サラリーマンが投資を考えるなら、自分自身が関わっているものにするといいよ(※でも投資は自己責任で)
あったらあっただけ使ってしまって貯金が苦手、Amazon大好きなたじまるです。
今日は、投資とかお金の話。
コロナ対策の金融緩和で、30年ぶりの株高にマーケットが狂喜乱舞しているようです。こういうのを横目に見ると、これは乗っておかないと思ってしまいがちなんですが、振り返ってみると、僕は、あまり投資に向いてないのかもしれなくて、儲けようと思って純粋に投資したものって、運良くちょっとした遊び金になることはあっても、大儲けしたって記憶がないんですよね。
そこで思い出すのが、大学出て新卒で入った会社の部署で、入社早々に大先輩にいただいた言葉です。
大学を不名誉な成績で6年かけてギリギリ卒業したのに、くそ生意気にも希望の部署でなければ、速攻でやめるとか人事の方にほざいていたのですが(ああ、本当にすいません)希望通り配属されたのが、その会社の新規事業開発室という部署でした。
実際には、採用を決めてくださったご本人に(当時その会社の常務だった方で今でも個人的に懇意にしていただいています)後日伺ったところ、ギャンブル採用と言われていたようで、さらに引き取ってくれる部署がないから、引き取ったとおっしゃっていました。まあ、そんなもんですよね。
もちろん、その年、新人でその部署に配属されたのは、僕一人だったのですが、同時タイミングで、フェロー制度という新しい制度ができたらしく、その第1号となった方が、特命新規事業担当のフェローとして配属されたので、
その方が冗談交じりに、俺もフェロー一年目、お前も、新卒1年目。だから、俺とお前は同期だな。よろしく。といってくださいました。
同期と言われたものの、フェローの方は、僕より20歳ほど年上で、もちろん、数々の輝かしい実績があって、社員からフェロー第一号になったという方です。
その当時の役員が40代、社員の平均年齢が、バブル崩壊で新人の採用人数が10〜20分の1になったことで、ほぼ毎年1歳ずつ上がり続けていると言われていたものの、ギリギリ20代という若い会社でしたから、40代後半のフェローといえば、ペーペーの僕からみたら、本来は神の領域です。
僕自身がバカで生意気だったことと、かなりフラットな雰囲気の組織だったこともあって、よく、年と立場の離れた”同期”に、思いつきの質問をしていました。
ある日、いつもの調子で、何気なく、「米ドルに投資しようと思うんですがどう思われますか?」と質問してみました。
バブルで、円高が進み史上最安値94円台ををつけた米ドル円は、バブル崩壊後、一直線に上昇を続けており、今後バブルの後遺症を考えるとこのまましばらく上がっていくのではという、浅い考えから聞いた質問でした。
答えは予想外でした。
「俺なら買わない。ドルが今後、どうなるかはわからないが、この会社が成長するかどうかは、お前にかかっている。」と。
「お前の仕事は、5年後、10年後にこの会社に莫大な利益を与える新しい事業を生み出すことだ。ということは、お前の努力次第で、この会社の価値は上がるわけだ。全く自分がコントロールできない外国の通貨を買うのと、少なからず、自分の努力が反映される自社株とどっちに投資するのがいいと思う?」
「そう考えると投資をする先は、自社株以外にないだろう」と。
当時、入社したばかりで、社員持株会という存在も、仕組みも知りませんでしたが、確かに、自分の働きが少なくとも反映されるものの方が、他者の要因で変動するものを予測するより、良さそうな気がします。一生懸命自分がしている仕事をする方向に全力ということなので。
その言葉が驚くほど自然に入ってきて、納得してしまったので、早速、持株会に入って、毎月月に買える上限とボーナスの度に、上限まで買うということを退職までやりました。
結果、ドル円は、2年後の98年まで一直線に上がり続けたので、その後2年でいうとたまたま判断は当たったのと、ドルコスト平均法で購入していれば、という別の勝因はあったかもしれませんが、持株会の株の方は、退職までの5−6年で数倍になり、30歳の退職時には、まとまった額、何千万円かになっていました。
残念ながら、5年後、10年後にこの会社に莫大な利益を与える新しい事業は作れず、自分の功績で価値が上がったのだとは言えませんが。
冷静に、純粋な投資と考えると、自分が働いている会社に、労働資本と金融資本の両方を全賭けするということなので、「卵は一つのカゴに盛るな」という有名な投資の格言の正反対ですが、投資で大きなリターンを得るときには、ここぞというところで、集中させて勝負に出ることが必要です。
加えて、仕事を始めたばかりの社会人1年目のときに、限られた能力を自分の仕事と投資と両方に分散するなんて器用なことをやるよりは、仕事のことだけ考えて、それだけやっていればいいほうが僕は楽ちんです。当時で言えば、投資する元銭も大した額がないのに、上がったー、下がったーと一喜一憂するのも、気が散って、精神衛生上も良くないと思います。
その後も考えてみると、まとまった額を手にしたタイミングというのは、前職で取締役をやっていたときに、自社の現株を買って、上場後に売却したときと、上場後自社株のストックオプションを行使して、後日売却したとき。
大先輩に言われたとおり、僕の場合、あんまり器用じゃないので、自分がやっていること、関わってることに全力投資するのが、正解なようです。
もちろん、なんかあったときに切り崩せるように、放ったらかしで、短期で一喜一憂しなくてすむ長期投資のファンドとか持ってたり、日本円だけってのは危険だから、ヘッジで外貨に分散したりはしてるけど、これは大化けすることを狙ってるとかではなくて、貯金が目減りしないで徐々に増えてくくらいもの。
FXとか株とかも遊びでやって、お小遣いを稼げることはあったりするけど、これは海外のカジノで遊ぶのとあんまり変わらない。調子に乗って、遊びの範囲を超えた額をかけると、ときに大損したときに、僕の場合は、メンタルが崩れていろんあところに支障をきたします。
同時並行でいろんなことができて、強靭な精神力がないと、そういうのはムリなんだろうなあ。僕は一つのことしかできないし、メンタルも弱めなので、間違いなく向いてないですね。
遊びのレベルだと、好きなんですけどね。残念ながら向いてないんでしょうね。
今は、自分のお金と労働資本を投入して、会社を経営しています。ここから、役員報酬という収入を毎月得ていて、今の会社は上場していないから自社株を簡単に現金化することはなかなか難しいけど、何度かエクイティファイナンスで増資したときの価格を考えると、何倍にもなってることを考えると、一番効率のいい投資は、結局のところ、僕の場合、自分がやってることなのかなと思います。
もちろん、リスクヘッジは必要なので、メインは、自分が関わっていることにしても、サブで、外貨建てとか債券とか不動産とか分散はしておいたほうがいいと思いますが、FXとかデイトレとかの才能は僕にはないみたいなので、そういう特別な才能がない、僕みたいな凡人は(FXで億り人とか言われてる人は一部の特別な才能がある人でほとんどの人は、僕と同様の凡人打音もいますよ)とにかく、自分が得意なことを仕事にして、それをメインの投資先にするというのが良いと思います。
FXのとかデイトレとか楽しくて好きなんですけどね。ゲームみたいでドキドキできて。でも、残念ながら、向いてないんだなあ。
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