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TRPG制作日記(463) 現代稲生物怪録のTRPG

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは、妖怪を召喚して事件を解決したり対戦したりする対話型ゲームです。

前回までルールブックを制作していましたが、現在、簡易版として『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGの基本ルールを改良した、手軽で入りやすいTRPGについて考察中です。

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは、未来の仮想世界を舞台とした対話型ゲームを想定していましたがそれとは別に、簡潔に、現代を舞台にしたローファンタジーを考えています。


稲生物怪録とは、江戸時代に書かれた怪談で、妖怪を怖がったら恥だと思っている武士の男性が、幽霊屋敷で暮らし、妖怪が現れても冷静に対処していく物語です。

これを場所を想像しやすいように洋館にして、キャラクターを高校生の四人にして、突然、気がついたらなぞの洋館に居て脱出しなくてはならないという状況にしておきます。

四人の高校生は、それぞれ六枚のアマテラスカードを持っていて、アマテラスカードに封じ込められている妖怪を召喚しながら、なぞの洋館からの脱出を企てます。


基本ルールは、『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGの以下の32条の基本ルールを改良する予定です。


■ルール1 『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは物語を創造するためにゲームマスターが物語を語り、プレイヤーがその物語のカードプレイヤーを演じることを楽しむ即興演劇である。目的は演技を楽しむことであり、それはシナリオ攻略に優先する。

■ルール2 参加者は2人以上であり、参加者の一人がゲームマスターを担当して他の参加者はプレイヤーを担当する。ゲームマスターはセッションを管理する責任を負う。プレイヤーはセッションに参加している間はゲームマスターの指示に従う。プレイヤーは自由にセッションから抜ける権利がある。

■ルール3 ゲームマスターは良心に従い行動して、差別発言及び暴力行為を肯定してはならない。プレイヤーはゲームマスターが著しく基本ルールを逸脱した場合は注意することが許される。しかし、セッション運営の責任者はゲームマスターなので、運営に関してはルールブックやシナリオよりもゲームマスターの判断を優先する。ゲームマスターはプレイの審判である。

■ルール4 ゲームマスターはプレイヤーが能力や性格に関わらずセッションを楽しめるように配慮しなくてはならない。演技、会話、アマテラスカードゲームの対戦が不得意なプレイヤーや初心者がいる場合には、彼らも楽しめるようなセッション計画を立てるように努力する。

■ルール5 ゲームマスターはシナリオを選択して内容を把握する。シナリオの指示に従いプレイに必要なキャラクターシートと小道具を準備すると共に、他のプレイヤーに集合時間と場所を伝える。また、プレイヤーが事前に準備しておくべき小道具などがあれば事前に伝えておく。

■ルール6 邪魔の入らない静かな場所を確保して集まり、ゲームマスターが概要と目的、注意事項をプレイヤー全員に説明する。参加者全員による話し合いでカードプレイヤーの担当を決めると、プレイヤー全員に該当するキャラクターシートを配布する。プレイヤーはキャラクターシートを読み内容を把握する。プレイヤーはゲームマスターに自由に質問できる。シナリオの注意事項に従わなくてはならない。

■ルール7 プレイヤーはカードプレイヤーを、ゲームマスターは案内役を担当してそれぞれにキャタクターシートが用意される。キャラクターシートは二枚ある。キャラクターシートⅠにはキャラクター設定、能力値、自己肯定感、プロフィール、デッキの五つの情報が記述されている。また、キャラクターシートⅡにはキャラクター背景、キャラクター目的、禁止事項の三つの情報が記述されている。キャラクターシートⅠは他のプレイヤーに見せることも渡すことも可能だが、キャラクターシートⅡは他のプレイヤーに見せることも触らせることもない。禁止事項は守る。

