダープロショーツがセールで安くなっていると、ついつい欲しくなってしまいます(笑)

ですが十分なほどのランパン(嫁が呆れるほど)は持っているので、購入しても同じ機能を持つランパンが増えるだけ。

所有欲を満たすことで得られる、一時の幸福感では人は幸せになれません。
道具を使うことで得られるアクティビティーへの没入感、経験や感動こそ、本物の幸せだと思います。

3.機能性

ストームクルーザー(モンベル):丹沢山での激雨から守ってくれた

目的に合った機能を持つ道具を選びます。
私の長期的な目標は、ハセツネで入賞することです。またトレーニングの一環として、Stravaのセグメントで上位を狙うことも楽しみにしているので、山の中で早く移動できる機能性が必要です。

具体的にはこんな機能を持つ道具を求めています。

  • 軽い

  • すぐ乾く

  • 着心地&使い心地が良い

  • 動きながら使える

  • ミニマルである(hypeな機能は要らない)

自分のトレランスタイルが固まると、必要な機能もはっきりとしてきます。

もしあなたが、道具を選びで悩んでいるなら、instagramで「何か良さそうな商品」を探す前に、どんな遊び方をしたいか真剣に考えてみることをおすすめします。

外部の刺激はキッカケに過ぎません。自分と向き合うことでしか、理想とするスタイル(遊び方)は見つからないと思っています。

4.丈夫で長く使える

フーディニジャケット(patagonia):トレランから日常使いまでOK。そして丈夫。

機能性が高くても、すぐ壊れる道具は買いません。
ヘビーユースに耐えてくれ、共に長い時間を過ごせる道具を選ぶようにしています。

ですが道具の耐久性を購入前に知ることはできません。なので過去の経験や、ブランドの物作りに対する姿勢、オンラインのレビューを参考に判断します。
修理や返品サービスの有無もポイントの一つです。

ものによっては先人のレビューが殆ど無いこともあります。そんな時は人柱になるつもりで飛び込むこともあります。

耐久性 = 環境への配慮

最近は多くのブランドが環境に配慮した物作りをしています。
実際は「そう見せている」だけの場合も多いかもしれませんが、どちらにしろ環境問題に対する消費者の意識は高まるので、良いことだと思います。

ダニエル・ゴールドマンのエコを選ぶ力によると、環境負荷の90%は製造と破棄からもたらされるとあります。製造過程の負荷を減らすのは企業の責任、我々消費者の責任は破棄を減らすことです。

耐久性が高ければ長く使えるので、結果的に破棄を減らすことに繋がります。一人の行動で地球が変わるとは到底思えませんが、それが正しいと信じているので、丈夫で長く使える道具を選ぶようにしています。

5.コストパフォーマンス

クイックレース(サロモン):800円でラン中に靴紐を調整するストレスから開放

限られた予算の中でトレランを楽しむ私にとって、コスパはとっても重要。
自分が妥当と思える金額で、良いパフォーマンスを発揮してくれる道具を買うように心がけています。

コスパの感覚は、個人の金銭感覚に大きく左右されます。私にとってコスパの良い道具が、あなたにとってコスパが良いとは限りません。(その逆も)

コスパが良い道具と出会えたときは、何だか得した気分になります。
そんな道具を探すのも、トレランの楽しみ方の一つかもしれません。

6.カッコよさ

ハンドヘルド(サロモン):夏の個人的必携品になりそうな予感

道具を選ぶ条件を長々と述べてきましたが、最後は直感です。
男ならカッコよさ、女性なら可愛さ(でしょうか?)の自分基準を持っているはず。

他人にとって最高の道具でも、自分のセンスというフィルターを通過しなければ、買うことはありません。

センスは十人十色です。
周りの目や、流行りは気にせず、カッコよいと思うものを選べばいい。
そう思っています。

悩む時間こそ至高

これまで述べてきたのは新しい道具を選ぶ際の、私個人の基準であり視点です。
昔は言語化できるほど明確ではありませんでした。
ですが年や経験を重ねるごとに自分のスタイルが確立してきた感じはしています。

時代や状況、経験によって視点はコロコロと変わるはずです。
ときには明確だった基準が崩れ、迷走することもあるでしょう。その度に頭を悩ませあれこれ考えるはずです。

でもその悩む時間こそ至高ではないでしょうか。

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