🔴🟠🔷太陽！第121話「審判なき罪」✴️杉村のぼる初の脚本(小川英と共同)🔶山村精一追従走篇。第二ステージ。

「山さん。井口が、
　自殺未遂を起こしたそうだよ。」と野崎。

🔶よく絵をみると、
長さん。散髪してるなあ。
短い頭の毛が、今回はさっぱりしている。
皆様、気付きませんか。

場面は、
井口が収監されている刑務所へ。

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🔷第一ステージでは、
井口が収監されたのは、
拘置所と説明しましたが、
これは、我の誤りでした。

刑が確定したからは、
収監先は、刑務所となります。
刑が確定するまでは、拘置所ですが。

京都市伏見区にも拘置所があります。
ほとんどの人は、行ったことがないでしょ。
京都市陸運事務所の近くです。

🔶女性の下着、ブラジャーを制作している、
超有名な「白鳩」の、ちょい近所です。
京都市のオンリーワン企業です。
京都ワコールよりも意外にも有名です。
🔷これ、ちょいとした京の蘊蓄話でした。

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山村は、少し早歩き
井口が手当を受けて、
今は寝ている医務室に急ぐ。

ぐっすりとベッドに寝ている井口と対面。
それでも、唇は少し、
何か言いたげに動いている。

「今日一日は、
　意識が戻らないそうですが。
　もう心配はありません。」と刑務官。

「しかし、なんで急にこんな事を、、」

「まあ、どうぞ。」

「ま、こんなものが、
　井口のベッドの上に、、」

その、井口が最後に残した手紙。
遺書を読む、山村。

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井上堯之バンド
🎵「青春のテーマ　愛I」
もう一度。。
ジーパン刑事愛のテーマ。
ではありませんから、再度
お聴きください。

「山村さん、俺 もう駄目です。
　毎晩夢を見るんです。
　俺が殺したあいつが、
　夢の中に出てくるんです。
　俺 きっと一生見続けるんです。
　生きてる限り。

　さようなら
　山村さん。」

手紙はここで終わり。
意外にも達筆だ。
これは、演じた彼が書いたのかな？
🔷撮影スタッフが代筆したのかな？

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「急に思い詰めてしまったんですなあ？
　この男は大丈夫と、
　みておったんですが、

　山村さん、、、
　それどうします？
　自殺に失敗した証拠、、、」

この、自殺に失敗した、、、
この後から、刑務官の台詞は、
フェイドアウトされ、
声は、次第に消えてしまう。

【それどうします？
　自殺に失敗した証拠、、、】

🟣「喧しーいーわい！
　黙っとおれ！」と

山村精一の気持ちを、我が
この場で代弁しましょ。

🔷井口の気持ちも解りもせんのに、
偉そうに抜かすな！よ。
逮捕した山村でないと、
井口の性格、
井口の振る舞い、
井口のこれから生きようしていた
その気持ちは、解らへんねんて。

