TRPG制作日記(310) 赤ちゃんを抱いた母親妖怪
現在、オリジナルゲーム、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGに登場するカードの妖怪たちを制作しています。
■ルール20(カード) アマテラスカードは妖怪が封じられたカードである。アマテラスカードにはカード名、攻撃力、効果の三つの情報がある。カード名に同じ単語を含むカードは同じ種族である。攻撃力は0以下になることはなく、効果はアマテラスカードゲームの対戦ルールより優先して処理される。プレイ中に入手したカードは他のカードプレイヤーに貸すことができ、初期デッキのカードは貸すことはできない。封じられた妖怪には簡易人工知能が搭載されている。
今日は、赤ちゃんを抱いた妖怪と、その関連妖怪を紹介します。
アマテラスカード『
C024
カード名:姑獲鳥[うぶめ]
攻撃力:200
効果:この妖怪は赤ちゃんが場にいる時に攻撃力が80下がり、赤ちゃんが場にいない時にすべての妖怪を破壊する。召喚成功時に発動する。この妖怪は赤ちゃんを抱く。戦闘前フェイズに相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを振り3以上ならば、この妖怪から対象の妖怪に赤ちゃんを渡して抱かせる。戦闘フェイズ開始時に発動できる。赤ちゃんを抱いた妖怪を破壊する。赤ちゃんは抱いている妖怪が破壊された場合に、この妖怪に戻り抱かれる。
解説:赤児を抱いた母親妖怪。孕んでいる時に死んだ女性は、無念により妖怪になると言われている。赤児を抱いた、血に染まった腰巻き姿の若い女性の姿で現れて、髪を整えるので赤児を抱いて欲しいと頼んでくる。しかし、赤児を抱くと赤児に食べられてしまうので工夫が必要である。姑獲鳥(こかくちょう)とは中国に棲息する妖怪で、毛を着ると鳥になり毛を脱ぐと女性になる。他人の赤児を盗むそうだ。
C044
カード名:濡女「ぬれおんな」
攻撃力:120
効果:召喚成功時に発動する。この妖怪は赤ちゃんを抱く。戦闘前フェイズに相手妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを振り3以上ならば、この妖怪から対象の妖怪に赤ちゃんを渡して抱かせる。戦闘フェイズ開始時に発動できる。この妖怪を墓地に送り手札、墓地から牛鬼を召喚して、赤ちゃんを抱いた妖怪を破壊する。濡女は牛鬼がデッキにないとデッキに入れることができない。
解説:赤児を抱いた母親妖怪。柳の下で、若い女性の姿で赤児を抱いて立っている。赤児を抱いていて欲しいと頼み、頼まれて赤児を抱くと赤児は石になり動けなくなり、牛鬼が現れて襲ってくる。濡女の正体は牛鬼であり、牛鬼が女性に化けていたのだ。濡女は大蛇になることもあり、尾の長さは三百メートルを超えていて逃げる者を必ず捕まえて殺すと言われている。
C051
カード名:牛鬼[うしおに]
攻撃力:135
効果:戦闘で相手妖怪を破壊した時に、相手対戦者一人に打撃を与える。また、この妖怪が破壊された時に発動する。手札、墓地から濡女を召喚する。牛鬼は濡女がデッキにないとデッキに入れることができない。
解説:海や河に住む水の妖怪。頭は牛、身体は鬼で、毒を吐き、獰猛で人を食い殺すのを好むと言われている。ある時、男性が空腹の女性に弁当を与えると、彼女の正体が牛鬼で洪水で流された時に助けてくれたそうだ。しかし、牛鬼は人を助けることが禁じられているため男性を助けた牛鬼は消えてしまったらしい。牛鬼は妖怪土蜘蛛と同じ姿で描かれることがある。
C095
カード名:土蜘蛛[つちぐも]
攻撃力:135
効果:戦闘で相手妖怪を破壊した時に、相手対戦者に打撃を与える。召喚成功時に妖怪一体を対象に発動できる。六面ダイスを一回振り4以上ならば、対象の妖怪は効果を無効にされ攻撃できない。
解説:土蜘蛛とは、日本書紀に登場する天皇に従わない豪族らのこと。妖怪の土蜘蛛は日本書紀の土蜘蛛とは関係が不明で、鬼の頭に蜘蛛の身体をした大蜘蛛の妖怪である。平安時代に病に冒された源頼光の枕元に怪僧が現れて、糸を投げてきたが、頼光が斬るとその正体は土蜘蛛だった。土蜘蛛は天皇の時代を終わらせるためだと目的を言い、頼光と彼の仲間により討伐された。
』アマテラスカード
姑獲鳥の効果は複雑に見えますが、相手に赤ちゃんを抱かせて餌にするイメージです。ちなみに、赤ちゃんがいなくなると暴れて自分を含めた場の妖怪をすべて破壊します。
攻撃力は200でアマテラスカード最高値ですが、場に赤ちゃんがいないと破壊されるので実際は濡女と同じで攻撃力120です。
攻撃力を200にしたのは、母親妖怪を怒らせると全体除去か高攻撃力で暴れる妖怪にしたかったからです。
アマテラスカードは上級妖怪の攻撃力は120が基準なので、攻撃力200は窮奇を使っても防御不可能です。
濡女、実は赤ちゃんを抱いている母親妖怪ではなくて、赤ちゃんを抱いている振りをしている牛鬼です。
濡女から牛鬼になり、また濡女になるサイクルができるようにしました。非常にタフな妖怪です。
牛鬼と土蜘蛛は絵では同じ姿で描かれることが多いですが、鳥山石燕の画集では別の明確に二つの妖怪は区別されています。
土蜘蛛は天皇が嫌い、酒顚童子は宗教が嫌い。この二体は能楽に敵役として登場する妖怪で、能の「大江山」「土蜘蛛」では、日本は天皇を中心とした神の国という設定になっています。
妖怪は唯物論者なのです。
今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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