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冥婚の戯
日本男装協会の特別会員でもある鬼村笑さんが主宰されている「演劇秘密結社ピーピー・スー」さんに過去3作品出演させていただきました。
「箱庭の戯」
「楽園のヴァニタス」
「鈍色人魚」
そして、4作品目「冥婚の戯」
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京都⇆和歌山の稽古の日々でしたが、今回もよく頑張って通いましたッッ‼︎
「誰かの夢を覗き見てしまったような」をコンセプトにされていて耽美で退廃な演劇としては唯一無二のカンパニーさん。
長年上演を続けられているのでファンの方も多く、過去作品には実力派の客演さんだらけ。
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他舞台と違うのは「耽美な表現力を求められる」こと。
少女漫画で見たような印象的なカットシーンわ1コマ、1コマ演劇で表現していく世界観。
稽古開始は11月、約3ヶ月間かけて作り上げていく。
4度目の出演で俺がが衝撃を受けたのは…
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なんか「情熱」みたいな熱い感じではなく「拘り」ですね。最後の最後まで、通し映像を見て演出変更したり。
そんな「拘り」を持って、舞台創りに打ち込めたことあるかなぁと改めて考えさせられた。
出演するのは好きだし、色々な世界を体験できて成長できるし、お客様も喜んでくれるし。
それくらいしか俺は演劇や作品に対する「情熱」や「拘り」は自分の中に無かった。
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同じ作品を何度も、何度もトライする「拘り」は本当に凄い、俺には絶対できないものを笑さんは持っているんだなぁと。
笑さん演劇に対して熱いよなぁ…と、そんな気づきを今ブログに書いてるんですよ!って言ったら…
笑「え?太陽さんのほうが演劇に対して熱いですよ」
笑「熱くなかったらそんなしょっちゅう舞台出ないでしょう?」
太陽「…ほんまや!」
確かになぁ…けど、舞台って楽しいか楽しくないでいうと楽しくないし…とにかくしんどいし。
アフタートークでも「舞台やってて楽しいことはありますか?」って質問をお客様からいただいて(めちゃくちゃいい質問)
「ないよ‼︎‼︎」
って即答できるほど。
まさに「観る天国、やる地獄」の世界です。
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色を持たぬ妖と贄の人間の間に生まれた半妖の少年。
人の「愛に対する執着心」を持って生まれてしまったが為に、苦しんでしまった。
妖として生まれていれば苦しまなくて済んだのに。
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そんな眞白が妖である父・白露に憧れと尊敬抱いて言うことをすべて聞いていたのに、人間である母を1番に愛する父。
それは父から愛されたいと思うはず。
笑さんには「とにかく中二病でお願いします」とのリクエスト。
本当はまだまだ子供なのにクールに大人ぶる絶妙な時期の少年を演じさせていただきました。
笑さんのおかげでまた少年役のレパートリーが増えました。
少年役といえば「山本太陽」と言われるようになりたいものです。
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なんだかんだで久々の共演。関西で随一の気品を持った女優さんだと思います。
今回感情爆発させてくれて、さらに良い女優さんの一面が見れました…!
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妹の雪葉に対して冷たい印象の眞白ですが、ちゃんと妹を愛しています。
しかし、中二男子の妹への愛情表現はあのレベルです笑
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武家の母らしく、男の子である眞白を厳しく育ててくれたんだろうなぁと。
「眞白」と呼ばれるたび背筋が自然と伸びるような、母としての威厳が感じれて「華ちゃん演じ分けすげぇ…」ってなってました。
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母、橙子とは似てるからこその嫌悪。
母が人間であるが故に、憎んでしまう自分への嫌悪。
本当は雪葉のように抱きしめてほしかったり、甘えたかったんだろうなと思います。
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本当に、美しい作品でした。全11公演、観ていただいた方、誠にありがとうございました。
1日目、2日目が役者体調不良につき中止となってしまい、ご予約いただいていた方には申し訳ありませんでした。
世間的にもこの時期はインフルエンザが流行り、お客様のキャンセルも相次ぎましたが
残りの公演は中止にはならずお届けできたことができてよかったです。
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この美しい作品を、美しいまま思い出にしていただければ幸いです。
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京都伏見・阿波橋までお越しくださり、本当にありがとうございました‼︎
山本太陽
【おまけ】
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通う前→ 通った後
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お気遣い頂きありがとうございました!
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祝い花ありがとうございました!
【次回出演舞台】
dysmic Entertainment
2024年2月作品
高見健次 脚本演出
『スパイ・ライクアス』
2024年2月16〜18日
ABCホールにて
※TEAM-KNIGHTの回のみ出演
【山本太陽 出演日程】
2月16日(金) 19:00
2月17日(土) 13:00
2月18日(日) 16:00
【舞台詳細ホームページ】
【山本太陽扱いチケット】