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場面は変わり、
街頭を歩く、山村とテキサス。

🔷場所は、
目黒駅西口と
下目黒1〜4丁目付近での
ロケーションですな。
ここは、、、。
我は、ここに行ったことはおまへんが。

まずは、
片岡が関わった被害者を
一人ずつ訪問し、当時の事を知っている人を
訪ね歩く、、、
これから始める山村。

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絵は、変わって

「吉田洋品店？」

この眼鏡の人。門脇三郎さんです。
太陽にほえろ！
準レギュラーの役者です。
眼鏡をかけても、外しても、
門脇さんだと解ります。

🔷これが解らぬ人は
まだまだ、
太陽にほえろ！ファンだとは　言えまへんなあ。
兎に角、ちょくちょく出演していますから。
皆さん覚えておいて下さい。

山村は、通りを挟んだ
向かいの角の店を指差して、

「あのー、
　今は喫茶店になっているけれども、
　あそこにあった店なんだがねえ。」と山。

「んーうん。
　確かにありましたよ。
　だけど、もう随分まえに、
　店は畳んじまったねえ。」

これは、
門脇さん演じた、近所の店の親父。
カメラ屋かな？
Fujiフィルムの看板がある。

「移転先は？」

「さあ？
　うちは、ほとんど
　付き合ってなかったもんで。」

「んーー、
　そーすかあ。
　いやあ、どうも。。」と山村。

🔷「そーすか？」は山村の口癖。

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少し離れて
テキやんは、山村に、、、

「吉田洋品店っていうと、
　確か片岡が、
　強盗に入って捕まった？」と三上。

🔶洋品店、、、！？
平成から令和では、
もう、ブティックと言っていたのでは？

太陽にほえろ！
我が、マカロニ時代優秀作と捉えた
第41話「ある日、女が燃えた」でも
マカロニ時代 山村精一対決編。
41話では、洋裁店「CAN」としている。

ここでもブティックとは呼ばず。
元々、そんな言葉は無かった。

---

「そーだ。俺が捕まえた。
　店の主人に発見されてな、
　片岡はナイフを奪われた。
　そこで、手近にあった花瓶で
　主人の頭を殴ったんだ。」

「幸い、生命に別状はなかったがな、、」

と、山村は少し歩き出す。

「当時、店の主人だったとすれば、
　もう(今では) 40過ぎでしょう？
　若い容疑者とは、、
　ちょっとぉ？、、」と順。

歩きながら、山村は、
9年前の現場をフラッシュバック。
刑事になって3か月めの
テキサスに言われ
当時の事が鮮明に思い出されてきた。

🔷テキサスも、当時は16歳だ。
熊本の田舎坊主だった。
せやろ。今は25歳やしな。

---

昭和40年の、
あの９年前の
フラッシュバック！！

「とーさん。とーさん、しっかりして！
　とーさん。しっかりしてえー。
　とーさん。しっかりしてよおー。」

生きてはいるものの、
「うんぐぅわー！」と喚く父。

そこに、側で
寝巻きのまま、立ち尽くす男児。

この時の映像を
山村は頭の中で浮かび上がらせる。

---

「山さん、どうしたんですか？」
テキやんは、
茫然自失の山村に、、
このように訊ねる。

山村も、不意に漏らす。

「少年が居た！」

「えっ？」と順。

「吉田洋品店の一人息子がいた。
　あの頃、小学六年生だから今21だ。」

「山さん！」

「家族の行方を探すんだ。
　この界隈の誰かは、知ってる筈だ。」

「はいっ！」

第二ステージ終了まで
あと10分少々。

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その時の少年が
いまは大人になり、働いていた。
運送会社で。

太陽にほえろ！では、
必ず登場するいすゞのトラック。

この「いすゞエルフ」が表で
荷の積み出しをしている光景。

絵では、カメラを
「ELF」エンブレムを撮影しなから、
訪問する山と順に移していく。

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ジーパン時代
第69話では、いすゞエルフの
消防車が🚒登場しましたなあ。

マカロニ時代。
第30話では、シンコが勾引され、
連れ去られます。
旧型エルフ保冷車に監禁され、
アパッチ淳が追跡しましたな。
覚えてますか？
蘊蓄話で、既にアップしています。

🔴巻末で、また別に
いすゞトラックの特集を
付けておきますので、
これもまたご覧いただき、
またお聴き下さい。
いまの若い子には新鮮だと思います。
特に、この唄が、ね。

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では、テキサス時代。
この第121話では、
「宮坂運送」のトラック。
いすゞエルフ。ELFのエンブレム。
カメラはこれを過ぎて
山村とテキやんを捉える。

「ああ、吉田春夫さんはいますか？」
と警察官であることを明かさずに
山村は訊ねる。

「吉田さーん、お客さまよおーっ。」
と、女性事務員。
こんな制服が多かった。

🔷この制服、太陽にほえろ！の
別のストーリーで、
もう一度使われてませんかね？
第123話で。同じくテキサス時代に。
しかも二人分。

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「おーーお、、」と
やっと犯人、吉田春夫が、
このストーリーで初めて
顔を見せる。
作業着のまま、山村の前に。