■ルール8(キャラクターシートⅠ) キャラクター設定には外見、名前、年齢、性別、性格(アマテラスワールド)、宇宙都市の六項目がある。外見のみが絵で、他は文字列で記入される。能力値には容姿、経済、運動、社交、技術、ランクの六項目があり、すべて1から10までの数字である。自己肯定感は50からは始まりプレイ時に変動して、最小値は0で最大値は100である。プロフィールは250字以下の文章で記述され、デッキには六枚のアマテラスカードが登録される。キャラクターシートⅠに最初に書かれているデッキ内容を初期デッキと呼ぶ。キャラクターシートⅠの内容は、覚醒宣言により書き換えることができる。

■ルール9(キャラクターシートⅡ) キャラクター背景には非公開情報などが800字以下の文章で記述されている。キャラクター目的は最大四つの項目があり、それぞれに点数が設定されている(四項目の合計値は100)。これらはプレイ開始後にキャラクターシートに書かれている指示に従い徐々に効果的に公開していく。また、禁止事項は守るべき項目だがゲームマスターの指示が優先される。絶対非公開情報はロールプレイの参考のために書かれており公開しない。キャラクター背景にはキャラクターシートⅠの内容を書き換える覚醒宣言が書かれている場合がある。

■ルール10(キャラクター作成) ゲームマスターの許可があれば、プレイヤーは自分が担当するカードプレイヤーを改造及び作成できる。キャタクターを独自に改造及び作成したときは、プレイが開始される前にゲームマスターにキャラクターシートを見せて使用許可を得なくてはならない。カードプレイヤーの改造及び作成を行うときには創作基本ルールを参考にすることが好ましい。

■ルール11(自己紹介) プレイヤーがキャラクターシートの内容を把握したら(時間は十分を奨励、質疑応答を認める)、まずはプレイヤーが自分が担当するカードプレイヤーの自己紹介を行い、それからゲームマスターが案内役の自己紹介をする。自己紹介はキャラクターシートⅠの内容を参考に行い、キャラクターシートⅡの内容は伏せておく。自己紹介でプロフィールの文章をそのまま読んではならない。

■ルール12(プレイ開始) カードプレイヤーと案内役の自己紹介が終わったら、ゲームマスターはプレイ開始を宣言する。そして、シナリオに準備されているプロローグを読む(そのまま読む必要はない)。プロローグが終了すると状況を説明及び描写して通常プレイを開始する。プレイヤーはいつでもプレイを中断してゲームマスターに説明を求めることができる。

■ルール13(通常プレイ) ゲームマスターは状況を説明及び描写することでプレイヤーにカードプレイヤーが置かれている状況を想像させる。プレイヤーはゲームマスターから与えられた状況を想像しながら、キャラクターシートを参考にして自分が担当するカードプレイヤーを発言させたり行動させたりする(操作する)。カードプレイヤーの発言や目的の宣言を受けてゲームマスターはその結果を伝えたり、また案内役やNPCを操作して物語を進行させる。

■ルール14 ゲームマスターは適切な機会に「ロールプレイを行ってください」とプレイヤー全員に公平にロールプレイ(演技)を促さなくてはならない。プレイヤーは積極的にロールプレイを交えながらカードプレイヤーを操作する。プレイヤーは移動したり村人に話しかけたり可能なことは自由にできる。また、アマテラスカードの妖怪を召喚して命令することもできる。ゲームマスターと他のプレイヤーは、ロールプレイを行っているプレイヤーを冷やかしてはならない。

■ルール15 プレイヤーは原則として、シナリオ目的とキャラクター目的を達成するために努力する。また、プレイヤー自身の価値観や感情ではなくて、プレイヤーが演じるカードプレイヤーの価値観や感情を想像しながらプレイする。禁止事項を守り、キャラクター背景に書かれている内容を尊重する。また、プレイ中、ゲームマスターの指示にプレイヤーは従わなくてはならない。

■ルール16(行為判定) 通常プレイではカードプレイヤーの行為の結果がシナリオとキャラクターシートの情報から必然的に決まらない場合に、あるいはシナリオに指定されている場合に行為判定を行う。行為判定はゲームマスターが宣言して開始される。行為判定が開始されるとゲームマスターは事前に目標値と参照される能力値を指定する。プレイヤーは六面ダイスを二回振り、その結果を指定された能力値に加えて達成値を得る。達成値は持ち物や特殊能力により補正することができる。達成値が目標値以上である場合は行為判定は成功になる。

