TRPG制作日記(491) 大地震と大風(第二第三の妖怪)
『現代稲生物怪録TRPG』は四人の高校生が妖怪を召喚して事件を解決したり対戦したりする対話型ゲームです。高校生達は妖怪のカードを手に館からの脱出を目指します。
現代稲生物怪録には六体の妖怪が登場します。
第二の妖怪は、大地震。第三の妖怪は大風です。
大地震と大風は鳴屋と呼ばれる妖怪の仲間です。鳴屋は、画図百鬼夜行という江戸時代の書物で小さな鬼として描かれています。
双方とも、怪談、稲生物怪録に登場する妖怪です。大地震はたたみが浮き上がる怪異で、大風も風が吹いたというよりは大きな風の音がしただけで双方とも妖怪は姿を現しませんでした。
江戸時代までは、もののけ、妖怪とは現象で、正確にはキャラクターを意味していなかったようです。妖怪が完全にキャラクターになるのは、鳥山石燕の画図百鬼夜行からだと思われます。
また、同時期に面白い出来事を並べた「物語」という形態が廃れて、デフォーやスウィフトなどがキャラクターの個性を描く「小説」という文学形態を誕生させます。
現在は物語(Story)の時代ではなくて小説(Novel)の時代なので、大地震と大風もキャラクターにしましょう!
稲生物怪録では大地震が起きて珍しがって人が集まりますが、大風が起きて気味が悪いと人がいなくなります。
また、大地震は何度も登場します。
『現代稲生物怪録TRPG』では、大地震と大風は互いにライバル意識が強い妖怪として設定する予定です。
仲が悪くて、いつも喧嘩している。
そのような妖怪です。
とはいえ、双方とも鳴屋という同じ妖怪なので、時には協力して人間を脅かしたりします。
今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。