「吉田春夫、、さんだね？」

「そうだけど。」

警察手帳を少し見せて

「少し聞きたいことがあるんだ、、」

「ふううーん、なんだい？」

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場所を移して、
山村とテキサス。

ここは、
山の手線が走る高架橋の上。

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第49話「そのとき時計は止まった」
でも、同じようなロケ場所だなあ。
このストーリーも
誰も通らない橋。ここで
おんなのまさおきを、山村が
吐露させた高架橋として使用された。

あの時は、
まあ小さな跨線橋だったな。

孤独な少女が惚れた男を、
自分だけは護りたい、と。
あの孤独な男を護ることが出来るのは
私しか、いないじゃない！と。

その少女の気持ち。
これを解ってくれた山村だけには、、。
涙を見せる。

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49話と
この121話では、
✅山の手線
✅跨線橋
✅山村精一主演
✅ストーリーの真実を突き止める
✅犯人のまさおき、を知る

この✅の五つが共通していて、
さらには、
山村の孤独な少年時代とも
山村自身が、これを
自ら重ねているシーン。この演出。

またしかしこれは犯罪。
犯人の気持ちは解るが見逃せない。

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山村は、コロンボ風に
顔を右に傾けて
質問する。

🔷ここは、露口さんも
山村精一を演ずるにあたっては、

後日、刑事コロンボは、
演技の参考には、していると
ある取材でも答えている。

しかし、
「完全に真似ているのではなく、
私は私なりに、山村精一を
演じたい、、」と仰っています。

また、街並みの中の「山村」と云う
表札を見るたびに、ドキッとしますと。
山村精一殉職編 撮影終了後、
「私も、山さん、が好きだった」と。

🔷演ずる役と、一心同体の
露口さんでした。

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だからこれ以降は
自分が演じて、みたい役以外は
出演を受けておられませんね。
オファーを断っています。
🔶これが、本当の役者魂です。

ただし。
🟥風と雲と虹と。この時1976年。

モントリオール五輪の年。
この年。NHKと掛け持ち出演してます。

平将門を、弓矢で仕留める。

この年も時代背景は平安時代でした。
吉永小百合の「立膝座り」が
初めて演じられた大河ドラマです。
2025年からほぼ50年前。

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「片岡という男を、
　知ってるかなあ、？」と山村。

しかし吉田は、
山村の方を見ないで、、
跨線下の山の手線を
眺めて、こう云う。

「片岡？」

「知らねーな？
　そいつが俺と何か？」と。

「君んちは、確か洋品店だったね。
　今は、あそこには無いが。」と山村。

「あー。借金で人手に渡ったのさ。」

「んーうー。借金でえー。」

ここで、振り返って
山村を向いて話す吉田。

「なんだい、そんな事
　聞きにきたのかい？」

ここで、山村は唐突に

「９年前に、店に
　強盗が入ったな。」と。

「ああ。覚えてるよ。」

「その時の犯人が
　片岡って云うんだ。」

---

「へえ。そーだっけ？
　ふん！忘れたな。
　ねえ、
　刑事さん、一体何が言いたいの？」

「その片岡が、ピストルで
　狙われてね。」

「ふーん？」

「10月28日
　午後1時30分ごろ、
　君は何処にいた？」

「あれ？
　俺を疑ってんですか？
　え、へえ！？」

「10月28日って言うと
　もう十日以上も前じゃない？
　忘れたな？」

---

---

🔷この121話は、
1974年11月8日の放送です。
事件は10月28日ですから、
その通りで、
犯人が山村に質問しているのは、
「もう10日も前？」のことになる。
🔷こう云う箇所も旨いつくりですな。

