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ラスリヨン・アブドゥラヒモフ(ウズベキスタン)のつり輪/2019年世界選手権予選の演技
ウズベキスタンから唯一の出場、アブドゥラヒモフ選手です。
今年25歳。萱和磨・谷川航などと同年代です。
2014年のアジア大会を皮切りに国際大会にも出場、ワールドカップを中心に出場しています。
世界選手権には2018年、2019年と2年連続で出場。2019年の個人総合の成績から、東京オリンピック出場が決まりました。
これまで目立った成績はなく、2018年のアジア大会で平行棒の決勝に進みますが、8人中8位で終わっています。
今回紹介する技は、つり輪の前方系の終末技です。
つり輪でよく使われるのは後方系の技で、これまでも紹介してきましたが、前方系の終末技を使う選手も少なからずいます。
つり輪で前方系の技といったら【前方屈身2回宙返り】というD難度の技です。
ただ単純に屈身姿勢で前方に2回宙返りをして着地をします。
ひねりのない単純な技ですが、いかんせん着地が難しいのです。
難しい分、着地が止まった時は演技全体の印象が良くなります。
ウズベキスタンといえば、女子体操界の生けるレジェンド、オクサナ・チュソビチナ選手がいます。
チュソビチナ選手はかつてウズベキスタンがソビエト連邦の一部だったころに体操を始め、ソ連崩壊後に独立国家共同体として1992年バルセロナ五輪に初出場、国籍を移しながら、東京五輪で通算8回目の出場となります。約30年もの間、1大会も絶やすことなくオリンピックに出場し続けてきたチュソビチナ選手も、「オリンピックは東京が最後になる」と語っています。
レジェンド擁するチームウズベキスタンとして、アブドゥラヒモフにも全力を尽くして頑張ってほしいです。