TRPG制作日記(496) TRPGにドラマを与える
現代稲生物怪録TRPGは、妖怪が隠している銀の鍵を見つけて洋館から脱出する対話型ゲームです。プレイヤーはキャラクターを演じながら、どのようかいが鍵を持っているのかを推理します。
今日はドラマを考えて行きます。
シナリオは移動の集まりです。AからB、BからCにキャラクターは状況を移動します。
そして、BからCに行くのか、あるいはDに行くのかでプレイヤーはキャラクターに選択をさせることになります。
B→CorD
このときに、Cを選択するのか、あるいはDを選択するのかでどちらでも好きな方を気分で選んで良いという状況の時に、その状況はドラマを含んでいないと考えられます。
目の前に林檎と蜜柑がある。どちらを選択するか?
このように葛藤も正解もない問題に関してはドラマはありません。
ドラマが生まれるためには、
①二つのキャラクターが異なる選択を望んでいる。
②一人のキャタクターが選択Aと選択Bの双方に魅力を感じる。
が必要です。
目的があり、対立があり、悩みがあり、決断がある。それによりドラマが生まれます。
現代稲生物怪録TRPGの最後では、銀の鍵を隠しているだろうと思われる妖怪について意見が割れることがあるでしょう。
そして、誰が犯人であるのか話し合うことになります。
ここがシナリオ攻略における最終的な、メインの対立と悩み、そして決断が行われる場でドラマが発生する場所になります。
また、ドラマには共感が必要で、共感には理解が必要です。キャラクターがプレイヤーとは社会的、物質的に無関係な存在であれば、プレイヤーはキャタクターを理解することはできず、共感もなく、演じることを楽しいと思うこともありません。
最後の誰が犯人であるのかを議論する場面が面白くなるかどうかは、キャタクターの個性に依存します。
今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。