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TRPG制作日記(411) 寺つつき、入内雀(鳥になった妖怪)

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは、妖怪を召喚して事件を解決したり対戦したりする対話型ゲームです。

現在、登場する妖怪の制作を行っています。


効果:C062
カード名:寺つつき[てらつつき]
攻撃力:130
効果:自分の戦闘前フェイズに発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、相手の手札をすべて破壊する。また、攻撃力が100以上の相手妖怪を対象に攻撃宣言した時に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、戦闘相手の妖怪を破壊して、相手はターン終了時まで攻撃力が95以下の妖怪の効果を発動できない。
解説:物部大連守屋は仏法をこのまず、厩戸皇子のために滅ぼされる。その霊一つの鳥となりて、堂塔伽藍を毀たんとす。寺に現れて破壊する鳥の妖怪。物部氏は神道を守るために聖徳太子と蘇我氏と争い滅ぼされた。以後、物部氏の霊は鳥となり、堂塔伽藍を破壊するようになったと言われている。【交渉+3】【鳥になり建物を破壊する】【戦闘+4】


C063
カード名:入内雀[にゅうないすずめ]
攻撃力:130
効果:自分の戦闘前フェイズに発動できる。六面ダイスを一回振り3以上ならば、出た目の数まで相手の場に存在する妖怪を選択して破壊する。また、この妖怪の攻撃宣言時に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、相手の場に存在する攻撃力が95以下の妖怪をすべて破壊する。3以下ならば、相手の手札を一枚選択して破壊する。
解説:藤原実方奥州に左遷せらる。その一念雀と化して大内に入り、台盤所の飯を啄しとかや。食料を食い荒らす鳥の妖怪。藤原実方は左近中将となり、三十六歌仙に選ばれるほどの短歌の名手だったが、藤原行成と口論になり奥州に左遷された。藤原実方の怨念は雀となり内裏の食料を食い荒らしたと言われている。【交渉+3】【雀になり食料を食べ尽くす】【戦闘+3】

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPG

物部氏と藤原氏の怨念が鳥になった妖怪です。

寺つつきは、仏教勢力である聖徳太子と蘇我氏に敗れた神道勢力の物部氏が妖怪になったものです。

日本書紀は、神道が仏教に破れ、仏教が儒教に破れて、それから日本が生まれたという物語になっています。

平安時代は神道がまだ強く、鎌倉から室町時代は仏教、江戸時代からは儒教が強いので日本書紀の物語が明治維新までの日本の歴史を暗示しているのは面白いところです。


寺つつきは寺を破壊する妖怪で、神道代表の妖怪なので、攻撃力も130と強力にしました。効果も、相手の手札による補助能力を完全に破壊したり制圧したりする、強力なものです。

聖徳太子の霊である鷹が苦手という設定は、今回は効果に含めませんでした。


藤原実方の物語は、仏教VS神道の戦いという、日本の未来を決めた大きな戦いから生まれた寺つつきに比べると控えめな物語ですが、ニュウナイスズメという動物は飢饉を発生させる凶悪な害獣なので、しかも妖怪としても天皇の内裏を襲撃するほど凶悪な妖怪なので、やはり寺つつきと同等の攻撃力と効果を与えました。

寺つつきが相手の補助能力を制圧するのに対して、入内雀はとにかく相手の場を破壊し尽くします。まるで、雀が田を荒らすように。


実は前回紹介した橋姫は元々公家の娘か女神という設定で、般若の六条御息所は皇太子妃、寺つつきは名門の物部氏、入内雀も藤原氏と、高貴な存在が妖怪になったものです。

そのため、特殊能力として、すべての妖怪に高い交渉能力を与えました。


今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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