■ルール17(行為判定Ⅱ) 行為判定で参照される能力値は、シナリオの指示に従うかゲームマスターが自然であると判断した能力値をゲームマスターが指定する。容姿は対人魅力であり、経済は購買意欲であり、運動は身体行為を伴う達成能力であり、社交は交渉能力である。能力値として技術とランクを選択することも可能である。また、自然であればプレイヤーが参照される能力値を要求することもできる。アマテラスカードから召喚された妖怪が行為判定に参加する場合は、妖怪を召喚したカードプレイヤーの社交に、六面ダイスを二回振り結果を加えた値を達成値とする。達成値は持ち物や特殊能力により補正することができる。

■ルール18(衝撃) ゲームマスターは、カードプレイヤーが精神的衝撃を感じたと判断した場合にカードプレイヤーを対象に衝撃を宣言できる。衝撃には正の衝撃と負の衝撃の二種類がある。正の衝撃は自己肯定感を獲得するような状況で、負の衝撃は自己肯定感を喪失するような状況で宣言される。衝撃はプレイヤーの行為やロールプレイの結果としても宣言できる。衝撃は一度に何度も宣言することができる。衝撃の発生は状況とカードプレイヤーの個性に自然でなくてはならない。

■ルール19(心理検査) 行為判定、衝撃、対戦が終了した場合には心理検査を行う。行為判定に成功、正の衝撃、対戦に勝利した場合は六面ダイスを二回振りその結果だけ自己肯定感を獲得する。行為判定に失敗、負の衝撃、対戦に敗北した場合は六面ダイスを二回振りその結果だけ自己肯定感を喪失する。自己肯定感がゼロになったカードプレイヤーはその瞬間に鬱状態になり経済、運動、社交の能力値がゼロになる。鬱状態はプレイ終了時まで回復しない。

■ルール20(カード) アマテラスカードは妖怪が封じられた札である。アマテラスカードにはカード名、攻撃力、効果の三つの情報がある。カード名に同じ単語を含むカードは同じ種族である。攻撃力は0以下になることはなく、効果はアマテラスカードゲームの対戦ルールより優先して処理される。プレイ中に入手したカードは他のカードプレイヤーに貸すことが可能で、初期デッキのカードは貸すことはできない。アマテラスカードの妖怪達は動物と同程度の知能を持つ。

■ルール21(デッキ構築) プレイヤーは初期デッキに登録されているアマテラスカードを他のアマテラスカードと入れ換えることができる。デッキ構築は通常プレイでは何度も行うことが可能で、他のプレイヤーに相談することもできる。一つのデッキには同じカード名のアマテラスカードは一枚までしか登録できない。

■ルール22(対戦空間) 対戦空間はデッキ、手札、場、墓地がある。対戦プレイでは、チームは自分場と自分墓地を共有して対戦者全員がそれぞれ自分手札と自分デッキを持つ。自分のチーム以外の場と墓地を相手場、相手墓地と呼ぶ。自分デッキの妖怪を自分妖怪、同じチームの妖怪を仲間妖怪、相手チームの妖怪を相手妖怪と呼ぶ。

■ルール23(対戦プレイ) 対戦の参加者が決まり、ゲームマスターが「対戦を始めます」と宣言すると対戦プレイが開始される。対戦は複数回のゲームで行われる。対戦者は二つのチームに分かれてゲームを行い、先に対戦の勝利条件を満たすために競う(原則としては、先に二回ゲームを制したチームが対戦に勝利する)。対戦にはカードプレイヤーだけでなく案内役やNPCも対戦者として参加できる。

■ルール24(ゲーム) ゲームを始める前にターンの順番を決める。六面ダイスを二回振り、合計値が大きい順に先行になる(この試行を順番が決まるまで行う)。順番が決まるとゲームを開始して、対戦者は自分デッキのカードをすべて手札に加える。攻撃を受けた対戦者はゲームを退場して、自分のチーム以外の対戦者をすべてゲームから退場させたチームがゲームを制する。