しかしこの台詞は、
杉村のぼるでなく、師匠小川英の加筆？
ではなかったかな？
我はそのように感ずる。

小川英は、全体の脚本の
監督責任者なのです。
太陽にほえろ！の。
しかし、たまに間違いもありんす。

🔷こう云う箇所を見直すと
脚本構成に厚みが増します。
せやな？皆んな。

だから、演者俳優は、
こう云う撮影をし終わったのだから、
必ずや、11月8日に制作側は、
放送しなければならなくなる。
せやな？

この頃の太陽にほえろ！は
かなりな過密スケジュールで、
制作も、演者も真剣だったことが、
うかがえますな。
だから視聴率も次第に上がる。

---

「10月28日って言うと
　もう十日以上も前じゃない？
　忘れたな？」

「アリバイが無いと
　困るのお？
　俺無いよ！」

「まあ、いい。」
「ところで、お父さんは元気かね？」

突然の山村の質問に、
吉田は、
過去の苦しかった家族の
悲惨さを思い出す。

「親父？死んだよ。」

---

井上堯之バンド
🎵「青春のテーマ -挫折-」
これも、ジーパン時代の新曲。
皆んな、曲とメロディは聴いた事は
あると思います。
しかし、曲名を知らないだけです。
多分、きっと。

---

「ーん？」と山村。

「あの時の傷が元でね。」

「あの時の傷が？」

「五年前にも、
　俺が、あの時の後遺症、つっても、
　医者は認めなかったけどね。」

テキサスも唖然として、
顔をむいて、これを聴いている。

「俺って、ついてねーんだよなあ。
　親父のあと、おふくろが、
　後を追うように
　死んじまって、さ。

　もうあとはガタガタ。
　借金で店は取られるし、
　俺は余計者扱いで、親戚を盥回し。

　酷いもんさあ。」

「聴くことはそれだけ、かい？」

「うーむ。今のところは、な。」

🎵「青春のテーマ -挫折-」は
ここで終わり。このシーンに
ピッタリ合った、青春のテーマでした。

---

「じゃあ、しっかりやってくれよな。」

🔷自分はもう真犯人の
目星をつけられていると思っていたが、
自分自身の本音は言い出せない。
🟩俺の両親を死に追いやったのは
アイツではないか！
そうだろ？

９年前、
金を盗もうとした片岡は傷害罪。

しかし、数年後店主は死亡。
更には心労で母も死に行った。
だが、この息子はこの恨みを
他人に放出できぬまま、
たった傷害罪だけの服役で、
家族は我慢しろ！と云うのか？
それが、この国の法律か！！

この9年間、少年の生活、人生を
滅茶苦茶した責任は、
誰が負ってくれるのか？
【予想もしていなかった、
家族の復讐は、子供が９年後の復讐を以って
果たしおかないといけない！
これが、春夫の復讐の論理。】

【この腑抜け！？】と
云う顔の春夫は、山村を馬鹿睨みし、
去っていく。

盆暗警察に何が出来る？
お前らは、我が家の幸せを
壊した奴を裁いてはくれていない。
両親の生命を奪って、
今尚も、のほほんと
生きている奴を、お前たちは！？

---

---

「今度は、何処へ行きますか？」
と何も考えていない
新人テキサス。

「何処へ？
　行き先は、
　彼に聴くんだな？。」

「え、そいじゃ、彼があ？」

「刑事に疑われているのに、
　事件の内容を聞こうともしなかった。
　何もかも知っているからだ。

　新聞にも載らなかった事件なのに。」

---

---

場面は、変わり、
ゲームセンター。
この時代からこんなゲームセンターは
ありました。九州佐賀にはあったかな？
無かったかな？、東京にはあったとさ。

我はあまり、ゲームは
興味ないからな。

🎵「青春貴族」中村雅俊 唄

この唄は、
太陽にほえろ！でよく
何度か間奏されます。
なにしろ、中村雅俊は、ジーパン時代。
太陽にほえろ！が芸能界デビュー作品だからだ。

この中村雅俊と松田優作と二人。
コンビで作られた作品が、
松田優作、太陽にほえろ！卒業記念で、
岡田プロデューサーが、
関わった「俺たちの勲章」でありんす。
我が云うまでもないが。
皆、知っとるっちゅうにー。

