![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/56574025/rectangle_large_type_2_33601491d992e946185123ad5441e2eb.png?width=1200)
ペトロ・パフニュク(ウクライナ)の平行棒/2019年世界選手権予選の演技
ウクライナの団体メンバー、ペトロ・パフニュクです。
おいしそうな名前ですね。
パフニュクは平行棒を得意とするオールラウンダー。
もともとウクライナの選手ですが、一時期はアゼルバイジャンに移籍し、前回のリオ五輪はアゼルバイジャン代表として出場しています。
2017年からはウクライナに復帰。以降はウクライナ代表として世界選手権に出場し、東京五輪の代表にも選ばれました。
世界選手権では個人総合で上位に来たり、種目別平行棒でも決勝に進むなど、活躍しています。
彼の得意とする平行棒では、世界的にも希少な【バウマン】という技を実施します。
【バウマン】は2017年にスイスのクリスチャン・バウマン選手によって発表された技です。
これは前回紹介した《車輪ディアミドフ》のさらに発展技でF難度になります。
【バウマン】は「懸垂前振り片腕支持3/4ひねり、軸手を変えて片腕支持3/4ひねり支持」という技です。
《車輪ディアミドフ》は【後方車輪倒立】と【ディアミドフ】を組み合わせた動きでしたが、【バウマン】は、【後方車輪倒立】と【マクーツ】を組み合わせた技なのです。
つまりは【バウマン】=《車輪マクーツ》ということになりますね。
後方車輪、ディアミドフ、ヒーリー、マクーツ4つの要素が複雑に融合した複雑な技ですが、【バウマン】=《車輪マクーツ》ということを覚えれば、理解は難くありません。
この技は実施例の少ない希少技且つ難しい技なので、成功した実施を見られたらラッキーですよ!
ウクライナはリオ五輪の個人総合で活躍したオレグ・ベルニャエフを擁し、さらに若手の成長が著しく、団体でメダル獲得を目指せる国だったのです。
しかし、ベルニャエフがドーピング検査でメルドニウムの陽性反応がでたために、ドーピング違反とされ、国際体操連盟より出場停止処分を受けてしまいました。
本人は心当たりがなく、いつどこで自分の体内にメルドニウムが入ったのかわからないとしており、ファンとしてもモヤモヤする一件です。
とにかく、ベルニャエフを欠いたウクライナがどれだけ力を出せるのか。
パフニュクの個人総合と種目別平行棒の行方も気になります。