■ルール25(ターン) ターンは開始フェイズ、戦闘前フェイズ、戦闘フェイズの三段階が存在する。開始フェイズでは場と墓地の自分妖怪を手札に加え、六面ダイスを技術の数値だけ振り、出た目のカードの召喚権を得る。戦闘前フェイズでは召喚権を得たカードを自分場に妖怪として召喚できる。戦闘フェイズでは戦闘を行うことができる。すべてのゲームで先攻一ターン目は戦闘フェイズが行われない。フェイズ終了、またはターン終了はターン担当者が宣言しなくてはならない。

■ルール26(戦闘) 戦闘フェイズでは、ターン担当者は自分妖怪一体を選択して相手妖怪一体に攻撃宣言ができる。攻撃宣言が行われると選択された妖怪による戦闘が開始される。戦闘では互いの妖怪の攻撃力が比較されて攻撃力が高い妖怪が低い妖怪を破壊する。攻撃力が同じ場合は両方の妖怪が破壊される。破壊された妖怪は墓地に送られる。相手場に妖怪がいないときは相手対戦者に攻撃して戦闘ダメージを与えられる。一ターンに同じ妖怪で何度も攻撃宣言をすることができる。

■ルール27(効果処理) カード効果には起動効果、誘発効果、永続効果が存在する。起動効果は戦闘前フェイズに発動できる。誘発効果は条件を満たしたときに発動できたり、強制的に発動したりする。永続効果は発動を伴わずに効果処理を行う。効果が発動した時に別の効果を重ねて発動することができるが、この場合は後から発動した効果を先に処理する(発動の優先権は相手対戦者にある)。対戦者は戦闘ダメージだけでなく、効果ダメージを受けた場合も退場する。

■ルール28(対戦の勝敗) ゲームマスターは対戦が始まるまでに対戦の勝利条件を参加者に伝えておく。対戦の勝者が決まるとゲームマスターは対戦プレイの終了を宣言して、対戦プレイを終了して通常プレイに戻る。勝利したチームのすべての対戦者は対戦に勝利する。

■ルール29(特殊プレイ) シナリオに新しいルールが書かれているときはルールブックよりシナリオのルールを優先する。シナリオ独自のゲームシステムによるプレイを特殊プレイと呼び、特殊プレイは通常プレイと対戦プレイに混ぜることができる。ゲームマスターは特殊プレイの開始と終了を宣言しなくてもよい(臨場感を出すために、特殊プレイの宣言は省略できる)。

■ルール30(プレイ終了) シナリオ目的が達成されると、ゲームマスターはプレイ状況に合わせてエンディングを選択して語りプレイを終了する。プレイが終了すると、プレイヤーは自分が担当するカードプレイヤーの自己肯定感に達成されたキャラクター目的の合計を加えて成績集計を行う。成績集計が終わると結果を発表して、雑談の後に解散する。

■ルール31(注意点) ゲームマスターがプレイ終了を宣言すると、シナリオ目的が達成されていなくてもプレイは終了する。また、成績集計が終了したらキャラクターシートⅡの公開が許される。プレイは物語を生み出して楽しむために行われるので、成績によりプレイヤーのプレイの善し悪しを決めてはならない。むしろ、ロールプレイやキャラクター理解について評価し合うのが好ましい。

■ルール32(シナリオ制作) このTRPGは演技を楽しむだけではなく、ゲームマスターとプレイヤーが自分で物語の創造を楽しむことも目的としている。カードプレイヤーとそのイラストの制作、シナリオの制作など創作活動は奨励される。シナリオを制作するときには創作ルールを参考にすることが好ましい。また、試作妖怪を制作するときにはルールブックの指示に従う。

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPG


四人の高校生が手にするアマテラスカードは、これまで『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPG用に開発していた妖怪たちをそのまま利用しようと思っています。


まだ実際に制作するか決まっていませんが、これまで制作していた『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGの制作に時間がかかるので、簡易版として現代稲生物怪録TRPGを企画しようと思いました。


今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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