---

春夫はルーレットゲームに
興じている振りをしている。
店内でテキサスが監視。
山村はそれを斜交いに注視。
マッチでタバコを一服してる。

不意に春夫は走り出す。
テキサスも即座にダッシュ。
山村も外へ。
裏口で鉢合わせ→
表に回ってまた動きは止まる。
両方からの挟み討ち。

春夫はゼイゼイと荒い息。
体育会系のテキやんは
何ともなく追い付く。
いつも、ワッショイランニングで
出署している常の鍛え方が、
こう云う時に、、役立つ。
息は直ぐに元に戻る。
テキサスはタバコ吸わんからな。

---

「片岡を撃ったのは君だ！
　そうだな！？」

「証拠、あんのかい！」

「逃げたのが、証拠さ！」

「デカにつけ回されたら、
　誰だって厭になるさ。
　んな事、証拠になるもんかいっ？！」

山村を向いて、
「なあ、刑事さん。
　ぼやぼやしちゃ困るよ。
　俺なんかより、先に捕まえる奴が
　いるんじゃ無いのかい？」

さらに一歩二歩前に出て
春夫は言った。

「片岡だよーお。
　親父を殺した罪は
　まだ裁かれちゃいないんだぜ。」

---

井上堯之バンド
🎵「言葉にならぬやる瀬無い感情、労り」
☪️これは我の創作タイトル曲名です。
マカロニ時代の当蘊蓄話から、
使わせてもらってます。
勝手ながら。

「そんな事、出来っこねーよな。
　解ってるさ、警察なんて
　間の抜けた飾りみたいなもんだからな。
　法律だってそうさ。
　世の中なんてみんなそうなのさ。
　嘘と方便ばっかりで、、。」

「吉田。よく考えろ。」

「お前が罪を犯してどうなる？」

「煩い！デカなんかに
　何が解るもんかあー！」

「捕まえたきゃ、捕まえてみなよ。
　あんたたちがどうだろうが、
　俺はやりたいようにやるだけさ。」

井上堯之バンド。
メロディはそのまま。

一係にテキサスのみ、
鬼の前。

「解った。
　山さんの報告で、全員もう動いている。
　お前も片岡の方に行け。」

「はい。」

また、鬼の前で直立不動。
テキやんは、この回も、他の回でも、
これを何度も繰り返して、
自分の考えの正当性を
上司に認めてもらおうとする。
第113話では、登場2話目でこれが通ったからな。

こう云うところが、
前任者の二人のジュンと
違うところ。
人間的な純粋さを演じている。
しかも己を通す芯はしっかりしてる。
似てるところも少なからず。
だから、若い女性ファンが
多くなっていくのです。

まだまだ、若いな。
しかしな、モノには、
やるべき順番と、云うのが、
あんねんで。

---

---

お前の名前は、順やないか。
こう云うところが、
協調性に欠けると評価される。
まだまだ若いなあ。
この時、25歳の三上順。
三人目のジュンである。

三→画数3
上→画数3
順→画数12→3
全て3であり、
3人目の新人だと。
こう云う意味で役名が
命名されたのだ。

また3＋3＋3は9
宇宙数列上の
絶対最強の運命数である。
3であり9と云う数字は、ね。
しかし個人の、上昇する努力を
忘れてはならない。

偶に、ナンバープレートが
9999と云うクルマを
街中で見かけるが、
9の四つの並びは、これは如何か？
最強の運から離れていきます。
四つの9は、運から見放されます。
大概は暴走車両がこの、ナンバーですな。

---

---

「どうした。」

「俺えー。
　吉田春夫の気持ちも分かるんです。
　やっと罪を精算した片岡には、
　すごく残酷な話だと思います。
　でも、裁きは終わってないと云う
　吉田春夫の気持ちも、
　頭から間違ってるとは、
　、、、」とテキやん。

