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アルトゥール・ダラロヤン(ロシア)の跳馬/2017年欧州選手権種目別決勝の跳躍

2018年個人総合世界チャンピオン、ロシアの団体メンバーのアルトゥール・ダラロヤンです。

今年4月、オリンピックを目前に控えたヨーロッパ選手権の直前にアキレス腱を断裂。全治3か月の大けがを負ってしまいます。
ヨーロッパ選手権への出場は断念せざるを得ませんでしたが、東京オリンピックには団体メンバーとしてクレムリンでプーチン大統領に謁見も済ませています。

ダラロヤンは跳馬で世界的にもあまり実施されていない技を跳びます。
それが【シライ/キム・ヒフン】という技
お察しの通り、日本の白井健三選手の名が付けられています。
前回紹介した【シューフェルト】「ロンダートから後転とび後方伸身宙返り2回半ひねり」にもう半ひねりを加えて、
「ロンダートから後転とび後方伸身宙返り3回ひねり」、つまり《ユルチェンコとび3回ひねり》という技です。

2013年に白井健三選手と韓国のキム・ヒフン選手が同じ大会で発表して両名の名が付いた技です。

ダラロヤンはこの技を高い精度で実施できる限られた選手。
成功できる選手も少ない中、高い完成度も持つ稀有な選手です。

今回はダラロヤンの跳躍の中から、2017年のヨーロッパ選手権種目越跳馬で優勝した時の演技を紹介します。
この時のダラロヤンは1本目に【シライ/キム・ヒフン】、2本目に【ブラニク】を跳んでいます。
日本の白井健三と谷川航の得意技を併せ持ち、完璧な着地で優勝しました。

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ダラロヤンは2018年に世界選手権の個人総合でチャンピオンになった直後、跳馬をアップグレードさせて【ブラニク】からさらに半分ひねる【リ・セグァン2】を跳んでいます。
今では【ブラニク】に戻していますが、アキレス腱のけがを経た東京オリンピックでは何を跳ぶのでしょうか。



追記:まさか予選から全種目行うと思いませんでした。しかも跳馬では【ブラニク】。信じられません。アキレス腱を切ってからまだ3カ月しか経っていないんですよ。
団体決勝も6種目、更に個人総合にも出るようです。大丈夫なのでしょうか。とても心配です。

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