「そんな話は、あとにしろ！」と鬼。

「でも。。」

「片岡は、生命が危ないんだぞ！
　お前は、あいつに同情してたんじゃ
　なかったのか？」

「そうです。でも、、」

「テキサス！

　、、早く行け！」

---

また90度のお辞儀をして、
部屋を飛び出していく、
体育会系の小型。

小型と云っても、
先輩の大型よりは、背はでかい。
身長はこの時181センチ。

さあ、第二ステージの
終わりのシーン。
皆に探してもらったアパートの部屋。
片岡の部屋。
向かいあった山村がいる。

真犯人春夫の暴言を
片岡に伝えたのだろう、山村は。
それを聴いた片岡。

六畳敷の部屋。
片岡は、足を組んで山村の前。

山村は胡座をかいて
タバコを吸おうか、と
それで以って、片岡の気持ちを
聴いている。

「父親も母親も、
　わたしが殺したようなもんですね。」

「片岡、、、」
と、山は、このタバコに
マッチで火を点ける。
マッチを擦る音は、どんな状況下でも
ストーリーにマッチする、、。
これ、洒落ちゃうでえ。

🔷こう云うところは、
コロンボそっくり。
タバコがないと、考えられない。
🔷尚、コロンボは、
熱いブラックコーヒーも要るけどな。
🔶我も、タバコがないと
ブログの原稿執筆が、前に進むことが出来ない。
我もコーヒーとタバコのセットは
要るんよ。

「一体、私のして来た事は
　何だったんですか？山村さん。

　わたしはこの9年間、
　ずーっと自分の罪を償う事ばかり
　考えてきたんです。
　ほんとに、そればっかり
　考えて生きて来たんです。

　なのに、
　何の精算もされてはいなかった。

　わたしは、
　人殺し、だったんだ！！
　馬鹿なあっ！
　こんな馬鹿な事がありますかあっ！」

「片岡！お前は
　立派に罪を精算したんだ！」

---

井上堯之バンド
🎵「青春のテーマM2 -信頼-」

---

「例え、
　殺人罪を犯していたとしてもだ。
　こんな事で、
　挫けてどうするんだ？
　それこそ、9(く)年間の苦労が
　水の泡じゃないか？！」

そして、片岡は立ち上がる。

「ちょっと出掛けます。
　この間の仕事も、クビになったし、
　何か仕事を見つけませんと、、、」

「吉田に殺される積もりか？」

「片岡。！
　そんな事はさせんぞお！

　見ろ！」

---

とあの子の遺書をみせ、
片岡の手に取らせる。
と山村は、必死で喰らい付く。

「この間、獄中自殺をしようとした、
　ある若者の遺書だ。

　いっその事、
　殺された方が気は楽だと
　お前は考えているかもしれん。

　たがな、片岡。
　お前はそれで済んだとしても、
　殺した吉田はどうなる？！

（この手紙を書いた井口を指して)
　この若者と同じ気持ちを
　味わうことになるんだぞお！！」

「片岡！」と山村。

ここで、青春のテーマM2 -信頼-は
終了する。

---

我のコメント

自分の生命を狙っている、
その若者の生命を自分が扶ける事。
過去の自分のような
自己本意の「犯罪」をしてはならない。と

これだけではない。
吉田と片岡の二人の無駄な殺傷、
殺人をも防がんとした、
山村の生命を張った説得。
生きるための説得。

ここに気付きませんか？
皆さん方。

---

これが、杉村のぼるの
この脚本の骨子、要素、だ。
生きる希望を持たないと、
誰かを犠牲にしたくなる。
誰かを道連れにしたくなる。

希望を見つけるのは難しいが、
見つけることこそが、
生きる希望に繋がる。
これは我の思い。

山村の生命を張った説得。
生きるための説得。
これは
第173話「一発で射殺せよ！」の
山村の生命を張った説得にも繋がる。
、、
我はそう思う。

37分35秒。
ここまで。

---

最後の第三ステージは、
吉田春夫が、最後の手段に出て、
山村とテキやんが
最後まで、くっついて離れず。

　人の生命を
　殺させてはならず。
【それでも】生きること。
この、山村の絶叫！

次は、
最終ステージの第三。

山村精一の
第121話での名台詞。

ほんまに
そうやもんなあ！

8504字